婚礼、葬礼、その他

婚礼、葬礼、その他

509円 (税込)

2pt

大学時代の友人結婚式に出席中、上司の親の通夜手伝いに呼び出されたОLヨシノ。
二次会幹事とスピーチを相方に押し付け、喪服に着替えて急きょタクシーで葬儀場へ。
既に大多数の社員が集まり、打ち合わせを重ねるなか、ヨシノを猛烈な空腹感が襲う。
「マジマ部長の親父とやら、間が悪すぎる…もう一日ぐらいなんとかならなかったのか」
ヨシノのてんやわんやな一日はまだまだ続く。芥川賞候補作。

09年に「ポトスライムの舟」で芥川賞、11年に「ワーカーズ・ダイジェスト」で織田作之助賞を受賞し、
いまもっとも乗っている女性作家の傑作中篇。「冷たい十字路」を併録。
解説・陣野俊史

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婚礼、葬礼、その他 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    《故人が本当にそうだったのかは、なつみの言葉のみから判断するのは難しいが、今はここで話しているというしがらみがあるぶん、なつみの気持ちを尊重すべきだ、とヨシノは思った》(P40)

    《すみませんすみません、この御恩は一生忘れません、と勢いであるにしても大きく出て》(P57)

    《うちの子がご迷惑をお

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    2024年05月17日

    Posted by ブクログ

    「旅行より結婚式が強くて結婚式より強いのはお通夜……」
    「トレーディングカードみたいに言いなさんな。それはまあそうなんだけど」

    皮肉怒りユーモア満載だけど空腹で腹を鳴らしながら他人の葬式で自分の身内のことを回想して号泣してしまうあたり、常識ありそうにみえて天然なヨシノに好感持てる。
    タイトルの「そ

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    2019年09月26日

    Posted by ブクログ

    感覚が、特に笑いのツボがあう作品だった。真面目なのにちょっとおかしいところ、婚礼と葬式を続けざまに描くところなど、好きな作品。

    0
    2014年05月05日

    Posted by ブクログ

    誰に腹を立てていいのやら、自分のせいではないのにめぐりめぐって最悪な状況に陥ってしまう主人公。自分だったら、早々に爆発するか投げ出してしまう間の悪さの極地のような状況でも、主人公はそのときできることを、そのとき発揮できる能力とエネルギーでもって実行していく。無意識だろうけど、誰も不幸にならないよう配

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    2013年07月06日

    Posted by ブクログ

    年を重ねる度に、「死」ってなんだか思っていたよりも自分の近くに存在していたんだなぁ、と実感していたので、共感しながら読んだ。

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    2013年03月07日

    Posted by ブクログ

    「婚礼、葬礼、その他」と「冷たい十字路」の二編。
    「婚礼、葬礼、その他」は、やっぱり津村さん、すごくよかった! 最近の「とにかく家に帰ります」とか「ウエストウィング」に通じていくものがある感じ。初期のころのちょっと読むのがしんどくなるような感じがなくて、すごくユーモアがあって。長編でもよかったのにな

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    2013年02月25日

    Posted by ブクログ

    同僚が結婚式を挙げた。
    わたしは出席していない。

    友人が亡くなって一年が経った。
    わたしは彼女に会いに、地元に帰れていない。

    結婚式は、事前に出席者の予定を空けておくように告知がなされる。その時点で、最重要案件である。一方で、葬儀は突然告知される。当然だが、突如として最重要案件となる。
    では、そ

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    2021年03月28日

    Posted by ブクログ

    津村記久子作品の映像化ブーム来てほしい。津村記久子さんの会話劇を映像で見たいと強く思う。なんなら津村記久子さんが脚本を書いても良いのでは。現代の向田邦子だ。どこか企画してほしい。

    0
    2020年12月22日

    Posted by ブクログ

    うまい。やっぱり津村記久子はうまい。
    表題作は、笑えながら、ドラマがいくつも起こる!ものの、それがドタバタなのに、なんとなく現実的。

    二作目は、どんどん語り部が変わりながら、話が進んで行く。
    本当にうまい。引き込まれる。
    2017.05.04

    0
    2017年05月04日

    Posted by ブクログ

    招待客の旅行の日程など関係なく人は結婚するし、結婚式の日取りに関係なく人は死ぬ。本作の主人公ヨシノは、ひとり旅でもしようと旅行会社に申し込んだその日に、しばらく疎遠だった学生時代の友人から連絡があり、結婚式と披露宴への出席ばかりかスピーチと二次会の幹事まで頼まれる。断れなくて、段取りに奔走。ついに当

    0
    2017年05月10日

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