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キリマンジャロのてっぺんで悟った。そのくせピラミッドに盗頂し逮捕される。一〇日間の断食をし、食の業を見つめる一方、ウガンダの山羊を殺して「いただきます」。ただ流されていく平凡な毎日から飛び出した学生が送る、矛盾だらけの自分と世界を旅する痛快な日々とは!?二〇歳の感性とエネルギーが爆発した、若者の新しい旅のバイブル。
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Posted by ブクログ
まず、二十歳でこの文章力と表現力そして、物事に対する姿勢、心の持ち方、捉え方が素晴らしくて、自分が二十歳の頃こんなに深く考えていただろうかと思わされた。二十歳という若さで物事を真っ直ぐに捉えて、自身の中で一つ一つ消化したから出てきた考え、感情だと思った。 世界を知るということは人と繋がることだと改め...続きを読むて教えてくれた。 文中にあるインディージョーンズの舞台になった世界遺産ペトラを絶対に見ないと後悔すると進められて、彼は「今ここでしかできないことをやるべきだ」「今自分が一番やりたいことをやる」自分が何を食べたいか、やりたいかわからない人はみんながいいって言うことをものを取り入れてひとまず安心して、満足する。 まさにこういう日本人が多いのではないかと心に刺さった。自分が何をしたいのかわからない、誰かがいいという、評価の良いもの、情報過多の社会で、自覚なく踊らされ、自分を見失っていく。 彼を見て、もともと持っているものもあるが、自分の軸は外に出て身を持って感じて、経験して形成されると思った。それが後悔しない自分らしく生きる人生になっていくんだと。
何度も読み返してる。いろんな事に気づかせてくれた本。子供が高校生になったら読ませたいから手放さない本。
感想:タイトルに惹かれ購入。文庫本で一気に引き込まれるように読んでしまった。 大学在学中に休学して世界を旅した著者。書かれていることがものすごくリアルで、実際に旅をしてそこにいるかのような感覚になる。良いなと思ったフレーズがたくさんありすぎて、選びきれない。 世界に出て視野が広がることなど、言葉にす...続きを読むるのがなかなか難しいことをうまくまとめているのも魅力の1つ。 話の中で、"目に見えないモノ"の話が出てくる。要は起こった出来事そのものを描写するのではなく、その出来事から自分が何を感じ、何を考えたか。 この本が抜群に面白いのは、様々な国の様々な出来事そのものが面白いだけでなく、著者がまさに"目に見えないモノ"を存分に書いてるところ。そこにこの本の価値があるし、「流学」と言われる所以である。 旅の最後のオチも完璧。個人的にはアフリカのキリマンジャロ登山のパートが最も好き。いい意味で、他人様が読むような文章になっていなくてすごくリアル。 "本当に大事なものは目に見えない。" このフレーズに少しでも惹かれたら絶対に読むべき。
最近、若い人の間では、バックパッカーとして世界を放浪することが一種のステイタスとなっているように感じます。 それがどうも「旅をしたことがある」という肩書きに憧れているだけのような気がして、胡散臭いなぁ、本当に世界に興味があるわけ?と、勝手に思っていました。わたし、ひねくれているなぁ… でも著者の...続きを読む岩本さんはわずか20歳ながら、とても頭が良く感性が鋭い。目を背けたくなることにもチャレンジし、その度にいろいろ感じて大きく成長していく姿がとても興味をそそり、 ページをめくる手が止まりませんでした。 「百聞は一見に如かず 一見も体験には如かず」 という、彼の身をもって出た言葉はとても刺激的で、 なんだかどこかへ行きたくて 知らないものを知りたくて うずうずしてきます。
"同じ大学生なのにこんなスゲー奴がいたのか!" そんな衝撃を受けた。 著者のモノの観方とか感性、それからズバ抜けた行動力…それらすべてに驚き、感動した。 "俺もこのままじゃいけない!" そう思わせてくれた本。
最高!!外に飛び出したくなる本。20歳の普通の大学生が1年間休学し、「学生」という身分を片手にバイトで稼いだ200万を背負い「流学」しに世界中をまわった話。国際ボランティアなどにもふれている。
