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日がな一日サロンで惰眠を貪る日陽新聞社の記者、久馬。そんな彼も好奇心が疼けば記事を書く。傍に用意するのは、怪談奇談に妖怪本。彼が書く記事は全て妖怪にまつわるものなのだ。ある春の日、少女が新聞社へ乗り込んできた。彼女の名は香澄。久馬の記事が原因で、友人が奉公先を追い出されたのだという。冷たい対応の久馬に代わり香澄に声を掛けたのは、妖美な男・艶煙。曰く、むしろ妖怪記事は人助けになっており、友人は貞操の危機を免れたのだというが!?
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Posted by ブクログ
これは、期待以上に好みど真ん中でした。表紙のイラストもツボだし、明治の雰囲気もいいし、登場人物たちも好き。何と言っても突進系女子な香澄がかわいい。
内容(「BOOK」データベースより) 日がな一日サロンで惰眠を貪る日陽新聞社の記者、久馬。そんな彼も好奇心が疼けば記事を書く。傍に用意するのは、怪談奇談に妖怪本。彼が書く記事は全て妖怪にまつわるものなのだ。ある春の日、少女が新聞社へ乗り込んできた。彼女の名は香澄。久馬の記事が原因で、友人が奉公先を追...続きを読むい出されたのだという。冷たい対応の久馬に代わり香澄に声を掛けたのは、妖美な男・艶煙。曰く、むしろ妖怪記事は人助けになっており、友人は貞操の危機を免れたのだというが!?ぞわっとして、ほろりと出来る。怠惰な記者のあやかし謎解き譚。 令和4年10月19日~21日
内容も読みやすく、明治を時代背景にしているのは珍しいと感じた(自分があんまり本を読んでないからかも)。 自分的には大賞作よりもこっちのほうが好きかな。 まだまだ謎がありそうだし、続編を期待。
明治初期が舞台 もっと「あやかし」しているのかと思いきや 「あやかし」のせいにして解決しちゃえ 的な
【内容】トラブルを妖怪のせいにして解決する連中のお話。件、髪の妖怪、ゾンビ、神隠し。 【感想】こいつらいつかホンマモンの妖怪にお仕置きされるんとちゃう?それから、久馬はんは特に「怠惰」って感じじゃないのでサブタイトルに偽りありってとこかも。 ▼あやかし新聞についての簡単なメモ 【浅田屋】呉服屋。...続きを読む主人の源助は悪い人ではなく信心深いが女好き。 【和泉八重】16歳で死んだ後岩井村を歩き回っているらしいゾンビ娘。 【井筒屋】桜野がいま働いているお茶屋。不忍池の近くにある。色茶屋ではない。 【内村】日陽新聞の記者。創業メンバーのひとり。 【艶煙/えんえん】芝浦艶煙。役者崩れ。細い狐目。マンガで書かれたら目が線系の人物だろうと。 【縁魔座】艶煙の出ている芝居小屋。怪異譚を好む。 【香澄】井上香澄。16歳の鉄砲玉娘。父は内務省、兄は文部省に勤めている。母は亡くなっている。「社会勉強」のために日陽新聞の雑用係として働くことになった。 【香澄の兄】官僚。25歳。香澄を可愛がってるやさしく見た目もいい自慢の兄。 【香澄の父】官僚で金持ち。娘の「社会勉強」のためならたいがいのことは許してくれる鷹揚な人物。 【久馬/きゅうま】内藤久馬。日陽新聞の記者。父は与力だった。二十代後半と思われる美形。甘いもの好き。香澄に対しては口が悪い。 【暗闇】「暗闇とは怪異そのものではないですか」(by艶煙) 【小新聞/こしんぶん】小さい紙に刷られた娯楽メインの新聞。 【桜野】香澄の友人。件という妖怪の予言のせいで奉公先の呉服屋浅田屋をクビになった。 【多恵】浅田屋の内儀。 【高梨実篤】華族のどら息子。素行がよくない。美幸のかんざしを奪った。 【千世】勝之進の妹、久馬の従妹。とある事情で行方不明。 【日陽新聞】銀座にある小新聞。元士族たちが政府を馬鹿にするために立ち上げた。らしい。 【日陽新聞の社長】恰幅がよい。 【ハル】岩井村の茶屋の娘。八重の友人。 【松野勝之進】巡査。久馬の母方の従兄。 【三田吉蔵】浅田屋の番頭。桜野の恋人。 【三羽美幸】母の形見のかんざしを奪われた少女。 【弥太郎】日陽新聞の記者。久馬の後輩。 【妖怪】「妖怪は、人のやさしさから生まれたんですよ」(by艶煙)
新聞によって幼馴染が職を失われた。 怒鳴り込みに行けば、やり込められて? 元々妖怪は、罪をなすりつけるため、に 存在するもの。 居たら面白いな、とは思いますが 実際にいたかどうかは謎。 そんな妖怪のせいになっている短篇集が4つ。 それもこれも話を読めば、良かったね、なものばかり。 掛け軸の女は、...続きを読む協力者を知れば、どれだけの人数に 手を出していたのか、と呆れてしまう感じです。 さすがにこれは、お灸をすえたくなってきます。 とはいえ、条件さえ引っかからなければ大丈夫? 手近が駄目になっただけ、と思えば…いける?? そもそも金で黙らせていたから、何しても大丈夫! と 思う子供になったのでは? という感じです。 周囲が雇われ人ばかりならば、そこまで 強く出られないわけですし。 最初のやり方を間違えた、とも言えます。 挿せなくなっても、と言った時点で この展開は読めました。 さまよい出てきた死体は、殺されたからなのか。 多分…と思っていたことは当たりましたが 最後きれいにまとめたな、と。 これで気丈にも向こうが何も言わなかったら やり損というか、怒りが出てきたでしょうが。 まぁこれも協力者がいたので、どうにでも。 確かに、固有名詞はでてこないので この終わりもありだな、と。 そして最後の神隠し。 これまでの事を考えれば、もしや、という疑いが。 その通りでしたけれど。 しかもその理由があれですし。 見栄を張って、という人はいますが、さすがに 最終手段をこの段階で使おうとするのは、どうかと。 さらには人まで巻き込んで…な状態。 見栄っ張りってすごい、という驚きもありますが もし手を貸した本人でなければ、大騒ぎになったかと。 後先考えてない、子供みたいな人だったようで。 おかげさまで最後、ものすごく感動もの、のように なってしまいました。 幸せなのは、よい事です。
巷説百物語をライトにした感じ。依頼を受けて仕掛けを作って妖怪のせいにして悪を成敗。仕上げに新聞記事にする。あやかし新聞というわりには妖怪色は控え目。
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