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美笹修司の帰郷を待ちわびたように次々と発生する怪事件。村じゅうが恐怖に包まれるなか、修司の脳裏には、ある少年の姿が浮かんでいた……。現代社会の歪みを描き切る戦慄のミステリー。
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Posted by ブクログ
閉鎖的な田舎の村。まるで人の悲鳴のように聞こえる山鳴り。大きな柱時計。それにこのタイトル。心霊写真の話も出てはくるけれどホラーではない、辛すぎる物語。 無骨な父が再婚相手として連れてきたのが超美人だったがゆえに不幸を生む。その連れ子の血の繋がらない兄となった主人公。 細かな節毎に変わる目線に少し...続きを読む戸惑いつつも、希望を見出したくて最後まで。前向きな人など誰もいないかのような村で、いちばんあきらめているようでいて前を見ていたのは弟なのかもしれません。 子どもに何かを託すな。託すなら任せて好きにさせろ。じわじわ来ます。
ホラーものかと思ったら、おもいっきりミステリーであった。伏線にも全て説明がなされてスッキリとした読後感。
田舎の閉鎖的な雰囲気。それは私が怖いと思うもののひとつなのだが、どうもそれがテーマの物語には、ついつい手をのばしてしまう。そしてまた、「やっぱりコワい」と思うのだ。 桐也の存在が絶妙に恐ろしくて良かった。だからこそ最後の彼の姿には感動するべきなのだが、狂気の存在で通すのかと思っていた私は少々(作者に...続きを読むとっては理不尽な)拍子抜けをしてしまった。 だが最後には伏線も全部回収され、希望の光が見える。 麻樹と昂一郎の最後のシーンは、涙腺が緩んだ。 閉鎖的な空間での歪んだ人間関係には、眉をしかめざるをえない。 日本のどこで起きていてもおかしくないことなのだから。
2011/8/8(~118) 11(~374終) おすすめの1冊 というので見つけて探して読んでみた1冊。 特になんの期待もせずに題名で「幽霊とかのホラー系かな」と思いつつ読んでみた。 意外とそうでもなく、どちらかというと人間の醜さや汚らわしさの恐怖が前面に出るような内容でしたが、私はとても好きな...続きを読む作品でした。
オバケや怪物の出てこないホラー。田舎の濃密な人間関係から生まれる息苦しさが惨劇をもたらす。恨みを晴らすときに、相手に直接苦痛を与えるのではなく、相手の大事なものを壊すというやり方は、相手にも罪悪感を抱かせる非常に残酷な仕打ちだ。
高田さんの作品を初めて読みましたが、面白かったです。前々からタイトルが気になっていたんですよ。どなたの作品もそうですが、著者の方の作品の内容のクセなど解らないまま読むので、それだけでワクワクします。最初の事件からグングンと引きこまれましたねぇ。復習めいた内容なので、ちょいと暗い気持ちになりますが。犯...続きを読む人は・・・ほほー、そこに落としてきたのか、と。 ええと。高田さんの他の作品を読んでみたいです、はい。
自分的には、結構リアリティーがある様に感じた。 確かに、人は色々な面を持ち 他人の気持ちは、判りづらい 切なくて、胸に残るものだった。
新聞で話題になっていたので読んでみました。 最初にちょっと怖くて不気味な話が出てきてそれがベースにあるから、ホラーかと思ったけど結末なんかは結構普通のサスペンスって感じでした。 とかいいながら約1日で読んでしまいました。 でも村社会の不気味な感じとかはホラーだったかも。 面白かったけど、期...続きを読む待していたほどではなかったので☆4つ。
年老いた父と同居するため、家族を連れて故郷に帰った修司。 しかし、その帰郷を待ちわびたように次々と怪事件が。。。 その時、修司の脳裏には、ある少年の姿が思い浮かんだ。 20年ほど前、父が再婚相手として連れて来たセリの連れ子・桐也。 セリは自殺し、そして、音信普通となっている桐也の存在は、 修司の胸...続きを読むに不安をよぎらせた。 義兄弟として過ごした少年時代の、あの時の約束。。。 彼は今も覚えていて、復讐をしようとしているだろうか。。。 ホラーっぽいのだけれど、ホラーではなく、 人の心の内側に潜む様々な思いが、ちょっと切なくもあり、 ドキドキしつつ楽しめるミステリーです。
村の権力者とその子供達が辿る運命とそれに色濃く関わるある家族の壮絶な物語。ホラー風味も盛り込まれ、全編にダークな空気が漂う。暗いムードが充満する物語なのに、飽きずにグイグイ読ませるのは流石。 暗〜い話なのに、読む人を強く引っ張る力に気持ちよく浸った。
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顔なし子
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高田侑
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