感動した。震えた。 人間は経験の生き物だと実感する。 経験と実感にこれ以上なく飢える。 海士で悠さんのオーラに圧倒された。 そのオーラの理由がここにある。至る道が見える。 知っちゃったから。あぁなりたいと思ったから。 自然との一体。実感してーー。 『人のためになる活動を自分のためにやれるんだから素...続きを読む晴らしいじゃないか』 『自分がこの場にいるのに、ここにはいない。世界が自分から離れていき、自分だけが周りから切り離され浮いている』 『なんで俺は単語を調べるのにこんなに恥ずかしがっていたんだろう。学ぶ楽しさや探求する姿勢を教えていくのが教師のはずなのに 』 『何の役にも立たない自分が今やるべきこと。現実にぶつかって、今の自分を壊しながら成長していくこと。』 『体は痩せても、神経は確実に太くなっていく。』 『百聞は一見に如かず。一見も体験に如かず』 『自分はおやじに心配してもらってる。愛してもらってる。はじめてそう感じた。中学のころから食事も一緒にせず、顔を合わせないようにしてきた。』 『挑戦しない奴は失敗しない。失敗しない奴は成功しない』 『自分は今まで感情を抑えて人に見せないようにしてきたし、それがオトナでかっこいいことだとずとお思ってきた』 『本当に大事なものは目に見えない。目に見えない大事なものを伝える術が欲しい。』 『僕は一足先に日本人を卒業します。人です。人類の一員です。』 『他の人におかしいと思われてもS子にだけは僕の言っていることを分かってほしいです』 『人生も山も同じ。上を目指して進む。でも頂上に着くことは、目的じゃない。頂上は進むための目標で、目的はこの道全部を楽しむこと』 『俺の人生を見ている僕にとってはこの劇が悲劇だろうが、ホラーだろうが、退屈じゃなきゃなんでもいいんだ。だから俺がピンチに陥ったり、何かハプニングが起こったりすると、僕はわくわくドキドキ興奮してくるんだな。そうかだから劇の監督である自分は、この僕を喜ばすために、俺をきついチャレンジングな状況に放り込もうとするんだ。人生という作品の監督と主役と観客の三役を生きてるってことか』 『俺は生きてもいいし、死んでもいい、どっちも同じだから』 『宇宙 宇宙が透けてる 星 星 星 星だけの虚空 目の前を走る流星 俺は今星の上に立ち 宇宙の中にいるんだ』 『空気も温度も体も頭の中もすべてが光に包まれる 涙が止まらない 言葉も出てこない すごいもやばいもきれいも どんな言葉でも形容できない 言葉では表現できないという表現さえ当たっていない 言葉の次元を超えた世界 ただ泣ける ただただ涙が流れ続ける』 『これだけ人を好きになったのは初めてだった。片意地張って生きてた自分が唯一素直になれた』 『自身が欲しかった 人と比べたり 人に褒められてつく自信じゃない 自分との戦いに勝ち続けたものだけが持つ自信』 『今まで弱いことはいけないことで、自分は強くなければいけないと思っていた。自分の弱さを認めた時、はじめてありのままの自分に泣けた』 『僕は今わけもなく興奮している。まるで生まれたての赤ん坊のように、自分の人生に興奮している。どんな波乱が待ち受けているのかまったくわからない。だからこそわくわくする』 『自分が言葉を与えることで、あたかもそんな意味や価値があるかのように感じているだけなんだ。』 『俺は今人と交わるセックスがしたい。人を気持ちよくさせて、俺も気持ち良くなりたい。人の気持ちいい顔を見て喜びたい』 『過去の経験からくるムリという反応とは別にやるかやらないか自分の意思で行動をえらべるかどうかが、人間と動物の大きな違い 』 『僕の将来を一番楽しみにしているのはこの僕自身ですから』 『求道者。十牛図』
二十歳のころにこんな活動をされてたなんて、さすが、岩本さん!! 海士町の、いや、日本の、教育委員会の鏡です!! すっごく刺激を頂きました!! ありがとうございます!! 以下、引用。 何の不満もなかった。 ただ何かが足りなかった。 漠とした不安だけがどこかにあった。 このまま楽しい大...続きを読む学生活をつづけ それなりにやりがいのある仕事について 温かい家庭を持って そこそこ裕福な暮らしをエンジョイして 老後はのんびり趣味に費やし そして安らかに死んでいく そんなシアワセな将来を思い描くと、不安になった もっと違う何か、もっとすばらしい何かがあるかもしれない その何かを見ずに、その何かを探そうともせずに、 このシアワセに流されていく。 そんな自分が怖かった たった一度の人生、俺は本当にこれでよかったのか こんなシアワセを俺は求めていたのか いつかやってくるその問いが怖かった。 だから逃げた、逃げ出した。 わが身ひとつで逃げ出した。 「どちらか一方が与えるだけの活動なんていい活動じゃない。 ボランティアする側、される側両方にとって得るものがあって初めていいボランティア活動って言える。」 「人のためになる活動を、自分のためにやれるなんて最高!」 自分のためにやっていることで人が喜んでくれるなんて、とてもありがたい。 