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一糸まとわず、ほうきで飛び立つモスクワの夜。アパートのひと部屋ではじまる悪魔の大舞踏会。マルガリータの「真実の永遠の恋」に、ユダヤ総督の二千年の苦悩に許しは訪れるのか? 「私の読者」ある限り、忘却の灰のなかから蘇り続けるブルガーコフの最高傑作――「原稿は燃えないものなのです」。(全二冊完結)
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Posted by ブクログ
某氏がTwetterで絶賛していたので,読んでみた. 奇想天外なお話だが,あとがきを読んで,なーるほど,と納得.これは執筆当時のソ連の芸術弾圧,検閲を揶揄しているのね.
巨匠の書いた作品であるため、2,000年以上前のピラトゥスとヨシュア(イエスがモチーフ)の話も頻繁に挿入されるため、しっかりと時系列、人間関係、幻想なのか現実なのかを押さえながら読み進める必要がある。 訳者の水野氏の力なのか、はたまたオリジナルのブルガーコフの言葉選びがうますぎるのかはわからないの...続きを読むだが、言い回しや言葉選びが非常に美しい。
トランプが舞い、血しぶきが飛び、恋する乙女は夜空を翔ける。 嗚呼、悪魔が主催する真夜中のサーカス!! って感じ。イマジネーションここに極まれり。 というわけでみんなで言おう! 「私に続け、読者よ」
下巻でやっとマルガリータを中心とした話が出てくる。最後の場面では巨匠とマルガリータが去っていくのであるが、エピローグには入っていない。
こんなときだから読むというのもどうかと思うけど、ちょうど積んでいたので。とはいえ内容としてはウクライナというよりロシア文学なはず。 さて、内容だけど、傑作。悪魔が主要登場人物であるだけにキリスト教への理解があった方がより深い読みができるとは思うけど、奇想天外な登場人物や出来事が次々と起こるのを追って...続きを読むいくのが単純に面白い。マルガリータが魔女になったときの堂に入りっぷりとかも。 でも結局巨匠とマルガリータの救いが死だったのは、巨匠がずっと作品を活字に残せなかった作者の写しだと思うと悲しい。
悪があるから善があるように、悪魔たるヴォランドが悪魔であるためには神と宗教が必要である。イエスを処刑したことを悔やむピラトゥスが救済されるように画策し、他方でヴォランドとその仲間たちは無茶苦茶に暴れ回る。ある意味とても悪魔らしい。 小説の続きを書くことでピラトゥスを救済したように小説に内在する...続きを読む力とそれに対する思いが伝わってくる。 ベゲモート可愛い。
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