日本的霊性

日本的霊性

924円 (税込)

4pt

現代仏教哲学の頂点をなす著作であり、著者が到達した境地が遺憾なく示される。日本人の真の宗教意識、日本的霊性は、鎌倉時代に禅と浄土系思想によって初めて明白に顕現し、その霊性的自覚が現在に及ぶと述べる。著者は、日本の仏教徒には仏教という文化財を世界に伝える使命があると考え、本書もその一環として書かれた。

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日本的霊性 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2013年09月04日

    キリスト教のは全くの他力である、自他を対立させておいて、その上に他の力のみを打ち立てんとするのである。仏教では、自他の対立は対立であるが、そこに対立を絶したものが動いていることを直覚し(これを霊性的自覚という)、この直覚から、対立の世界を見直すのである。

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    Posted by ブクログ 2017年09月14日

    即非の理論について書かれていた解説の部分を何度も読み返した。

    AはAである → AはAでない → それを踏まえた上でAはAである 

    という理屈は厳密に展開すると…

    AはAである → 実は気付かなかったがAにはA´という要素が追加もしくは削除されうる → Aは本当はA+A’or A-A’となって...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2024年02月02日

    (01)
    霊性という語には仏教味が少なく,著者が近代の知を浴びながら捻出した造語とも言える.しかし,精神でもなく心でもなく,ましてや無意識でもないし,もちろん物でもない霊性とは何か.
    浄土真宗(*02)こそが,著者の信条を捉え,身体性に染み付いた実践でもあったと考えられる.真宗の創始にあたった法然と...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2022年12月25日

    日本的霊性は大地から始まる。
    自覚されるのは、鎌倉時代。
    華やかな平安は「天」、実質的な鎌倉は「大地」。
    親鸞は京から田舎の地に移ったから、大地から学ぶことが出来た。

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    Posted by ブクログ 2020年05月05日

    引用メモ。

    自分の主張は、まず日本的霊性のあるものを主体に置いて、その上に仏教を考えたいのである。仏教が外から来て、日本に植え付けられて、何百年も千年以上も経って、日本的風土化して、もはや外国渡来のものでなくなったと言うのではない。初めに日本民族の中に日本的霊性が存在していて、その霊性がたまたま仏...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2013年03月09日

    平安時代は、あまりに人間的であった。鎌倉時代は、霊の自然•大地の自然が、日本人をしてその本来のものに還らしめたと言ってよい。鎌倉時代になって、日本人は本当に宗教、即ち霊性の生活に目覚めたと言える。

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    Posted by ブクログ 2012年09月05日

    甲は甲ではない、故に甲である―そんな一見論理的に破綻している「即非の論理」をその思想の根本に置く仏教思想についての代表的書物。仏教では西洋哲学の主体たる客観的知識に対してそれはあくまで主観から捉えた一つの認識でしかないという立場をとっており、主客の区別なくものの真実を直観する「般若の智慧」の取得を第...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2010年12月02日

    日本における霊性(国内で大衆により育成された独自の宗教意識)を持つ宗教として真宗と禅宗を上げ、此の書では真宗を中心的に取り扱う。
    浄土宗は善導教学の発見及び享受であるが真宗は善導教学を基盤としたうえで独自の宗教体系を築き上げる。
    ここにおいて真宗を日本的霊性を内包する宗教であるとする。
    そういった真...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年05月01日

    自身の知識・価値観によるところが大きいのかもしれないが、論調や話の流れ、展開を追うことができなかった。理系的な?論理思考フォーマットで捉えがちな思想にとらわれてしまった自分が、流し聞きで理解できる価値観ではない、ということがわかった。日本的霊性は鎌倉仏教の伝来を機に形成されていった(もっと古代から徐...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2011年08月21日

    尖閣・サンデル教授の政治哲学・そしてこの地震ときて、時間があったのでひとまずいろいろ振り返ってみると、ここまで自分の気持ちを揺り動かしているのは人間愛的なものよりも「日本」に対する不気味な執着なんじゃないか、と結論したんで読んでみました。読み辛くて理解は半分にも満たないかもしれないけど、日本元来の神...続きを読む

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