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東京の風景を一変させた六本木ヒルズの生みの親、「森ビル」総帥が、「都市論」から、再開発での地権者との交渉までを初めて語る。世界レベルの空間造りを目指した元文学青年の「都市の論理」が、愛する東京を変え、海を越える。
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Posted by ブクログ
アークヒルズの開発の経緯など、さすがに面白い話が色々載っています。 庭園都市の構想については、悪くはないと思いますが、養老孟司さんだったら、「その緑は自然ではなく、人工である」と言うでしょうね。
森ビル社長による都市開発物語。虎ノ門・六本木地区で極めて存在感のある森ビルではあるが、その成功の裏には並々ならぬ苦労があったことがよくわかった。特に、身近な存在であるアークヒルズ付近の谷間地地区が、バラックだらけの取り残された陸の孤島であり、自らの理念に忠実に、反対者の多い500戸にものぼる住民を説...続きを読む得し、近代的空間を作り上げた熱意はすごい。森ビルの総帥なんだから、タダ者ではないとは思っていたが。私も普段から都心を散歩し、今でも小さな木造家屋の多い地区を見てはガッカリさせられるが、都心を快適空間に変える森社長の理念には、完全に同意である。街の姿を一変させる都市開発の力に驚嘆した。六本木地区の変遷がわかり、とても興味深く読めた。 「日本は「土地こそ資産」という考えが強く、都心でさえ未だに一戸建てが数多く建てられている。これでは、建て詰まって都市環境は悪化するばかりである」p31 「(アークヒルズの)ケヤキ並木の中には6本の楠木が交じっている。「風よけに常緑樹を植えなさい」という指導があったからだ。ケヤキ並木のなかに、居心地悪そうな楠を見上げるたびに「まったく不思議な国、不思議なルールだ」とため息が出る」p70 「「田舎の3年、江戸の昼寝」という喩えがあるそうだ。田舎で3年勉強するより、江戸で半時昼寝をしているほうが勉強になるという意味らしい」p83 「(ヒルズは)「災害時に逃げ込める街」」p95 「日本では、リスクをとって新しいことに挑戦する人は少ない。前例のないことを認める人も少ない。実績と信用がつき、まわりの評判を聞いて初めて賛同する人が増える。よくいえば慎重。悪くいえば臆病。日本はベンチャー企業が育ちにくい国である」p122 「当時この一帯は「陸の孤島」だった。(谷間地地区は)土地が不整形で高低差が大きい、勾配がきつく、道路も曲がりくねっていた。しかも、崖下は老朽化した棟割長屋や木賃アパートが密集する下町、丘の上はお屋敷町と、全く性格の違う街だった」p135 「「できるはずがない」この言葉をこれまで何度聞かされただろう。そのたびに「そんなことはない、前例は自分たちでつくる」と奮い立った」p146 「(欧米人の)豊かなプライベートタイムが斬新なアイデアや、思いがけないビジネスチャンスを生み出しているように思われた」p196 「「法律で決まっているから仕方がない」と諦めるのではなく、法が制定された本来の目的を読み取り、その主旨に沿う最もいい方法を研究し、協議していくべき」p217 「中国には「井戸を掘った人を大切にする」ということわざがある」(皆のために良いことをしてくれた人を敬う)p256 「アジアのライバル都市に比べると、日本は意思決定も、許認可手続きも、工事も、供用開始もすべてにおいて遅い。このままでは、十年もたたないうちに追い越されてしまうだろう」p260
垂直の庭園都市と文化・アートのコンパクトシティ構想、長期戦の土地確保、そらをやりきる信念。 #ヒルズ挑戦する都市 #森稔 #読書記録 #読書記録2018
