ブックライブでは、JavaScriptがOFFになっているとご利用いただけない機能があります。JavaScriptを有効にしてご利用ください。
無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで100万冊以上配信中!
来店pt
閲覧履歴
My本棚
カート
フォロー
クーポン
Myページ
4pt
「何か喰いたい」臨終の漱石は訴え、葡萄酒一匙を口に、亡くなった。鴎外はご飯に饅頭を乗せ、煎茶をかけて食べるのが好きだった。鏡花は病的な潔癖症で大根おろしも煮て食べたし、谷崎は鰻や天ぷらなど、こってりした食事を愉しんだ。そして、中也は酒を食らって狂暴になり、誰彼構わず絡んでいた。三十七人の文士の食卓それぞれに物語があり、それは作品そのものと深く結びついている。
アプリ試し読みはこちら
Posted by ブクログ
近代文学者たちの「食」にまつわるおもしろエピソード、といった軽いものを予想して読み始めたが、なかなかの辛辣な表現に、うーん…と考え込むことが何度もあった。特にガス自殺をした川端康成。「マンションの一室でシューシューと鳴るガスをたっぷりと吸い、極限の悲しい喜びの味を満喫しながら死んだ。」とある。 ...続きを読むどの作家の生活ぶりも、身近に接するのは勘弁してほしいものばかりだが、それだからこそ書いたもの、書けたものがあったのだろう。それぞれの作品を読むときに読み返してみると、作品に対する見方が変わってくるかなと思う。
食には人柄性格が現れるとよくわかる本 さすが文豪、極端に振れた食生活が多くて読んでいて楽しい それより何より!嵐山光三郎、思ってたイメージと全然違ってびっくり、なんかステキな文章だった!
とても好きな作品。 有名なエピソードも多いが、純文学が好きな人なら読んで損はないのではないか。お腹が減ってくる本。
ビスケット先生(夏目漱石)、饅頭茶漬(森鷗外)、牛タンの塩ゆで(幸田露伴)、自己を攻撃する食欲(正岡子規)、萎びた林檎(島崎藤村)、ドブ板の町のかすていら(樋口一葉)、ホオズキ(泉鏡花)、『一房の葡萄』(有島武郎)、一汁一菜地獄(与謝野晶子)、最期に吐いた飯つぶ(永井荷風)、もの食う歌人(斎藤茂吉)...続きを読む、弁当行乞(種田山頭火)、金目のガマのつけ焼き(志賀直哉)、咽喉に嵐(高村光太郎)、幻視される林檎(北原白秋)、食うべき詩(石川啄木)、ヌラヌラ、ドロドロ(谷崎潤一郎)、雲雀料理(萩原朔太郎)、食っては吐く(菊池寛)、食魔の復讎(岡本かの子)、餓鬼道肴蔬目録(内田百閒)、鰤の照り焼き(芥川龍之介)、職業は支那ソバ屋なり(江戸川乱歩)、西欧式菜食主義者(宮沢賢治)、伊豆の海苔巻(川端康成)、檸檬の正体(梶井基次郎)、ランボオと穴子鮨(小林秀雄)、暗がりで弁当(山本周五郎)、鰻めしに死す(林芙美子)、蝕歯にともる洋燈(堀辰雄)、安吾が工夫せるオジヤ(坂口安吾)、空気の中の蜜(中原中也)、鮭缶に味の素(太宰治)、百味真髄(壇一雄)、屁のまた屁(深沢七郎)、むかしの味(池波正太郎)、店通ではあったが料理通ではなかった(三島由紀夫)…目次を眺めるだけでお腹一杯である。 饅頭茶漬がたいへん気になりますぞ。ワタシも悪食か。
これは労作である。嵐山光三郎というと、テレビに出ている姿や「~~であーる」式の文体といった印象しかなく、こんなにまともな文章を書く人であるということすら知らなかった。 本書では明治から昭和の文士37人を取り上げ、その生と死を食から分析うぃようとしている。 小説や詩などの作品に登場する食べ物の記述...続きを読むはもちろん、日記など本人によるものを調べあげ、友人などのコメントまで集めている。
