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地下アイドル・愛野真実の応援だけを生き甲斐にするぼくは、ある日、彼女が殺人犯だというニュースを聞く。かわいいだけで努力しか取柄のない凡庸なアイドルである真実ちゃんが殺人犯なんて冤罪に決まっていると、やはり真実ちゃんのファンだという同じクラスのイケメン・森下とともに真相を追い始めるが──。歪んだピュアネスが傷だらけで疾走するポップでダークな青春小説!
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Posted by ブクログ
「青春を軽蔑の季節だと、季節だったと、気付けるのはいつだろうか。」 アイドルオタク、ストーカー、殺人。どこまでも物騒な話なのに、最果タヒの水晶のような文体が、そこに内包される思春期の自意識、自己嫌悪を透かしだす。共感なんてまったくできないストーリーに乗せられる、青春のいびつさがたまらない。
アイドルを好きな高校生の話。 帯に『未熟で身勝手でひたむきで切実で痛々しくて恐ろしくて…青春以外の何物でもない』『共感できるワケないのに「なんかわかる」ってなって怖い!!』と書かれてますが、その通りだなぁと感じる小説。 主人公の山城の視点で語られる、これは青春なのかと苦しくなる異常さと、続編と、あ...続きを読むとがきと、読み終わったあとのタイトルがとても好きです。綺麗なものを全部混ぜたら濁ってしまったみたいなそんな文体とお話。 「俺は、まみちゃんのがんばってる姿を見るのが好きだったんだ。ステージの上で楽しそうに踊って、歌ってら俺だってがんばってるし、がんばって生きているつもりだったけれど、でも、ここに俺よりもずっとがんばって、それでいて楽しそうにしている女の子がいるんだと思ったら、好きになるしかもうなかった。俺は彼女ぐらい、がんばって、がんばって、せいいっぱい応援したいと思ったんだよ。彼女は、特別なんだ」
詩が連なってできたような小説 登場人物の命の炎が本当によく燃えていて、壊れかけていて、最高 お酒に酔っている時に読むのが丁度良い、目が回る文章 何があっても、世界は平熱
16歳の夏休み、学校の図書室で繰り返し読んだ。私はどっちになるんやろ、とか考えていた17歳の誕生日は風邪で寝込んで終わった。
む〜ん...これは「問題作」だ(^ ^; どこがどう問題か...と問われても困るが、 ものすごい「問題作臭」が漂っている感じ(^ ^; 一応は「連作短編集」と言えるのだろう。 同じ世界観の中で、時間軸に沿って話が進むし、 一作目の内容を「受けて」その後の話が存在している。 で...何と言うか、全...続きを読む体を通してかなりの異常性を感じる。 人が簡単に死にすぎる(^ ^; 殺人のハードルが異様に低いぞ(^ ^; サイコパスと言ってしまえばそれまでかも、だが、 シリアルキラー本人の中では整合性が取れており、 何の矛盾も破綻もない...のが怖い(^ ^; 一作目のメインの二人は、二作目以降は 訳あって「大っぴらには」登場しない。 その他の人々は「割と」まともなようなので、 あの二人の異常性が際立つような(^ ^; ストーリー自体は、粗筋で書き出してしまうと とても単純な話と言えるだろう。 が、独特な言い回し・言葉遣い・テンポ感などと相まって、 もの凄く不思議な読書体験となった(^ ^; 決して読みやすいわけではない。 かと言って「読みづらい」わけでもない。 ホント、独特(^ ^; ストーリーに感心するとか、登場人物に感情移入するとか、 ましてや何か学ぶとか共感を得るとかは全く無い(^ ^; 読んでいる最中の不思議な感覚を味わう、 「読書のための本」という印象が残る(^ ^; う〜む...問題作感...(^ ^;
みんな「自分なんかふつう」だと思っていそうなキャラクターばかりなのに、連続殺人なんてイレギュラーなことが起きてしまう青春の鬱屈。鈍色に輝く青春って感じ。
決して読みやすくはない文章が、バランスの取れておらず、感情に押し流され、突き動かされていくような心を描いているようです。世界がまだ閉じたままの青春時代に、選択肢はそれほど現れない。私たちは運良く、大人になれただけなのかもしれません。
なかなかよかった。阿部共実の漫画みたいな、ナイーブで危うい青春、といった感じ。 阿部作品よりもスッキリ感があって、その分余韻は後を引かない感じだが。 女の子のキャラがよかった。
「わかる!」とはならなかったが、「自分がそれぞれの立場だったらどうだろう」と考えながら読んだ。 読みやすい。
静かな作品だった、後半に差し掛かってからの乱雑な散文も、なぜかひどく冷めて見えた。しかし、あとがきを読んで胸をガッと掴まれる思いをして、暫く放心状態になってしまった。
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