永い言い訳

永い言い訳

小説・文芸
712円 (税込)

3pt

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妻が死んでも泣けない男のラブストーリー。映画化話題作

予期せず家族を失った者たちは、どのように人生を取り戻すのか――。人を愛することの「素晴らしさと歯がゆさ」を描ききった物語。

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  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    小説 / 国内小説
  • 出版社
    :
    文藝春秋
  • 掲載誌・レーベル
    :
    文春文庫
  • タイトル
    :
    永い言い訳
  • タイトルID
    :
    395849
  • ページ数
    :
    352ページ
  • 電子版発売日
    :
    2016年09月16日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    1MB

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永い言い訳 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    物語全体を覆うのは、決して明るいとは言えない、けれどどこか洗練された静かな空気感。悲劇をいたずらに煽るのではなく、淡々と、しかし鋭く人間の空虚さを描き出すその筆致は、不思議と「スマート」で、大人のおしゃれな小説という印象を受けた。
    この物語の主人公・衣笠幸夫と、事故で妻を亡くしたもう一人の男・陽一。二人はどちらも「未完成な大人」だと感じた。
    特に幸夫の姿には、ある種の痛々しさと普遍的な弱さを見る。彼は幼い頃から斜に構え、他者との距離感を測りすぎて、本来経験すべきはずの泥臭い人間関係を避けてきたのではないか。その足りない部分を、ずっと妻のナツコに補ってもらっていた。夫婦というよりは、自分の欠落を埋めるためのパーツとして彼女を必要としていたようにさえ見える。
    彼らは長い間、お互いに変化も成長もせず、ただその「未完成な関係」を維持し続けていた。
    しかし、ナツコが死に、孤独になった幸夫は、陽一とその子供たちとの交流を通じて、初めて「他人と深く関わること」を学んでいく。それは、ただ誰かに依存することではない。自分のために時間を使うのではなく、相手のために自分の手と心を動かすこと。
    幸夫という天秤は、ナツコという重しを失ったことで、かえって自らの足で立ち、バランスを取る術を学び始めたのだと思う。ようやく「人をおもいやる」という成熟のステップを踏み出した彼を見て、これは単なる喪失の物語ではなく、長い時間をかけた再生の物語なのだと気づかされた。
    「人は、いつからでもやり直せる。ただし、それは他者と正しく向き合うことからしか始まらない」
    この作品は、斜に構えて生きることが「スマート」だと思っていたかつての自分、あるいは現在進行形で誰かに何かを補ってもらっている未完成な大人たちに、静かな問いかけを投げかけてくる。
    読み終えて、心がふっと軽くなるような、あるいは自分の日々の歩みを振り返りたくなるような、そんな豊かな読書体験だった。

    0
    2026年07月03日

    Posted by ブクログ

    妻を突然なくした人が、立ち直っていく様。なんか映画化されてたなぁ、予告編見たなぁと思った。主演はもっくんだったらしい。だけど映画監督も作者だった。驚いた。この本は直木賞の候補作品にもされたらしい。意味がわからない。多才な人??

    衣笠幸生は作家で、ペンネームは津村啓。妻の夏子が旅行に行っているときに、愛人の千尋をうちにあげていた。そのに山梨県警から電話があり、妻の乗ったツアーバスが事故に遭ったことを知る。妻は美容師だった。

    中学の同級生と出かけていた。妻の親友も死んでしまった。夫の陽一と子供達を残して。幸生は陽一の子供達の面倒をみることにする。だがたった2日でもう帰りたくなる。

    0
    2026年07月01日

    Posted by ブクログ

    自分の夫婦関係と照らし合わせるように読んだ。夫のこと愛してるかと言われると、そんな気も、そうでない気もする。けど、いなくなったらきっと幸夫のようにどこか心に穴が開き、これまで一番身近な夫に向き合ってこなかったことを後悔するんだろうな〜と、感じた。大宮家の家族描写は、こどもが母のいない生活を営む姿と陽一のいつまでも妻を失ってうなだれる姿を想像すると、甘えていいはずの子どもたちが甘えられない苦しさを考えて胸が苦しくなった。当たり前って当たり前じゃなかったんだと、自分のこれまでの人生がいかに恵まれていたかを感じた。

