道化師の蝶

道化師の蝶

660円 (税込)

3pt

無活用ラテン語で書かれた小説『猫の下で読むに限る』で道化師と名指された実業家のエイブラムス氏。その作者である友幸友幸は、エイブラムス氏の潤沢な資金と人員を投入した追跡をよそに転居を繰り返し、現地の言葉で書かれた原稿を残してゆく。幾重にも織り上げられた言語をめぐる物語。〈芥川賞受賞作〉

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道化師の蝶 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    2024.02.16〜2024.02.22
    相変わらず、文意は読み取れず。
    それでも、読後感は、良い。

    なんなんだろう、この感覚って。凄いなぁ。文章として破綻してないし、書かれていることは分かる。???だらけでも、新作が出たら読まずにはいられない、作家です。
    小学生の読解問題にしたら、凄い答えが出

    0
    2024年02月22日

    Posted by ブクログ

    読みやすい円城塔だった。「美文を連ねれば文学」だと『バナナ剥きには最適の日々』を読んだとき感じたが、本書もその類。「道化師の蝶」:美しい話。網に捕われた蝶のように因果の循環に囚われている。「松ノ枝の記」:人類大移動のテーマを読むといつも胸がどきどきするのだが、「あなたたちは、何故、旅をやめてしまった

    0
    2020年11月15日

    Posted by ブクログ

     旅の間にしか読めない本があるとよい。などという本をすわって読む。飛行機の中では考えがどんどん後ろに取り残されて読めないからである。いやそんなことはない。頭の中の考えも、頭の持ち主と一緒に飛行機で移動しているのだから、考えにも慣性がある。いや考えには質量がないから慣性はないのか。
     飛行機の中で捕虫

    0
    2016年06月30日

    Posted by ブクログ

    個人的には、非常に脳を揺さぶられる感があり、とても楽しめた。時空を飛んで、鏡の中を行き来するようなそんな錯覚を覚えるような、話の展開。年に一冊くらいこんな本に巡り合えたらどんなにか楽しいか。良作だと思いました。

    0
    2015年12月29日

    Posted by ブクログ

    非常に面白かったが、難解で、何が面白かったのかを表現するのが難しい。主題が言葉や物語それ自体の性質について深く言及していて、語りの構造自体を巧みに利用したトリックがふんだんに盛り込まれていたのが面白かった。解説もまた良い。

    0
    2015年06月05日

    Posted by ブクログ

    何を言ってるのかよく分からないのに文字を追うのが気持ちいいのは、
    やっぱり言葉の一つ一つを、音の一つ一つを慎重に選び取っているからなのだろう。
    それでいてそういう過程を少しも感じさせず、むしろ
    自らが自動筆記プログラムそのものであるかのように振る舞って見せているあたりが、人間業とは思えない。
    いや、

    0
    2015年02月21日

    Posted by ブクログ

    多層的な(あるいは円環する)物語。「道化師の蝶」も「松ノ枝の記」も一筋縄ではいかない構造をもっているがどちらも最高に刺激的でした。またこの二篇が一冊にまとめられていることもなんだか感ずるところはあります。かんぺきな一冊だと思います。面白かった。

    0
    2015年02月19日

    Posted by ブクログ

    祝文庫化!
    久しぶりに美しくて、知的で、楽しい読書の時間を持てたと思った。

    こちらに納められているものは中編が2つ。『道化師の蝶』と『松ノ枝の記』どちらも書くという行為の意味を問いかける内容だ。特に『松ノ枝の記』はある小説を翻訳してみるという行為から始まる物語の冒頭が秀逸である。

    小説を読む為に

    0
    2015年01月30日

    Posted by ブクログ

     SNS上の知人が好きな作家、ということでこの人を知り、どうやら「シュールな」系の作風らしいと興味を持ち、読んでみることにした。
     フランツ・カフカを嚆矢とする「シュール」文学は、日本ではまずは安部公房だが、安部公房の初期の作品はやたらに饒舌でドタバタで、奇想の背後には、現代音楽の作曲家で言うと三善

    0
    2020年12月22日

    Posted by ブクログ

    道化師の蝶は理解が及ばずに感想は書けない。
    松の枝の記については、完全に理解ができたとは思えないが、純粋に自己の中に宿るもう一人の自分という発想が、普段の私の生活に示唆的なものであり、興味深かった。記憶の不確かさ、無意識の存在を少し確かめられた、気がする。

    0
    2020年10月25日

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