たとえボランティアでも、プロフェッショナルな仕事をしなければ、いられない場所もある。 ただ横に座っているだけ、ただそこにいるだけでも1つの支援になる。 何もしなくても、僕がここにいるだけで喜んでくれる人がいる。 なにもできなくても、ここにいる僕の存在を喜んでくれる人がいる。 それがただ嬉しかった。 おばあちゃんと僕、どっちが救われているのかわからない。 文化から価値観まですべてを欧米化していく“文明開化”。 そのはじまりを告げるこの一台の白黒テレビこそが、彼らにとっての黒船ではないのか。 「グローバライゼーション」という名の「アメリカナイゼーション」が、こんなへき地にまで触手を伸ばしている。 彼が生まれたとき、母親がその両足を切ったのかもしれない。 不具を見世物として同情を買い、物乞いをしやすくするために。 物乞いの子は物乞いにしかなれない社会で何とか生きていくために。 この子の人生に選択肢と呼べるものなど何1つなく、努力のしようさえなかったのかもしれない。 努力なんてもんじゃない命がけの毎日を送ってきたからこそ、彼は生き延びてこられたのだから。 たまたま、今の日本に生まれてきた僕は、誰と友達になるか、どの国へ行くか、どんな職業につくか、持て余すほどの選択肢と自由を持ち、たまたま物乞いの子としてここに生まれた彼は、何も選べないまま路上で死んでいく。 僕と彼の差がただの偶然、ラッキーかアンラッキーかだったとしたら…。 自由を手にする自由を持って生まれた自分の義務。今ある自由の裏側にある責任が、一瞬肩をよぎった。 途上国の人たちと汗を流すボランティアに憧れて僕はここに来た。 しかし、数十円で運よく雇われた人たちを目の前で見て、そんな気持ちもすっかり失せてしまった。 ここで僕が石を運んだところで、いったい何になるのだろうか。 わざわざこんな村へ来て、堤防を造るのを少し手伝ったところで、自己満足以外の何物でもない。 そんなことを僕がやるくらいだったら、百円でも出して、ここの若者を何人か雇ってやらせた方がよっぽどこの人たちのためになる。 ここには仕事がなくて困っている人たちがたくさんいるのだから。 僕は、何かしたくてここへ来た。 でも、こんな彼らを前に何もできない自分。 この現実を前にした無力感。 何の役にも立たない自分が今やるべきこと。 それはきっと、石を運んで汗をかいて、それで何かをやったような気になることじゃないはずだ。 それはきっと、この現実にぶつかって、今の自分を壊しながら成長していくこと。 そうだ、これは学びの旅、流学。 今は何もできないからこそ、何でもやりながら学ばせてもらうんだ。 まず、「自分が幸せにならなければ、人を幸せになんかできない」という思い込みを捨てる必要があるかもしれない。 なぜなら、人の幸せを手伝うことから自分の幸せもはじまっているのだから。 事前でも偽善でもどちらでもいい。 自分はこの大きな流れの中で、もがけるだけもがいてやる。 この大きな流れを、この現実を、少しでも変えていくために。 百聞は一見に如かず。 一見も体験には如かず。 彼らが日本と比べることで、自bんを「貧しい」とか「みじめだ」と本当に感じているのだとしたら、それこそこの子たちにとって不幸なことではないか。 「ガキが親に心配かけないでどうする。親が安心してられることしかやらないガキだったら、産んで育てた意味がないだろ」 「親なんて泣かせてでも踏み越えていけ。お前が親を踏み越えていくことこそ、一番の親孝行なんだからな」 どの情報が正しくて、どれがまちがっているのか。 何を基準に、何を信じればいいのか。 新しいことを知れば知るほど、世界はわからなくなっていく。 おいおい、カンベンしてくれよ。 「今ここでしかできないことをやるべきだ」なんてもっともらしい常識は、やりたいことがない人間にとっての常識であって、俺にとってそんなもの常識でもなんでもないんだよ。 「今俺が一番やりたいことをやる」それが「ここでしかできないことかどうか」なんて関係ない。 今自分が一番やりたいことを追い続ける人生に、後悔なんてあるわけない。 「季節限定、地域限定、数量限定」 自分が何を食べたいかわからない人は、「せっかくだから、食べなきゃ損だよね」とか言いながら限定品を食べて得した気になればいいし、「みんながいいっていう」とこに行って安心して、「みんながいいっていう」ブランドを身に付けて得意げになってればいい。 「今ここでしか見られない」なんていう売り文句も、「世界遺産」なんてブランドも、俺には関係ない。 俺はこうやって、今しかない今を、思うがままに生きていく。 そして、その選択に失敗はあっても間違いはない。 挑戦しないやつは失敗しない。 失敗しないやつは成功しない。 