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学力低下や教養教育の欠如など、高等教育の崩壊状況を徹底検証した「知的亡国論」。
日本の教育制度の欠陥を、東京大学や文部科学省の歴史に求めながら、日本を知的亡国の淵からいかにして救うかを論じた「東大法学部卒は教養がない」など四本の東大論。これらはのちに著者の代表作『天皇と東大』へつながる。
体験にもとづいた「立花臨時講師が見た東大生」。
現代における教養とはなにか、その教養をどのようにして獲得すればいいのかを論じた「現代の教養-エピステーメーとテクネー」。
四部にわたって構成された「知の巨人」による教育・教養論。
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Posted by ブクログ
文字通り東大生(特に法学部生)を「バカ」だと言い切る著者。では何を持って「バカ」だと断じているのか。それは「教養がないから」だと言う。では「教養」とは何なのか、そしてなぜ「教養」と身につけなければいけないのか。現代社会を生きていくために必要な能力は、試験問題のように与えられた課題にこなすことではない。自分で問題を発見し、自分で調べ、自分で表現・発信する力が必要なのだ。単に東大法学部を叩いて面白がっている本ではない。これは日本式受験勉強に染まった我々全員に当てはまることなのだ。知的亡国論を唱え、日本の将来を真剣に憂える筆者渾身の「教養論」。まずは「調べて・書く」ことから始めよう。
Posted by ブクログ
100冊目の更新が終わったので今の自分に大きな影響を与えた1冊を。いわゆるターニングポイントになった出会いです。
大学入試が終わった2004年3月の春休みにふと本屋でタイトルに惹かれて買ったのが本書でした。当時は立花隆さんがどんな人かも知りませんでした。
読んで驚いたのは今、教養というものが大学の場から崩壊しているだけでなく人々からも失われつつあるということ。そして自分がいかにものを知らずにここまで来たのかということを思い知ることになりました。立花さんは教養というのを次世代に受け継いでいくべき知の総体という風に定義していました。
この本は自体は2001年に単行本としてだされていたのですが、ある意味この後起こるゆとり教育問題がすでに起きていて、その世代が社会に出始める頃になって社会がそれに気がつくと立花さんは言っており、それがその後大きく議論されることになった。それを早くから警鐘を鳴らしていることはさすがだと今更ながら思います。
衝撃を受けた自分はそれから本書に書いてある知の体系というもののアウトラインに沿って分野を問わず本を読むようになりました。この本に出会わなければ今の自分はなかったといえる。
立花さんの本はどれも様々な分野の視点からものを見ているという点で非常に面白いです。学ぶことの楽しさを教えてくれるきっかけとなった本でした。
本書は教養についての本だが、東大から見た教養論など東大の歴史なども書かれており日本の大学が何を目指して出来上がってきたのかも論じられています。
一読の価値があることを保障します。
Posted by ブクログ
東大なんて私には足元にも及びませんが、その東大生(特に法学部生)が無教養なバカになっていると立花氏は指摘します。自分から自発的に学べない詰め込み秀才はいつの時代も少数派だったが、現在ではそのような人間が多数派になっている、教養がなくては近視眼的なものの見方しかできなくなる。と、この国のゆく末を憂います。「教養というものは、別にひけらかさなくても、その有無が、ほんのちょっとした発言とか会話のレスポンス、日常の何気ない行動などの中に自然ににじみ出すようにしてあらわれてしまうものなのである。…教養は付け焼刃で身につけることはできないということを文科?類生は肝に銘じて欲しい。それは学校の成績にも、国家試験の成績にもあらわれてこないが、いずれ君たちの人格そのものにあらわれてきてしまうのである。」「その人の読んでいる本がわかれば、その人の頭の中はほとんどわかってしまうのである。」…また自己啓発してしまいました。
Posted by ブクログ
大学論や教育論と絡めながら,教養とは何ぞや,と読者に鋭く語りかける良書。
本書を読むと,いかに自分の受けてきた教育が偏ったものであったかを思い知る。教養を高めることをないがしろにする教育システムは,将来の日本国民の知的水準を押し下げ,ひいては国際競争に勝てなくなる,そしてそうした教育方針を現場に押しつける文科省が存在し続けていることに恥すら覚える,というのが立花氏の見解だ。
私自身の大学学部時代を思い起こすと,立花氏が糾弾の対象とする無教養な学生像に当てはまってしまい,後ろめたい気持ちもしたが,何より本書が素晴らしいのは,人類の知的資産の相続人たるべき「教養人」を目指すモチベーションを与えてくれることだ。
本書は,人間として真に取り組むべきことは何か,という広い視点から今の自分を見つめ直すきっかけを与えてくれる。
目の前の研究に行き詰まった時に読むと良い。
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