また、桜の国で

また、桜の国で

2,035円 (税込)

10pt

一九三八年十月一日、外務書記生棚倉慎はワルシャワの在ポーランド日本大使館に着任した。ロシア人の父を持つ彼には、ロシア革命の被害者で、シベリアで保護され来日したポーランド人孤児の一人カミルとの思い出があった。先の大戦から僅か二十年、世界が平和を渇望する中、ヒトラー率いるナチス・ドイツは周辺国への野心を露わにし始め、緊張が高まっていた。慎は祖国に帰った孤児たちが作った極東青年会と協力し戦争回避に向け奔走、やがてアメリカ人記者レイと知り合う。だが、遂にドイツがポーランドに侵攻、戦争が勃発すると、慎は「一人の人間として」生きる決意を固めてゆく。“世界を覆うまやかしに惑わされることなく、常に真実と共にあれ”との言葉を胸に。

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また、桜の国で のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    500ページに及んだ物語を読み終え、"パタッ"とこの本を閉じたとき、今までに感じたことのない感情を抱き、「あぁ、また一冊、素敵な本に出会えた」と思いました。
    第二次世界大戦を、ポーランド側から知ることができたのは、凄く大きなものでした。こんなにも過酷で、どれだけ歴史に翻弄された国

    1
    2019年12月10日

    Posted by ブクログ

    ポーランドに連れて行ってほしいと思って読みはじめた。戦争の時に連れて行かれて、頭が疲れるほど、答えのでないことを考えた。読んで良かった。

    後半、たたみかけるような進み方は心を掴んで本から離れられなくなる。『革命前夜』の時も。

    人としての痛みを知るからこそ、同情でない形で人に寄り添えるのだなと感じ

    0
    2024年03月01日

    Posted by ブクログ

     長編で、歴史が苦手な私には難しそうだとなかなか手が出なかったこの本、読み出せば直ぐに夢中になり、あっという間だった。
    学校の歴史の時間にその言葉が出てきたとだけは覚えている「ワルシャワ蜂起」。このワードにこんな大切な深い事実があったとは…。何も知らずにいたことに唖然とした。

    そして、よく耳にする

    0
    2024年01月19日

    Posted by ブクログ

    読んでいて胸が苦しくなる、訴えかけてくるものがあった。
    教科書には「ドイツがポーランドに侵攻して第二次世界大戦が始まる」としか記載されていない。その一文の後ろには夥しい数の犠牲と苦しみと怒りと叫びがあったんだろうと思わせる作品だった。

    スラブ系の日本人外交官
    ドイツ生まれのユダヤ人
    アメリカ国籍の

    0
    2023年12月31日

    Posted by ブクログ

    まるで当時のワルシャワにいたかのように錯覚させるほとの臨場感をもった文体は見事というほかありません。慎の苦悩、ヤンとレイとの運命の出会い。ポーランドの人々がこんなにも辛い歴史を生きてきたのだということを初めて知りました。人と人とが信頼し合うことが外交の一歩であるという言葉は、現代にも通じます。この世

    0
    2022年11月19日

    Posted by ブクログ

    ポーランドという国に対しての自分の知識の無さに打ちのめされました。。
    現実で起こった悲惨な現実...
    映像では耐え難いが、この作品の文章は心にスッと入ってきて涙が溢れました。
    もう一度読みたい作品です。

    0
    2022年10月22日

    Posted by ブクログ

    今この時に読むからか、ぐさりと胸に刺さる。
    戦争とは、外交とは、国家とは、人とは。

    あまりに埒外な(と自分が思う)事態が起きたときにフィクションだと思ってしまうというのは、自分の体験としてうなずけて、それがかえってつらかったです。

    0
    2022年10月10日

    Posted by ブクログ

    戦争が始まってしまいましたね
    ロシアとウクライナどちらにもそれぞれに正義があるのでしょうがなんとか平和裏に解決できなかったんでしょうか
    事ここに至っては少しでも犠牲の少ないうちに戦いが終結するのを祈るばかりです

    さて『また、桜の国で』ですが第二次世界大戦下のというかナチスドイツ占領下のポーランドで

    0
    2022年03月05日

    Posted by ブクログ

    ポーランドのこと、ショパンや第二次世界大戦の始まりで侵略されたってこと以外は殆ど知識がなくて、この本で凄くポーランドといく国が好きになった。

    いつか棚倉さんが歩いたワルシャワに行ってみたいと思った。出会えて良かった本でした。感謝

    0
    2021年07月03日

    Posted by ブクログ

    第二次世界大戦の中、愛する祖国を守ろうとする者達、祖国とは何か迷うもの達、色々な人の思いを書き上げた大作。
    事実が捻じ曲げられたり、揉み消されたりする理不尽に心が痛くなるが、
    それを忘れない人がいる限り、人々の心は救われるのだなと。
    マコト、レイ、ヤン、イエジ、マジェナ、、、みんなの思いが後世の平和

    0
    2021年03月17日

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