ゆらぐ玉の緒

ゆらぐ玉の緒

1,496円 (税込)

7pt

4.3

老齢に至って病いに捕まり、明日がわからぬその日暮らしとなった。雪折れた花に背を照らされた記憶。時鳥の声に亡き母の夜伽ぎが去来し、空襲の夜の邂逅がよみがえる。つながれてはほどかれ、ほどかれてはつながれ、往還する時間のあわいに浮かぶ生の輝き、ひびき渡る永劫。一生を照らす生涯の今を描く全8篇。古井文学の集大成。

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ゆらぐ玉の緒 のユーザーレビュー

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    Posted by ブクログ

    「ゆらぐ玉の緒」(古井由吉)を読んだ。
    この作品群はひときわ死の影が濃いような気がする。
    しかしまあ古井氏の文章にはいつも唸らされる。
    『春先は病みあがりに似る。』(本文より)
    読む者の想いが時空を超えて彷徨い、辿り着いたそのいつかのどこかの春先の自分に戻り「あゝ!」と腑に落ちる。

    0
    2022年01月30日

    Posted by ブクログ

     2016(平成28)年刊。2020(令和2)年に82歳で亡くなった古井由吉さんの、77-78歳頃に執筆した短編小説集である。やはり古井さんは、日本語の現代芸術小説の最高峰に位置する、孤高の作家であった。
     私が古い文学に出会ったのは高校生の頃で、言葉の鋭利さを研ぎ澄まし、自身の心の内奥のミクロな部

    0
    2022年01月09日

    Posted by ブクログ

    俳句の余韻をずっと味わっていたような読後感。
    電車の中ではなく、静かな場所で心地よい椅子に座ってじっくり読みたい。

    0
    2020年01月05日

    Posted by ブクログ

    明確なストーリーはなく,季節のうつろいと,作者を彷彿とさせる老人の心情が詩情豊かに描かれています。

    意味を捉えるのもなかなか難しく,私は読み終えるのにとても時間がかかりましたが,とても常人には真似のできない高尚な表現力に,本格的な文学というのは本書のような小説をいうのだろうと思いました。

    0
    2018年08月24日

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