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Posted by ブクログ 2023年11月05日
前半のパリでは、高級ホテル、高級レストランで働いていた筆者がその裏側のとんでもないカオスぶりを面白おかしく描き出す。人物描写が巧みで、活気にあふれた破茶滅茶な喧騒があたかも目の前で起きているかのような臨場感。どんちゃん騒ぎのパリ、ちょっとみてみたい。
後半のロンドンは、浮浪者に身を窶した筆者の、まさ...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年11月02日
前半はパリの貧窮生活、後半はロンドンの浮浪者生活を描くルポルタージュ。
パリのホテルの裏方現場の様子が、具体的かつとてもイキイキしていて、目に浮かぶようだ。
ロンドン生活の描写はもっとあっさりしているが、罵言の変遷や施しを受ける浮浪者の心理など、オーウェルの着目点は今読んでも新鮮で魅力的だ。
翻訳...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年10月21日
『屋根裏部屋の一つには、仮装舞踏会で履くようなアメリカ向けのけばけばしい靴を作っている、ブルガリア人の学生がいた。この学生は六時から十二時までベッドの上にすわりこんで十二足の靴をつくり、三十五フラン稼いだ。そして、あとの時間はソルボンヌの講義に出るのだった』
ジョージ・オーウェルといえば「1984...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年05月09日
『1984年』、『動物農場』と、政治思想を前面に押し出した作品を書いた著者が、どのような旅の記録をまとめるのかと身構えつつ読んでみたけれど、これは面白い……。
いえ、面白いと言ってはいけないのかも。
パリとロンドンでの浮浪者生活を描いたものなのだから。
パリでは道端で人が死んでも驚かないほど無気力な...続きを読む
Posted by ブクログ 2020年05月27日
あまり期待せずに読み始めたら面白くて止まらなくなった。オーウェルの観察眼と表現力が光る。翻訳も素晴らしい。
パリ編もロンドン編もおもしろいが、特筆すべきだと感じたのはP232〜234で、オーウェルが自ら経験した窮乏生活から学んだ「物乞いの社会的地位」について述べている部分が感慨深い。
それに続く...続きを読む
Posted by ブクログ 2020年03月20日
この本を普段の生活では味わえない価値観というエンターテインメントとして捉えたくはないと思った。
現在日本も人手不足だけど、法律や福祉を正せば輝ける人材もあるのではないかと思う。
ホテルに対する記述が、私が思っていたけど言葉にできなかったもやもやを晴らしてくれた。
「高級といわれているものの実質は...続きを読む
Posted by ブクログ 2018年08月26日
オーウェルの突撃ルポ、デビュー作。1927年から3年間、パリ貧民街とロンドンのホームレス界にどっぷり浸かって取材。やはり性来の裕福さがポジティブな行動と考え方を生んでいる感はあり、よくある王子さまが身分を隠して庶民の中で生活をして学んだり、社長の息子が平社員として素性を隠して研修するという、ベタな物...続きを読む
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