「石油」の終わり エネルギー大転換

「石油」の終わり エネルギー大転換

1,980円 (税込)

9pt

4.1

●100年の節目。いまエネルギーが大転換の時期にある
中東の分割が決まったサイクス・ピコ協定からおよそ100年。その間、中東は「石油」という強力な武器を持ち、地政学上も重要な地位を占めてきた。
しかし、いまや石油は昔ほどの輝きを持たない。これまで何度となく言われた「枯渇」に直面しているのではない。別のエネルギーに主役を奪われる可能性に直面しているのだ。また、人々の環境・温暖化への意識が、全体のエネルギー消費量を押し下げている。石炭が徐々に石油にとって変わられたのと同じように、いまひとつの変革が進んでいる。

●いま何が起きているか。ファクトを積み上げた解説。
そういう大転換期に日本はどうするか。世界はどうしているか。海外企業はすでに一歩先んじて新市場の獲得に動いたり、エネルギーミックスのM&Aを仕掛けているが、日本はまだその取り組みの端緒についたばかり。
日本の商社はそのなかでもおしなべて強い。三菱商事のインドネシアのLNG開発、丸紅のUAEでの天然ガスの開発など、著者は実際に現地に行って取材。彼らのネットワークの作り方など驚嘆するしかないが、その様子をつぶさに伝える。
国家としてはアジア連携を考えるとき。インフラが弱いアジア各国を巻き込みながら、開発・備蓄も一体化して行うべきだろう。

中東の混迷、米国第一、パリ協定、原発など、世界で同時に進行する変化を、エネルギーというフィルターを通して執筆。日経の第一線の記者が「現場発」で解説します。

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「石油」の終わり エネルギー大転換 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    「石油」の終わり エネルギー大転換。松尾博文先生の著書。地球環境や温暖化対策の点で問題がある石油の時代から、地球環境に優しくて温暖化対策にもなる再生可能エネルギー時代に向かうの流れはもう止められないし、世界の常識になっている。その具体的な中身が学べる良書です。

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    2018年10月24日

    Posted by ブクログ

    この本を読んでいて強く感じたことは、今後のエネルギー分野におけるアメリカと中国の影響力の強さです。現在のエネルギー大転換の底流には、アメリカのシェール革命と中国の経済成長に伴うエネルギー消費量の増大があります。

    シェール革命によりエネルギーの自給自足が見えてきたアメリカは世界の警察である必然性が少

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    2018年05月11日

    Posted by ブクログ

    電気自動車や中東の情勢、アメリカ第一主義等が「石油」を軸に語られている。現地取材による手触り感のある情報もあり、ちゃんとしたジャーナリストの本。環境問題だけではなく、政治・経済を含めた広い問題を把握するために、読む価値がある。

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    2018年04月18日

    Posted by ブクログ

    エネルギー転換という名のパワーゲーム。でなければ、昨日までクリーンディーゼルというとってつけたようなトレンドをごり押ししてきた某地域が、手のひら返ししてEV化に舵きりしたりしない。

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    2018年07月08日

    Posted by ブクログ

    石油業界に勤務していた、そして今はそこがお客さんである仕事を続けている私にとりまして、この本のタイトルは衝撃的で目を惹くものでありました。人類は長い間、木・木炭を使ってきましたが、蒸気機関の発明により石炭を、そして更には石油を使って現代に至っています。また当時の覇権国は、その生産が大きかった国が担っ

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    2018年05月27日

    Posted by ブクログ

    日々考え続ける内容と同じ。
    石油の終わりはまだである事を再確認。
    そして日本がやるべき事は、変革。わかっているよね。

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    2018年04月29日

    Posted by ブクログ

    2018年時点の本であるという前提で読めば、その時点の構造とディテールを理解するのによい本でした。出てすぐに買ったのに本棚の奥にしまっていた後悔と、それでもいま読む価値はあったのだという少しの満足がないまぜになった。

    その後、中東はますます混迷し、ロシアの東方戦略も混迷している。そこにシェール革命

    0
    2024年02月03日

    Posted by ブクログ

    日経新聞の論説委員が、世界のエネルギー市場の大転換の様子を解説している、2018年の本。ここ100年くらいはエネルギー源の調達が重要な国家戦略であることに変わりがない。昨今ではその主役が石油から変わりつつある(変えなければならない)ことに各国が官民揃って必死に取り組んでいる。

    国家戦略であるが故に

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    2022年05月15日

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