    0
    2026年06月20日

    Posted by ブクログ

    表現の巧みさに涙しそう。何十回も読みたい本。

    ◾️不確定なことや希望的観測を容易に口に出したりしないところが大友さんのいいところであり、そこが私は好きだった。乾いた砂漠のような、嘘のなさ。嘘と一緒に優しさも、ひとかけらも無かった。
    「女のひとが優しいのは、嘘つきだからでしょ。」

    →以前付き合ってた人と小説の大友さんが共通しており、自身の中で腑に落ちる感覚があった。とても信頼できる人ではあるが、寂しさを感じる。

    0
    2026年06月16日

    Posted by ブクログ

    読むのに難しさはないけれど、どんどん切なくなっていく…
    でも手に取るようにわかるそれぞれの心情。
    何か事が起きると、それについて、肯定したり否定したり…
    そうして長い一生を終える…きっと私も。

    0
    2026年05月23日

    Posted by ブクログ

    西川美和監督の映画が好きで、同タイトルの映画はこれまで2回観たことがある。初回観た時はすごく感動した。何年か経って、内容を忘れてしまい見直した時は、少し落ちいて観られた気がする。そしてしばらく経って、小説を読むことになった。小説でオリジナルストーリーを編み、脚本化し、映像に落とし込む西川美和という作家を丸ごと体験したくて。

    初回観た時は、主人公の衣笠幸夫のクズっぷりに、自分を重ねて観ていた。永遠に亡くしてしまった妻と、死んでも尚向き合えない自分。それを乗り越えたいという意志があった訳でもないが、一緒に死んだ妻の友人遺族との付き合いを経て、結果的に亡き妻にやっと想いを伝えられるようになる。同じことが自分に起きたら、こんなふうにもがき苦しむのだろう、と。

    小説は、やはり作家が映像までイメージしながら書いているからか、終始統一感があった気がする。亡くなった妻を想いながら家族を育てている陽一が、風俗の女性に殺してもらいそうになるという奇行の顛末が印象に残った。誰かを思い続けることの成れの果てに、そのみっともなさに心が動いた。愛も恋も、仏教的には執着なのだろう。執着は時に甘美で、時に残酷だ。

    0
    2026年10月10日

    Posted by ブクログ

    自分のことを大事に思ってくれる人は大事にしないといけないよ、そっと教えてくれる幸夫がいてくれて、真ちゃんよかった。
    後半、それぞれの関係性が崩れ、また新たな関係になる、自分の視点、他人からの視点、家族からの視点、同じことでもズレているという当たり前のことを実感。

    0
    2026年08月16日

    Posted by ブクログ

    Audible
    幸夫くんと大宮家の人たちに、幸せに生きてほしいってほんとに思った。
    幸夫くんの気持ちの変化を、もう夏子に伝えられないのが悲しい。

    0
    2026年08月04日

    Posted by ブクログ

    津村サイドの視点が誰?ってなってわかりにくかったけど、全体的にとても好きだった。
    子供達と過ごす時間がとても眩しく鮮やかに描かれていて、これはこのままで終わるわけがないという不穏な空気も纏っていて先が気になった。
    ふふっとするような表現も、グサっとくる文章もあったのでまた読み返したい。

    0
    2026年05月29日

    Posted by ブクログ

    オーディブルにて。
    タイトルや重いテーマからイメージしていた内容よりもかなりユーモアの効いた書き方で面白く読んだ。好き。

    0
    2026年04月26日

永い言い訳 の詳細情報

  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    小説 / 国内小説
  • 出版社
    :
    文藝春秋
  • 掲載誌・レーベル
    :
    文春文庫
  • タイトル
    :
    永い言い訳
  • タイトルID
    :
    395849
  • ページ数
    :
    352ページ
  • 電子版発売日
    :
    2016年09月16日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    1MB

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