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「新九郎、余の名代になってくれ」──八代将軍吉宗に突如呼び出され、こう告げられたのは、日本橋は浮世小路の風来坊であった。だがこの新九郎、実は旗本寄合席で、北町奉行稲生正武の次男坊という身。家を飛び出し、側用人加納久通の屋敷へ出入りする内、将軍家と昵懇になっていた。吉宗は、人を見る目が長けていると評する新九郎に、「巡見使として諸国を巡り、改革の成果を見て来てくれ」と、懇願したのである。一命を懸けて上様の力となる、と決意した新九郎は江戸を出立。川村源右衛門、篝、三浦左平次の三人の供と中山道の旅人となる。腰に差すは、吉宗から拝領した小龍景光……。天下御免の若き巡見使は、魂が怒りに震えたならばこの名刀を翳そうと奮い立ち、颯爽と悪に立ち向かう!
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Posted by ブクログ 2022年09月04日
享保の改革を実行した182㎝、90kgの吉宗、唯一の参勤交代経験者、53歳に。北町奉行の次男坊、稲生新九郎26歳に、将軍の名代、公儀巡見使の役を。葵新九郎に。吉宗より幻の名刀、小龍景光を。同行するのは3人。御庭番の川村源右衛門、その娘篝19歳、三浦佐平次。山田剛「無双の拝領剣 巡見使新九郎」シリ...続きを読む
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