九十九藤

九十九藤

715円 (税込)

3pt

江戸の人材派遣業、口入屋・冬屋の女主人となったお藤。「商いは人で決まる」が口癖の祖母に口入稼業を仕込まれ育ったが、実家の不幸が重なり天涯孤独の身に。義母から女衒に売られるも必死に逃げ、江戸で生きてきた。お藤は、払いが悪く悶着の多い武家が相手の商いで傾いた店を救うため、ある勝負に打って出る。取り扱う客を商家に絞り、男の奉公人志願者に徹底した家事指南を行い、大店へ送り込む。前代未聞の大転換は周囲の猛反発を呼んでしまう。そんな折、お藤は女衒から逃げていた時に助けてくれたお武家によく似た男と出会う。男は黒羽の百蔵と呼ばれ、江戸中の武家奉公人の上に立つ恐ろしい人物だった。冬屋の挑戦がようやく成果をあげはじめた頃、その好調ぶりを忌々しく思う人宿組合の顔役たちは百蔵を相談役に据え、冬屋潰しを目論む。お藤たちは真っ向勝負を挑むが――。人は何のために働くのか、仕事の喜びとは何かを問い直す渾身の長編時代小説。

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九十九藤 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2023年04月25日

    内容(「BOOK」データベースより)
    江戸の人材派遣業、口入屋。縁あってその女主人となったお藤だったが、武家相手の商売は行き詰まっていた。店を立て直すため、お藤が打って出た一世一代の大勝負は、周囲の反発を呼び、江戸を揺るがす事態に発展。さらに、かつての命の恩人によく似た男と出会い、心は揺れ…。商いは...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2022年08月12日

    口入れ屋の増子屋を訪れるシーンから、ここで何が起きるんだろうと引き込まれ、この店に来るまでのお藤の来歴に息を呑み、百蔵との再会とその後にときどきし、ほろりとした。
    本当に引き込まれて一気に読めた。
    最高におもしろかった。

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    Posted by ブクログ 2021年09月16日



    とても良かったです…。


    登場人物が魅力的すぎて、映像化してもらいたいくらい。特にお藤、お品、百蔵を見てみたいなぁ。

    皆の、仕事への取り組み方、辛い過去があっても生き抜く強さ、成長に励まされ、前向きになります。
    ドキドキが止まらない危うい場面もたくさんあって、ページをめくる手が止まり...続きを読む

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    購入済み

    2021年08月29日

    祖母に仕込まれた口入屋稼業を江戸で始めることになる藤。もちろんそう簡単にはいかないけれど、その才覚と仲間の助けで切れ抜けていくストーリーに、どんどん引き込まれて応援してしまっていました。
    困難な場面でも、増子屋のお品さんの浮世離れしたところに気持ちが救われるようで、そこもまた読んでいて楽しいポイン...続きを読む

    #カッコいい #アツい #エモい

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    Posted by ブクログ 2021年08月01日

    大好き。江戸の話なのに、仕事の知恵、家族の温かさ、恋のときめきが詰まってる。男顔負けの強気なお藤は気持ちがいい。お藤を支える冬屋の面々も素敵です。素直じゃない島五郎が好きだし、危険人物・黒羽の百蔵も好きになってしまいそう。読んでいくうちに各人物の過去が明らかになっていくのも見逃せない。

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    Posted by ブクログ 2021年04月22日

    好みの話しです。不幸に負けない 自分の才覚で運命を切り開いていく若い女性が主人公
    助けてくれる周りの人たち
    お品という天女のような女主人は 気持ちをわかってくれる親友のよう
    昔助けられた黒羽の百蔵とのロマンス
    最後がハッピーエンドなのもいいですね!
    読み終わって気持ちのいいお話しでした。

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    Posted by ブクログ 2019年01月23日

    この著者さんの作品は単純なハッピーエンドでない(想い人とは結ばれない)ことが多い印象で、あぁ、これもなんだか容赦なく…と思っていたら、ちょっと救いがある感じで良かったです。

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    Posted by ブクログ 2022年09月22日

    江戸時代の口入屋(人材斡旋業)が舞台

    宿屋のお嬢様だった藤は祖母、母を立て続けに亡くしたことで一転
    出会いと繋がりによって、傾きかけた口入屋の差配となる

    新規開拓への策略と妨害を主筋に、女性が戦う職業小説

    ヒロインと言うほど若くもなければ、なよやかな女性でもない、鉄火肌なバツイチ藤が小気味良い...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2022年02月21日

    季節の名から取った「冬屋」という口入屋を差配する女性・藤の物語。フユ屋と最後まで読んでいたが、最後の解説で「カズラ屋」と読むのがわかった。本のタイトルも「九十九藤:ツヅラフジ」で、文中にも女衒から逃れた時に「葛藤:ツヅラフジ」に行く手を阻まれながら運命的に武士に助けられる。最後のシーンも「藤にからめ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2018年10月18日

    立ち行かない状態の口入屋を、なんとか軌道に乗せようと差配として頑張る「お藤」。
    古くから居る奉公人との確執。
    同業者からの横やり。
    さまざまな困難を乗り越え、新しい形の口入屋として道を切り開いていこうとする、お藤の観察眼・発想の豊かさには舌を巻く。
    西條さんの時代物はやっぱり面白いです♪

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