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それまでの自分の生き方の決定的な誤りに気付いた1953年の夏から40余年間、ひたすらに学問と研究に向き合い、独自の歴史像を拓き続けた歴史家・網野善彦。「一つ一つの仕事、一通一通の文書を大切にするような姿勢だけは崩すまい」――戦後史学の当事者でもあった著者の苦悩と挫折、知られざる学問形成の足跡に肉薄。今後の歴史学に対する危惧を抱きつつも、その新たな展開へ強い願いを込めた自伝的名著。解説/清水克行
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Posted by ブクログ
「歴史としての戦後史」ではなく「歴史としての戦後史学」であることに注意が必要です。つまり、史学界の動きが生々しく記された書物です。史学界の方や、登場する史学者たちの書物をよく読む方に意義あるものと思います。 私は戦後史そのものに関する本だと早とちりして買って、読みながら過ちに気づきました。なので内容...続きを読むは私からすると予想外だったのですが、このような世界や動向があったのだとは知らず、少し世界が広がりました。
日本中世史の大家、網野先生の目を通しての戦後の日本史研究史といった本である。あとがきで著者自ら「老人の思い出集、しかもくり事であり、いまさら書物として多くの人々の目にさらすのもはずかしく、躊躇する気持ちもあったが」とあるように、戦後の日本史学かいわいの事情とそれにまつわるテーマで著作された論述をまと...続きを読むめたものである。したがって少々まとまりに欠けるところがある。 この本を読もうと思ったきっかけは、他の先生がかかれた中世史の本を読んでいるときに、まるでマルクス経済学者の書くような文章で、こんな文章を書く学者が出る背景とはどんなものかと疑問に思ったところにある。 本書を読むと、そういった背景がうまれた状況もなんとはなくわかるものである。 後半にある、日本常民文化研究所の文書整理については他の書物にも詳しくかかれていた内容。渋沢敬三ほかの作品集の解説を掲載した部分はあまり本書タイトルとの関連性を感じない。
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歴史としての戦後史学 ある歴史家の証言
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網野善彦
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