ここにないモノで一番驚いたのは、「時間」という概念。 電気も時計もカレンダーもない中で生きる彼らは、今は、何年何月何日の何時何分か知りませんし、誰もそんなこと気にしません。 僕はカシオの時計を持っているのに、時間を持っていません。 彼らは時計は持っていないけど、いっぱい時間を持っています。 彼らは過去に囚われることもなければ、未来を憂えることもありません。 ただ「今」を生きています。 将来を考えて計画的にお金を貯めようなんてしません。 自然の中では、将来はいつも不確か。 「食べる」ということは「殺す」ということ 自分が「生きる」ということは、何かを「殺す」ということ 「イタダキマス」という言葉は本来、「命を頂かせてもらいます」という感謝の言葉。 僕は今、命を食べて生きている。 彼らは外の世界を知る術を持たない上に、この目の前の一日一日をいかに生き延びるかでいっぱい。 逆に僕なんか豊富な情報に囲まれ、生きるか死ぬかの不安なんて全くない生活を送っていたにも関わらず、彼らと同じぐらい狭い世界に生きていた。 僕は、服の流行を気にしても、毎日何千人と死んでいっている世界の飢餓なんて全く気にもしてなかったし、彼女との喧嘩は僕にとって大問題でも、世界で起きている紛争なんて何の問題でもなかった。 自分がいかに日々楽しく生きるかだけを考え、この目に見えていないことはどうでもいい「違う世界」の話と思っていた。 きっとこの視野の狭さこそが、「自分のまわりさえよければ、他がどうなろうと関係ない」という無関心と結びついて、世界に多くの問題を生んでいる。 だからこそ、目の前の日常に埋没している僕らの興味を外へ拡げていくこと、それこそが世界の問題を改善していく第一歩になる。 僕らが、「アフリカの貧しい人たちのために」と善意で送った古着が、アフリカの産業をつぶし、余計彼らが援助に依存せざるをえない状況をつくり、結果的には「アフリカの貧しい人たちをより貧しくさせている」可能性もある。 俺は最高に気持ちよく生きたい 人の笑顔が俺を気持ちよくしてくれるから 人の感謝と喜びが俺を喜ばせてくれるから 俺は自分の最高の快楽のために 人の幸せに最大限生きる 過去の経験からくる「ムリ」とは「デキナイ」という反応とは別に「やる」か「やらない」か自分の意志で行動を選べるかどうかが、人間と動物の大きな違い 何やりたいかわからないときこそ、何か始めていかないと、何も見えない場所で立ち止まりながら、「何も見えないよ」って言ってても何も見えてこない。 「将来、何やりたいか決まってない」と言ってる友達ほど、やってることは、サークル、バイト、女、大学ぐらいで、高校生の延長みたいな学生生活を送っている人が多かった。 モラトリアムを卒業するには、まず高校生レベルの行動範囲からしっかり巣立つ必要がある。 もしかしたら、長く浸っていて住みなれてしまった自分の枠から一歩外に出る勇気。 その勇気の欠如が、今の日本が抱えている問題なのかもしれない。 人の幸せに自分はどう貢献できるか 1つめは、その人が幸せと感じるものを直接提供すること。 2つめは、自分の幸せを自分の手でつかみとっていける力を育てること 人に感動を与えていくこと。 自分の幸せを自分の手で作っていける力を育てること。 よりよい社会のカタチづくりをしていくこと。 そして、自分が幸せなあり方で毎日を生き続けていくこと。
旅をしたからといって、変われるかはわからない。 けど、変われないわけじゃない。 きっと変われる。 変わりたい。 だから旅がしたい。
これは「流学」なんです。 僕は今、「世界」という名の学校で学んでいるんです。 出逢うすべての人が先生で、すべての体験が、一生使える僕だけの教科書になっていくんです。 p.54 l.1-4 ****************************************** 大学を1年休...続きを読む学し、 アジアーアフリカ、そしてオセアニアを放浪、あらため流学した体験記 まるで自分までその国に行ったみたいに 世界を楽しみ、悲しみ、感動した気になれた だけど、 世界は体験した者のみぞ知る学校 この本から感じられることの 何倍も何百倍もの価値ある体験をしたんだろう 私も世界を学校に 出会う人すべてを先生に そんな人生を送って生きたい
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流学日記 20の国を流れたハタチの学生
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岩本悠
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