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寂れた団地で急速に広がる新宗教〈ゆかり〉。大企業スザクのエリートである六三志は、自社の顧客を守るため、教団潰しを命じられた。ところが若き教祖・禅祐は、宗教を使って金儲けをたくらむ頭脳派で、六三志の告発をかわす。教団の発展か滅亡か――住民の支持を得るのはどちらか、激しい心理戦が始まった!(『もう教祖しかない!』改題)
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Posted by ブクログ
ミステリーではなく、チョットどんでん返しがある話 <あらすじ> 大企業スザクのセレモニー事業部に勤める六三志は、寂れた団地で流行っている新興宗教団体《ゆかり》を団地から追い出す仕事を任される。 スザクの売上の一端を担う団地に住む年寄りの葬式を《ゆかり》に取られるからだ。 団地の視察に訪れた六三志...続きを読むは、その近くに居を構える《ゆかり》の寺を訪問し、教祖の禅祐と対峙。 2人だけで話し合い、勝負をすることになった。その内容は、 八ヵ月後、もし団地の《ゆかり》信者が500人以上になったらスザクは《ゆかり》の活動を一切妨害しない。 しかし500人未満だった場合は《ゆかり》は解散し禅祐は宗教家を辞める。 いざ勝負開始。 禅祐は”縁”という教義で信者を増やす。 一方、六三志はそれを阻止すべく禅祐の過去を探ったり、年寄り信者を離脱させるよう仕向けたり。 一進一退が続く中、日本の高度経済成長を象徴する傑物であるスザク会長・朱雀が現れる。 朱雀会長は金に物を言わせ《ゆかり》信者はどんどん減少していく。 そして勝負を決する最終日。 今回の勝負の結果を発表するため団地の人を集めて集会をすることに。 最終日の《ゆかり》信者は344人。 しかし禅祐の妹の演説で信者が増え、禅祐のSNSを利用した布教で信者が団地に転居してきたりで、 最終的に《ゆかり》信者は500人となり、 禅祐が勝利した。 <オチ> 勝負に負けたスザクが撤退するかと思いきや《ゆかり》の宗教法人化の阻止を企む朱雀会長。 六三志に文部科学大臣を買収するよう命じる。 しかしこの発言がネットに流出。マスコミは大騒ぎ。 もちろん流出させたのは六三志。 しかも今回の勝負は六三志と禅祐で考えた計画だった。 2人は過去同じビジネススクールに通った同期で、最初に話し合ったときに互いの思想は同じだと判り、六三志は禅祐に協力することにした。 2人は周りの人々にバレないように連絡を取り合い、勝負をしているフリをして、最終的には団地全員を幸せにする《ゆかり》を宗教法人にすることに成功した。
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