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役者に憧れて故郷を捨て、横浜の地に立った“のぼせもん”の青年・松崎雅臣=小松政夫。二年後、彼はなぜか車のトップ・セールスマンになっていた!?師匠・植木等に出会うまでの横浜トヨペット時代、良き先輩、良き仲間、良きお客様と繰り広げる、な~みだ、な~みだの奮闘記!!いま芸能界の大御所となった小松政夫が、今まで真正面から語られることのなかった芸能界以前の時代を綴る。
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Posted by ブクログ
おもしろかったあ。テレビで著者のインタビュー番組を見て、興味が湧いて読んでみたのだが、これは当たりだった。植木等の付き人をする前、役者になろうと上京したものの、仕事を転々としていた頃のことが、車のセールスマン時代を中心に語られている。 著者は、根っからの「のぼせもん」で、なんにでもすぐ熱中するタチ...続きを読むだと自ら言う。その言葉通り、どこへ行ってもモーレツに働き、愛想を振りまき、うまく行ったり失敗したり、その様子はほとんどドラマかコントのようだ。とりわけ、トップセールスマンだったという横浜トヨペット時代は、強烈なエピソードがてんこ盛り。 あとがきに、これは小説で、事実を脚色しているとあるが、おそらくほぼこの通りのことがあったのだろう。人々の暮らしが大きく変わっていく時代を全力疾走していく姿が、まるで映画を観るように鮮やかだ。 一番心に残るのは、どこでも多くの人に愛される著者のキャラクターのユニークさだ。笑っていてもどこか泣いているように見える、あの独特な表情は、芸人となる前から、周りの人を惹きつけずにはおかなかったのだろう。 テレビのインタビューでは、「師匠」植木等を語る姿が実に良かった。その語りから、師匠に対して全幅の信頼と尊敬を捧げてやまないことが、ひしひしと伝わってきた。本書には続きがあって、その付き人時代のことが書かれているそうだ。読むのが楽しみだ。
カーセールス。 昭和の1ページの切り取り。 小松政夫。 別段、感傷気分に浸るつもりではなかったが、 昭和という時代を味わい、ある独りの人生を 見せてくれる一冊。それでいて、重たくない。 それこそが、戦後、なのかもしれない。と思った。
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のぼせもんやけん―昭和三〇年代横浜~セールスマン時代のこと。
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