異形の王権

異形の王権

1,046円 (税込)

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婆娑羅の風を巻き起こしつつ、聖と賎のはざまに跳梁する「異類異形」、社会と人間の奥底にひそむ力をも最大限に動員しようとする後醍醐の王権、南北朝期=大転換のさなかに噴出する<異形>の意味と力を探る。

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異形の王権 のユーザーレビュー

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    Posted by ブクログ 2012年11月07日

    p.244
     そして後醍醐は、非人を動員し、セックスそのものの力を王権強化に用いることを通して、日本の社会の深部に天皇を突き刺した。このことと、現在、日本社会の「暗部」に、ときに熱狂的なほどに天皇制を支持し、その権力の強化を求める動きのあることとは決して無関係ではない、と私は考える。いかに「近代的」...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2019年06月01日

    網野善彦 「 異形の王権 」 日本の中世史の本。中世史が こんなに人間的で 魅力的とは 思わなかった。

    後醍醐天皇の異質性、後醍醐天皇が目指して国家、後醍醐天皇の衰退と非人など差別の関係など 面白かった

    後醍醐天皇と 飛礫(つぶて) が印象に残った

    渋沢敬三 「 絵巻物による日本常民生活絵引 ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2012年11月15日

    小論集。江戸時代の「かぶき者」の前身とも言える「婆娑羅」を「異形」としてとらえ、なかなか興味深い考察をしている。
    この網野善彦さんは、もちろん第一線の歴史学者なのだけれど、考え方や論じ方が並の歴史学者とは異次元に属するかのような面白さ。どうやら彼は民俗学の動向に通暁していたらしく、歴史学と民俗学は協...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2011年09月24日

    「異類異形」といわれる人々が中世社会でどう位置づけられてきたのかを,絵巻に描かれた人々の服装やしぐさなどの分析を通じて興味深く考察されている。

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    Posted by ブクログ 2009年10月04日

    鎌倉幕府を倒し「建武の新政」をおこなった後醍醐天皇を、旧来の天皇支持基盤(専ら貴族)を解体・再構築し、武士や楠木正成のような悪党までを取り込もうとした「異形の王者」としてえがく。世界歴史でも摩訶不思議な「天皇」という存在とはなんなのか、ここに謎のヒントがありそう。

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    Posted by ブクログ 2023年09月30日

    読みやすさ ★★★
    面白さ ★★★
    ためになった度 ★★

    扇の骨の間から見るしぐさのところと、後醍醐天皇のところが面白かった。

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    Posted by ブクログ 2021年10月05日

    異形の王権とは後醍醐天皇の治世のこと。

    後醍醐天皇は建武の新政で天皇自ら政治を行なったことは学校でも習うが、どういう改革をしたかを知っている(覚えている)人は少ないのではないか。

    後醍醐天皇が密教興盛を図ったことは有名だが、それがどういう意図を持って行われたか、当時の経済事情や政治状態を明らかに...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2019年06月11日

    12~13世紀の習俗から、歴史の陰の部分を掘り起こそうという本。

    先日読んだ本(「山の人生」)が民間伝承からそれを読み取るなら、これは現代に伝わっている図版を解いて行こうという(一応)趣向です。

    「異形」というのは、卑賤の者たちの装いのこと。
    シモジモの服装なんてのは、確かに文書には書かれにくく...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2009年10月04日

     これまた著者の代表的著作。後年、考え方が偏って、ワンパターン化することも多いが、この頃はまだいい。
     歴史に関心がなくても面白い本である。

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