ブックライブでは、JavaScriptがOFFになっているとご利用いただけない機能があります。JavaScriptを有効にしてご利用ください。
無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで100万冊以上配信中!
来店pt
閲覧履歴
My本棚
カート
フォロー
クーポン
Myページ
2pt
仕事を辞め、夫の田舎に移り住んだ私は、暑い夏の日、見たこともない黒い獣を追って、土手にあいた胸の深さの穴に落ちた。甘いお香の匂いが漂う世羅さん、庭の水撒きに励む寡黙な義祖父に、義兄を名乗る知らない男。出会う人々もどこか奇妙で、見慣れた日常は静かに異界の色を帯びる。芥川賞受賞の表題作に、農村の古民家で新生活を始めた友人夫婦との不思議な時を描く二編を収録。
アプリ試し読みはこちら
Posted by ブクログ
読み返してたら、全部読み返したくなって『工場』も『庭』も棚から出してきた。文庫も単行本も両方買っている小山田作品大好きすぎるんだけれど、他の人の感想見てたら、よくわからないとか何が言いたいのか?とか書かれてあって、そっかーそんな風に読む人もいるんだなと思ってしまう。この面白さって息するみたいなもので...続きを読むうまく言葉に出来にくい。あとから何回も読み返したくなってそうしたら新しい発見とかあって、小山田さんの好きなものが滲み出てるわー、うふふとかなるわけで、そういう自分だけの楽しみ方をわかち合えたりわかち合えなかったりそれもふむふむなるほどー!!って感じも面白くて、今回は『いたちなく』『ゆきの宿』が本当に面白くて『工場』の『ディスカス忌』の斉木君と同じ人物であって違うのかなとか、世界がずれてるかドッペルさんかな、とか小さな繋がりは熱帯魚だよなとか考えたらうはうはしてしまったのでした。あーほんまに、好き。小山田作品大好き(笑)
仕事を辞め、夫の実家の隣に引っ越した私。専業主婦になり、家事以外の時間をもてあます。そんなとき、見たことがない獣が掘った穴にハマる。さらに、いるはずのない義兄が登場し、不思議な物語になっていく。芥川賞受賞の表題作のほか、2作品収録。
暗くて不気味で怖い 登場人物がみんな怪しく感じる描写 でも表立って何も起こらない 気味悪がりながら続きを読んでしまう
ズボン、ヒューン、ならばアリスの穴だが、この作品ではドスッ、シーン、肩から下が埋まってしまう。 リンチを思い出す草地や土の描写を経て、現実が変異するが、それはもとからそうだっただけのこと。 「工場」の着地は変身だが、「穴」の着地は変態(もしくは成長)。 まずは義兄の存在感だが、 この作者はどこかしら...続きを読む子供を作るということにしこりを感じているらしい(実際はいるけど)。 そこに共感。 だからこそ、(「ディスカス忌」に続く)「いたちなく」「ゆきの宿」の夫婦にも肩入れしてしまう。
よく分からない、一体なんの話なの?って感想が多いみたいで漏れなくあたしもそうなんだけど、それがつまらないってことではないんだよな。このなんだかよく分からない、不思議、モヤっとするのが芥川賞っぽいというか笑 読みやすく、直ぐにこのなんとも言えない世界へ引き込まれた。結局、主人公以外の全員が不気味で少し...続きを読む怖い。田舎特有のご近所のことは何でも知ってて、いつでも見られてる感じ。ひー!何か変だなぁと思うことがあっても、葬式とかその地の風習を経験して、そこで仕事をしてそこの人達と触れ合って、受け入れて、慣れていくんだよねぇ…。隣組みたいなものが悪いってわけではないんだけどもさ。 他の作品も読んでみたい。
ある女性が夫の実家のある独特な雰囲気のある田舎に引っ越す。そこでの出来事が描かれるのだが、途中で視点が妻から夫へと切り替わる。不明な点が多く、自分でもこの作品をしっかり評価できているかわからない
