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※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 市川團十郎の夫人、堀越希実子さんが作る季節ごと、行事ごとの成田屋の食卓を通して、その料理にまつわる様々な思い出、エピソードをまとめる。料理のレシピも掲載。テーマは食卓を通して見えてくる家族の風景であり、歌舞伎の家、市川家の一年である。
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Posted by ブクログ
レシピと美味しいものの話も面白いが、歌舞伎役者の毎日を支える家族の大変さが知れる本。それに加えての闘病…それが終わったところで麻央ちゃんへと綴られるが、その相手のお嫁さんさえも先に亡くしてしまったのか…と思うと切なさがこみ上げる。
雲南省から東京に移って、最初は羽田空港の格納庫に住んでいた。やっとまともな生活が蒲田でできるようになってから、始めたのが歌舞伎鑑賞だった。日本の伝統芸能を知りたかった。高校の後輩の奥田健太郎歌舞伎ソムリエにあってから、歌舞伎の見方がよくわかるようになった。 歌舞伎役者で好きなのは、海老蔵である。なん...続きを読むと言っても、オーラをまとった存在感である。 一般の生活とはかけ離れた梨園の食事って、どんなもんだろうと思って手にとった。 成田屋の堀越希実子。故十一代目團十郎の妻であり、海老蔵のお母さんである。文章も品があり、凛としている。「私がお話しできるのは、毎日毎晩、家族と一緒に食べたごはんのこと」という。自分のポジションをよくわきまえている。歌舞伎役者の身体づくりの陰の立役者・サポーターである。 「私が見つけた答えらしくものは、先祖がやってきたことに工夫をプラスして次の人に伝える。形を守り、長く続けるうちにいつか心が入ってくる。そうして心と形が一緒になった時、大事が行われる」うーん。食卓を守りながら、これだけのことを話せるのが素晴らしい。 東京杉並で生まれ、お嬢さんとして成長し、学習院小学校から学習院大学で学び、そして團十郎と結婚する。團十郎は、白馬に乗った王子様だったのだ。 堀越家の祖先は、堀越十郎。天正末年、成田山新勝寺に近い下総国に住んでいた。十郎のひ孫が海老蔵。その海老蔵が役者となって、荒事(武士や鬼神などの荒々しさを誇張して演じる)の開祖、市川團十郎となる。江戸歌舞伎の開祖となる。なかなか子供が生まれなかったので、成田山に祈願したら子供が授かったということで、成田山への感謝を芝居とし、「つわもの根元曽我」を演じることになり、成田屋と言われるようになる。 麻央は、天ぷらをあげるのがうまく、とりわけエビがうまい。團十郎は、それを美味しいと言って食べたという。本来なら、エビを食べない習慣があったようだ。 團十郎は、マグロが好きで、自らさばいていたという。鯛の薄造りも團十郎がつくる。正月から季節に沿った料理の写真が美味しくうつっている。季節を感じさせる。豪華で、手が混んでいる。なるほど、こんな風に、料理に立ち向かうのかという心構えが見えてくる。いろんな料理本の中でも、群を抜いている。成田屋の家紋がついたミツマスのお椀がいい。レシピも巻末にあり、ロールキャベツ、イワシハンバーグなどは、チャレンジしてみよう。
12代目市川團十郎夫人の著書。 市川團十郎家のレベルの高い食生活、著者がいかに気を配っているか家族への愛情を感じた。 闘病についての記述には迫力があった。 海老蔵襲名披露公演の弁慶はかろうじて拝見出来たが、舞台裏では大変なことになっていたとは。 改めて故人の功績を称えたい。
紹介されるお料理のレシピは 巻末にまとめられていますが 一昔前の 婦人雑誌に載っている様な 手間ひまのかかった 丁寧なお料理です 時短とは 正反対 重労働な役者の家族という役割に やりがいを持って 取り組まれているのが よく分かります 適材適所ですね
レシピ本ではなく、かぎりなくエッセイですね。 巻末にレシピが載っていたので気になったものを何品か作ってみました。庶民の揃えた材料では味の完全再現は難しそう~。
ざっと目を通した程度だけど、手間のかかる食事が多い印象。おいしそうだし、こんな食事が出てきたら嬉しいわ…。
歌舞伎のことはよく知らないのだけど、このお母さんは素晴らしい人なのではないか?と思い、希実子さんについて知りたくなり手に取った。 しゃんと着物を着こなして、すがすがしい居住まいの方。 読んでみると、お嫁入りされてからいろいろ頑張ってこられた様子で、伝統とか家庭の味とはこうやって作られていくのかなと、...続きを読むしみじみした。 こんなふうに家庭の形を作っていける姿に憧れと感激の気持ちを抱きました。 洋風の料理も和食器に盛り付けられて、見ていて違和感なくとてもおいしそう。 家族やお嫁さんである真央さんへの態度も暖かくて、見習いたい点がたくさんありました。 やはり料理は誰か大切な人のために作るのが、上達やおいしさの秘訣なのかな。 こんなふうにお料理して家庭を支えていけるのはとても素敵と感じました。
何品か真似して作ってみました! 素朴な味わいのレシピが多かったかな。 印象的だったのは、希実子さんがご自身のことを歌舞伎も何も知らない素人、と言うフレーズが何度か出てきていたことです。 梨園の世界はとても想像が出来ませんが、いろいろ大変なことも多かったと思います。 そんな中で、家族のことを想い、料...続きを読む理を作る姿は一般家庭の奥さんと変わらないのかな、と感じました。
伝統を担う重責というものが ずっしりと伝わってくるような内容でした。 そして希実子さんの亡き団十郎さんに対する愛も。。。 出てくるお料理は、どれも厳選された食材を シンプルに仕上げているので 来客の時などに役立ちそうです。 希実子さんがこの本を一番に読んで欲しいのは嫁の麻央さんだそうです。 いつか...続きを読む麻央さんが勧玄君のお嫁さんに この成田屋の味を伝える日が来てほしいと 心から思いました。
お店の料理を家で作り続けたらこんな感じ??素敵ですが、贅沢です。コレ長生しないよーという感じです。粗食のが寿命は延びるのかもやっぱり。と思わせる一冊。
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