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小説家・開高健が書かなかった釣師・開高健。
アラスカ、アマゾン、モンゴルなどに釣行取材班を結成して長期滞在するというお金のかかる冒険を、新聞社、大出版社を口説いて実現させた小説家・開高健は、行動する作家でもあった。氏の、「釣り師」の部分だけにスポットをあて、その釣りに同行した人びとの証言と新資料を、ジャーナリストの滝田誠一郎氏が集めたヒューマンドキュメント。釣行では、人徳のある班長振りを発揮しながら大物を狙うが、ちっとも釣れずに雨中を立ち尽くすこともある。そんな時のエピソードなど、開高健が書かなかった新事実がふんだんに証言される。従って、豪快怪魚写真集とは一味も、二味も違う。開高ファンはもちろん、釣り師、人生の転機にある団塊の世代など幅広い読者にオススメの1冊です。
※この作品はカラー写真が含まれます。
Posted by ブクログ 2014年04月02日
「私の釣魚大全」「フィッシュ・オン」「オーパ」など、開高健が記した釣りにまつわる紀行と、その紀行に関わった人々への取材を通し、人間・開高健を生き生きと再構成して描き出した優れた評伝。
たとえ釣りにはまったく興味が無くても、この評伝を読み進めるうちに、開高健に魅惑され、ああ、叶うことなら、世界中を旅...続きを読む
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