おもろいです。解説班よびたい。 つまりどういうことなのか、何を指している話なのか、はっきりとさせずに読者に解釈を託す文がたまらない。謎解きのように、何度も読み返してみたい。思い出すシーン一つ一つがそういうことだったのかもしれない。と思い、ゾッとするのが魅力的。私は好き
なんだろう・・・何とも言えない不気味な読後感。 仕事を辞め、夫の実家の隣に住み家賃はただで、嫁姑問題も無くゆったりとした時間の中で進む話。 見たことの無い黒い獣。至るところにある深い穴。 見る度に庭の水撒きをしている義祖父。 1人っ子と聞いていたはずの夫の兄だと名乗る義兄の存在。 穴に落ちたあの日...続きを読むから、何かが変わったような、ありふれた日常に見えて、自分だけが異世界にでも足を踏み入れてしまったかのような時間の進み方が怖い。ああ見えて、義兄が一番まともな気がしていたのに、果たして本当に存在していたのかさえわからなくて、しばらく本を閉じたまま考え込んでしまった。 初作家さんだったが、この世界観は好きなので他の作品も是非読んでみたい。
『穴』 第150回芥川賞受賞作 帯の一文は 「奇妙な獣のあとを追い、私は得体の知れない穴に落ちた」 主人公は仕事を辞めて、夫の実家の隣に移り住んだ主婦。 見たこともない黒い獣のあとを追って土手の穴に落ちてから不思議な人や風景に出会っていく。 始まりはこの主人公が辞める会社での仕事仲間との会話のよ...続きを読むうに、リアリティのあるものである。 夫の実家の隣に移り住んで、義兄と名乗る男の人だったり、ずっと庭に水を撒いている義祖父だったり、謎の黒い獣だったり、少しずつ風景が現実から異世界のものになっていく感覚が心地よかった。 「家庭」「家族」を作っていくということ、血の繋がりがない他人と一族になっていくということを様々な立場から考えさせられると思った。 希望でもなく、絶望でもなく。
私は夫と都会に住んでいたが、夫の転勤で同じ県内だがかなり田舎の町に住むことになった。偶然夫の実家のある町で、義理の母の勧めで夫実家の隣にある借家に住むことになった。 実家には夫の両親と祖父が住んでいた。 数ヶ月後のある夏の日、仕事に出た義母に頼まれて離れたコンビニエンスストアに振り込みに行く。 しか...続きを読むし途中の川沿いの道で見慣れない黒い獣を見かけて追いかけ、河原近くにあいていた穴に落ちてしまうが、通りかかった近所の奥さんに助けられる。 コンビニエンスストアに着くと漫画を読んでいた何人もの小学生に絡まれてしまい、今度は「先生」と子供達に呼ばれる男性に助けられる。しかもその男性は、一人っ子のはずの夫の兄だった……。 著者の芥川賞受賞作。 どこまでが本当で、どこからが幻なのか。 とても文章が読みやすくてさらっと進むのだけれど、なんともいえない不穏な感じがぱらりぱらりと散見されて、妙に落ち着かない気分になっていきます。 この妙な感覚がずっと続いて落ちというか、最後の一文がある意味、ホラー。 はまり込んだ穴は、このことなのかな……人によってはホラーといは違うと感じられるかもしれないけれど。 背筋に張り付くような、この感じ、かなり好きです(^◇^;) 女性の方がこの感覚、分かりやすいかも。特に既婚者の。 やはり「工場」も読まないと、絶対に買いだわ。
レビューをもっと見る
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
新刊やセール情報をお知らせします。
穴
新刊情報をお知らせします。
小山田浩子
フォロー機能について
「新潮文庫」の最新刊一覧へ
「小説」無料一覧へ
「小説」ランキングの一覧へ
工場(新潮文庫)
小島(新潮文庫)
庭(新潮文庫)
「小山田浩子」のこれもおすすめ一覧へ
▲穴 ページトップヘ