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武勇伝に隠された天才ゆえの孤独
破天荒な伝説で語り継がれる天才の素顔は誰よりも繊細でナイーブだった。
貴重な資料で、芸術の神に挑んで散った生涯を炙り出す。
「座頭市」と豪快な勝新伝説で知られる勝新太郎。
本書は映画製作者としての勝とその凄まじい現場を
スタッフの証言を元に再現し、繊細すぎる実像を浮き彫りにする。
純粋さが加速させる狂気のノンフィクション。
【目次】
序
第一章 神が天井から降りてくる――映像作家・勝新太郎
第二章 負けてたまるか 映画スター・勝新太郎の誕生
第三章 勝プロダクションの設立
第四章 オレは座頭市だ――『新・座頭市』
第五章 神が降りてこない……
あとがき
Posted by ブクログ 2021年02月03日
古今東西のシネアストの中で、最も妥協なく映画制作に臨んだのはチャップリンという見解がある。本書を読む限り、勝新太郎も負けていない。
出演交渉を断ったのだから、カツシン版『戦場のメリークリスマス』は夢の夢として、カツシン版『影武者』ならフィルムが何尺か残っている気がする。いつか観られる日に期待した...続きを読む
Posted by ブクログ 2015年01月16日
昔いたという勝新太郎が目の前で生きているような内容だった。
時代劇のすさまじいまでの職人たちのつばぜり合いが見えてくるようで、そんな時代の中の、一時代を築きあげた勝新太郎という天才が何を追求し、何を映画の中に残してきたのか。
こだわり抜いた作品を作ろうとし、そのために周りを振り回しつづけてきたすさま...続きを読む
Posted by ブクログ 2012年06月28日
勝新太郎は、たしかに天才だったのだ。台本は初めからあって無きが如し。突然、即興で芝居を始める勝。プランの変更につぐ変更。混乱をきわめる現場と振り回されまくるスタッフ。しかしフィルムをつなげてみると、とてつもない作品に仕上がっている――こんな綱渡りのなかでよく作品をつくれたものだと思う。評伝を読む楽し...続きを読む
Posted by ブクログ 2011年11月13日
小さな時に、勝新が「影武者」から降ろされた!!ってお袋が騒いでいたときからが僕の勝新に対する記憶なんだけど、全盛期ってそんなに知らないんだよな、ビデオの中でしか。三味線を弾いてる姿がエライ格好良かった記憶があるけど。
彼が「影武者」を降ろされたってのには、彼が演出家だったからって要素が強いんだね。た...続きを読む
Posted by ブクログ 2010年12月27日
テレビでの勝新太郎監督・脚本(あってないようなものだが)・主演の「座頭市」を見ていないが、脚本の芝居に縛られず現場で芝居を口立てで作ってフィルムを原稿用紙のように使って記録していく即興演出の成果というのが見てみたくなった。DVD借りようか。
そういう作りの映画で興行的に成功するのは至難の業で、北野武...続きを読む
Posted by ブクログ 2010年06月10日
圧巻です 天才は生きにくい そう思わずにはいられない 奥村利男は勝新太郎として生きた そして勝新太郎は座頭市の映像そのものとして生きた
こんなの知ってて座頭市観たらたまらんね
こないだ借りた勝新太郎のCDが良かったのも三味線のバックグラウンドがあったからだと分かり納得だ
繊細な心の内をありありと...続きを読む
Posted by ブクログ 2017年09月25日
「パンツ」と言えばすぐ「コカイン」と連想できるように後世の我々に多大なる影響を与えた、われらが勝新太郎のノンフィクションです。
大映や勝プロなどの方々への取材をもとに書かれていますが、まぁタイヘン。
こういう天才と一緒にやるのは。
でもヒトゴトと思って読むとひたすらおもしろいです。
いまの世の中...続きを読む
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