一筋も二筋もいかない作家たち。 教科書でしか知らない偉大な作家でも食を通すと、人間味が増してきます。
嵐山光三郎の印象は正直いまひとつだった。私の知る嵐山光三郎とはまるで異なる印象だ。人間、見た目だけで判断するのも、作品のみで判断するのも危険なのだな、と思った。 とても面白く興味深い内容だ。
『作家は何を食べて作品を書いてきたのか?』作家における食と作品をの関係をつづった本の第一弾です。どれもみんな個性的な方が多くて圧倒されます。 これと続編である『文人暴食』の二つは札幌にいたころ、ずいぶんと読んだものである。この話は思い出すのも正直つらいのだが当時、僕は本当に食うにも事欠いた生活を送...続きを読むっていたので、せめて想像の中ではたらふくめしを食いたいというほんとうにほんとうに切実な日々が背景にあったというのが実情だが、なるほど、「食と文学」という視点で作家を見ると、これほど奥が深いのかと、この記事を書くために今回また読み返してそう思った。 たとえば、谷崎潤一郎なんかはその見栄えや文体とおりのこってり、ヌラヌラしたものを好んだというし、森鴎外の好物はなんとご飯の上にあんこ入りの饅頭を二つに割って乗せて、その上にお茶をかけて「饅頭茶漬」としてさらさらと食べ、細菌学を専攻した関係から果物にいたるまで「なまもの」は一切口にしなかったそうである。 そのほかにも、種田山頭火の「食と水と酒」の業に近い話や、坂口安吾の「わが工夫せるオジヤ」にまつわる話なんかが面白かったです。機会があれば、ぜひ読んで頂ければと思います。
自分では手に取らない本、というのがあります。 見た目と言うか、雰囲気と言うか、オーラと言うか。 私は自他共に認める乱読タイプで、広く浅くたくさん読むほうなんだけど、それでも、しらないうちにある一部分、まったく手付かずにすごしてしまったことに気付くことあります。 例えば、この嵐山光三郎の『文人...続きを読む悪食』はそんな私の手に取らないっぽいにおいのぷんぷんする本です。 人に紹介してもらわなかったら、手に取らなかった確率99パーセント。 だけど、うんとよかったです。 森鴎外や夏目漱石から林芙美子、坂口安吾など、近・現代を代表する作家の食生活、食癖からその素顔を垣間見よう、というような趣旨の本です。 やっぱり、「食べる」って、本能行動だから、ものすごく人間らしい素顔がのぞけます。 私の崇拝する三島由紀夫についても書かれていたのですが、綿密な下調べに基づいて三島由紀夫の食を明らかにした上での人間三島由紀夫の考察がすばらしい! 舌を巻くものでした。 「三島氏は、「虚飾と純粋」をあわせ持っていた人である。人並みはずれた嘘と、人並みはずれた真実を、魔法使いのように使い分けた。」 そうそう!そうなんですよ! 嵐山さん、話がわかるね!
作家への愛情が伝わってきて、幸せな気分になります。 やはり、皆さん こだわり方がただものではないですね。
レビューをもっと見る
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
新刊やセール情報をお知らせします。
文人悪食
新刊情報をお知らせします。
嵐山光三郎
フォロー機能について
「新潮文庫」の最新刊一覧へ
「エッセイ・紀行」無料一覧へ
「エッセイ・紀行」ランキングの一覧へ
悪党芭蕉
奥の細道温泉紀行(小学館文庫)
おとこくらべ
枯れてたまるか!
兼好凶状秘帖 徒然草殺しの硯
転ばぬ先の 転んだ後の「徒然草」の知恵
ごはん通
ざぶん 文士温泉放蕩録
「嵐山光三郎」のこれもおすすめ一覧へ
▲文人悪食 ページトップヘ