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僕たちは、野球だって、勉強だって負けたくない。松山東、済々黌、彦根東、時習館、青森、佐賀西…東京大学合格者を毎年輩出している公立の進学校かつ野球強豪校の6校。私立校が圧倒する高校野球界で設備は不足、生徒も私立のように集められないのが現状だ。そんな中で、強豪私立に挑み続けてきた知られざる指導法や練習法とは? 「文武両道」の秘密に迫る異色の野球ノンフィクション。
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Posted by ブクログ
高校野球では強豪私学の有名校が優勝を争う構図になっています。その一方で、県立進学校でありながら真剣に甲子園出場を目指す(そして実現させている)野球部の現状を監督や現役選手に取材して紹介したノンフィクション。 登場するのは松山東高校(愛媛)、濟々黌高校(熊本)、彦根東高校(滋賀)、時習館高校(愛知)、...続きを読む青森高校(青森)、佐賀西高校(佐賀)の6高です。 野球推薦はない、練習時間は制限される、当然勉強も手は抜けない、など野球の上達のためにはネガティブな条件満載にもかかわらず「だからこそ両立させる!」というある意味反骨精神満載の関係者の言葉は魅力にあふれています。 プロ野球選手を多数輩出する有名私学のやり方も批難されるものではないと思いますし、一方でこの本に登場するようなアプローチも素晴らしいと思います。 この本に登場する学校の選手の一人に著者が「強豪私学へ野球留学してくる高校生をどう思うか」と質問した時、「彼らは覚悟を持って越境入学してきている。むしろすごいと思う」と即答したエピソードが紹介されています。相手への妬みではなく、同じ高校生としてリスペクトしている器の大きさに驚く著者。全く同感です。 甲子園を目指している球児と比較にはならないですが、私自身、恵まれない競技環境の下でいかに他の高校に試合で勝つかを真剣に考えていた高校時代を思い出させてくれる1冊でした。「強豪校の監督術(講談社現代新書)」と併せて読むと、面白いと思います。
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松永多佳倫
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