森ビル社長の著書 これまで都市や建築についてあまり深く考えたことがなかった。 ディベロッパーの仕事にも興味があった。 六本木ヒルズなどのヒルズシリーズ、森ビルナンバーシリーズなどを手がけた森ビルの 都市開発のコンセプトが記されている。 森氏は工業化社会時に根付いた働く場所と住む場所が分離...続きを読むされている状態から 職住近接をテーマとして最近のヒルズシリーズ作りをしているようだ。 その実現の手段が垂直の庭園都市だ。また職住遊の一体化を提案している。 (これまでの東京である平面過密、垂直過疎状態を脱する。) それを具現化したひとつが六本木ヒルズだ。 詳しくは本書を参照。 ビルというハードを作るのではなく、その街が社会に何を提供できるのかというソフトに非常に力を入れていることが伺わる。 さらにソフトから情報を発信するメディアとしての都市というのが非常に面白いと思った。(ヒルズ内の電光掲示板やディスプレイに流す映像などはヒルズ内で一元管理されており、その場所その場所で効果的な演出をしている。、またヒルズジャックと呼ばれるすべての場所で単一の情報を流すということも可能となっている。) また人が魅力を感じる街として経済だけなく文化の中心地であることも目指している(現に、六本木ヒルズの最上階には美術館を設置している。) ディベロッパーの仕事は10~20年近くかかる大仕事であり、このような未来を見据えた事業をするところに森ビルのオリジナルがあるのだと感じた。 クールなイメージのディベロッパーであるが土地の接収といった非常にドロドロした部分もあり現実の厳しさもよく分かる。 建築、デザイン、都市論といったものに興味がある方は楽しめると思います。
都市論に興味があって、垂直都市のことを知りたくて、森ビルの考えを知りたくて読んでみた本。予想外に良かった。 都市開発がリアルに感じた瞬間。関わりたいな~
街を単に経済やシステムの効率的推進拠点にせず、街が「生きる」姿を重視する姿勢に強く共感し、また実際の事例とともに楽しく読み進められた。森氏はとくに文化・美術に着目し生きる都市イメージ実現に向かったようであったが、他にも住む者のアイデンティティやノスタルジーへの働きかけなど、「人が生きる=都市が生きる...続きを読む」構想を実現するには手段があると感じた。それ自体が生き、愛され、親しまれるために、都市やその開発にできることはまだまだあると感じさせられた。
六本木ヒルズというのは、ヒルズ族というのがあって、 あぶく銭の館だと思っていたが、 この本を読んで、全く違っていたことを知った。 ワーカー2万人、住民2000人、訪問者4000万人。 森稔の「都市の中に、都市を建設する」という執念。 住みかつ働く、職住近接。用途限定から用途複合へ。 巨大フロアー(5...続きを読む400平米)をスペースとする。 「垂直の庭園都市」というコンセプトで、 「緑で覆われた超高層都市」そして「天空美術館」がある。 文化は経済活動に匹敵する産業になると森稔は思っていた。 クオリティオブライフを追求しながら、住み、暮らし、遊び、文化を創造する。 都市に小自然を作り出す。緑被率をあげる。四季を味わう。 自然が街を成熟させる。意外性や偶発性がある。 ワンテイストの街などあり得ない、異質なテイストが 高い次元で混じり合う街をつくる。 人口減少や少子高齢化になると都市に人口が集中する。 「田舎の三年、江戸の昼寝」と言われ、 情報が多くなればなるほど、都市にひかれ、集まる。 この指摘は、なるほどと思った。 中国から戻って、東京に住んで、もはや3年になるが、 やはり、東京の利便性と様々な文化的なイベントに参加できる。 やはり、東京に住むことを覚えたら、やめられない。 森ビル映像配信室、タウンマネジメント事業室が、 ヒルズジャックする。街がメディアになる。 この仕組みは、すごいなぁ。今後これが発展するだろうね。 既成概念に挑戦し、街の価値で勝負する。 そして、街の主役は人間であるという。 アークヒルズを作るときの、粘り強い取り組みには、 感心させられた。目標に向かって進む姿は、素晴らしい。
日本人は広葉樹の方を好む。 前例は自分たちでつくる。 再開発の過程で多くの人に接し、色々な側面を見る。 六本木ヒルズだけでなく、上海の上海環球金融中心の話もあり興味深かった。 上海環球金融中心はアジア金融危機で中断していた。その時に撤退をする共同事業者もいたが、それをあきらめず株を引きとった。
森ビルの森稔社長の都市開発への理論、思いが詰まっている。日本をリードする都市開発構想とともに、再開発における地権者との泥臭くも、人間味のあるデベロッパーの仕事が鮮明に映し出されるような内容だった。
地縁、血縁、電縁というのは、今まさにその通りで、その中でも新しい電縁というネットを介したつながりをしていて凄い。 会社自体の成長は、実際はもっとエグいこと多かったんだろうな、と想像できるような。 割と読みやすいので、オススメです。
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