ゆれる

ゆれる

621円 (税込)

3pt

「ディア・ドクター」「夢売るふたり」「永い言い訳」など、
濃密な人間関係を題材に作品を生み出し続けてきた映画監督・西川美和氏の小説処女作

田舎を嫌って都会に出た奔放な弟・猛と、田舎に残り実家を継いだ実直な兄。
対照的な二人の関係が、幼馴染みの女性の死をきっかけに、大きく揺らぎはじめる……。
2006年に公開され数々の映画賞を受賞した同名映画を監督自らが初めて小説化。
文学の世界でも第20回三島由紀夫賞の候補になるなど、大きな評価を受けた。解説・梯久美子

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ゆれる のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    原作を読んで映像化されたものを観ると物足りなさと自分の中で描いていた俳優と違うこともありなかなか満足できる作品に出逢えていないという話を同級生としていたらこの本と映画を薦められた。原作、脚本、監督を作者一人が作り込むと一体感が生まれるのが納得てきました。shukawabestありがとう。

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    2024年03月24日

    Posted by ブクログ

    大学生の時に観て、邦画の面白さを教えてくれた作品。小説が原作ではなく、映画を小説化したものです。
    田舎に残った兄と自由奔放な弟。その兄が吊り橋から女性を突き落としてしまう。目撃者は弟とだけ。
    果たして本当に兄が突き落としたのか、それとも事故か。
    まさしくタイトルの通り、弟を始め登場人物の感情が揺れて

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    2016年09月29日

    Posted by ブクログ

    やはり西川美和はただ者ではなかった。
    あの邦画史上に輝く名作『ゆれる』の小説版である。小説では映画では描かれなかった背景事情や心理が精緻に描写され、他方映画では小説よりも読者に考えさせる余地を多く残し、お互いに補完して一つの世界を作りながら、それぞれ一つの作品として屹立している。
    多くは語るまい。が

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    2016年01月20日

    Posted by ブクログ

    家族内の不和は、それまで上手くいってた均衡がひょんなことで崩れることで起きるということを実感した。この話の場合は、誰からも認められるいい人であった稔の変化。話が進むに連れ、登場人物達の独白が問題の核心に触れ始め、見ているこちらまで揺さぶられるものがある。

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    2012年11月07日

    Posted by ブクログ

    あなたは、兄弟姉妹の間に『わだかまり』はないでしょうか?

    兄弟姉妹がいた方が良いのか?いない方が良いのか?それはなかなかに難しい問題です。一人っ子な方には兄弟姉妹がいる本当の感覚はわからないでしょうし、その逆だって同じです。両親の愛情を一手に受けられることを幸せと感じるか重荷と感じるか、それは年

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    2024年02月28日

    Posted by ブクログ

    生まれ故郷を飛び出し写真家として成功をおさめる弟。実家のガソリンスタンドを父親に望まれるまま引き継いだ兄。自分の感情を表現する弟。鈍いふりを続けた兄。
    二人に関わる幼馴染の女性は、若い頃、弟と関係を持ち、現在は、兄に望まれている。二人の関係は、その女性の死の真相をめぐり逆転していく。家族の支配者が変

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    2023年03月30日

    Posted by ブクログ

    6人の視点で語られる内容は饒舌で内容を理解するには集中が必要だった。人間の色々な思いが交錯して理解するのが難しい。2人の父親もまた兄弟で弟という立場。兄と弟の幼少時期からの複雑な関係性。そしてへ互いの本当の気持ちが裁判の法廷で明らかになっていく。

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    2019年12月15日

    Posted by ブクログ

    人は内にどんなものを秘めているのか。
    それは誰にもわからない。もしかしたら自分自身でさえわかっていないのかもしれない。
    同じものを見ても人それぞれ捉え方は違ってくる。
    隣の芝生は青いとは言うけれど、どんなに近い存在でも同じなのだろう。
    いや、近い存在だからこそ羨む気持ちはもっともっと大きくなってしま

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    2017年03月17日

    Posted by ブクログ

    自身が脚本・監督をした映画のノベライズ作品。
    語り手を替え、時系列も多少前後する八つの章でできています。映画は見ていないのですが、この構成では映像化は難しいと思うので、おそらく描き方が違うのでしょうね。
    読み始めてすぐに「うまいな」と思わせます。語り尽くすことなく、虚ろな部分を残し、それがかえって読

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    2016年07月16日

    Posted by ブクログ

    一人称が変わりながら時系列が進んでいく作品なので、それぞれの場面について語る時の距離感が皆違うのが面白かった。
    お互いや自分自身についての認識にも、微妙に差があるのが絶妙だった。
    外から見た人の印象と内実がまるで違ったり、実は正反対だったりする、という事が、違う視点からのアプローチで判明するという作

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    2016年04月27日

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