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冷徹なはずの数学者が、涙もろくて自他共に認める猪突猛進!? 妻、育ち盛りの息子三人と暮す著者。健全な価値観を家庭内に醸成するためには、父親の大局的認識と母親の現実的発想との激論はぜひ必要と考えるのに、正直、三人の部下を従えた女房の権勢は強まるばかり。……渾身の傑作「苦い勝利」、文庫初収録の15編など、父、夫、そして数学者としての奮戦模様を描いて、本領全開の随筆66編。
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Posted by ブクログ
文章全体ににじんでるまっすぐな人柄に好感。まったくきどってなく、カッコをつけずに言葉を綴れるのってすごい。
おむすび頭の頑固おやじ風イラスト(表紙)を見ただけでこの本の雰囲気が分かるというものです。藤原さんの本はどれをとっても独特のユーモアがちりばめられ、芯のしっかり通った日本男児の心意気が感じられます。やわに成り下がった日本人に喝!
日英米の文化に関する考察や数学の話など非常に興味深く濃い内容で良かった。いつも思うが藤原先生のエッセイは密度が濃く読んでよかったと思う。ただ最後の検便を巡る学校との争い、ここが本書のクライマックスかと思うが、全く共感できなかった。おもしろかったが。
反骨精神で世の中のあらゆる問題に立ち向かい、武士道精神を熱く語り、家族からは頑迷さをあきれられる著者自身の姿を、ユーモアで包み込んで語っているエッセイです。また、著者の両親である新田次郎、藤原てい夫妻のエピソードも多く語られています。 『国家の品格』(新潮新書)で語られる著者のナショナリズムには賛...続きを読む同できない読者でも、エッセイストとしての著者の力量はなかなか否定できないのではないでしょうか。 とくに、検便を強制する小学校に対する著者たち一家の戦いを描いた「苦い勝利」と題された一編は圧巻です。噴き出したり、目頭が熱くなったりと、たいへんでした。
国際人とは英語を流暢にしゃべれる人ではない、自国の文化、伝統、情緒をきちんと身につけていなければならない。これらの基礎がなければ国籍不明人となる(P217参照) ところで昨今の小学校では授業に英語を学び、ダンス(ヒップホップダンス他)授業が必須なのだとか、日本語もまだ身についていない彼らに必要...続きを読むなのはまずは国語、そしてソロバンじゃないのか(怒 TVに映し出されるエグザイルはいったい何人?AKB48はアキバ文化(日本発信)だから許そう(笑
最後の中編は一気に読まされた。 やりすぎな気もするが、やりすぎなことをしない人は日本には多すぎる。
理系の自分としては、作者のやることや考えることに(マニアックな意味で)同感できて楽しかったですが、それはやり過ぎだろうという場面もあり、理系でも色んな人がいるんだなあと思わされた一冊です。
『遥かなるケンブリッジ』や『若き数学者のアメリカ』などに比べると、見劣りするなあというお印象。 単純に自分が海外が舞台のエピソードが好きというのもあるけれど。 ただ、最終章の学校や都を相手にした奮闘振りはなかなか読ませるものがあった。 さすがに自分ではここまでやろうとは思わないけれど(笑)
「国家の品格」で知名度が跳ね上がった藤原先生ですが、エッセイの方が私は好きです。「若き数学者のアメリカ」「遥かなるケンブリッジ」もGOOD。
国家の品格でヒットを飛ばした藤原正彦氏のエッセイ集。彼のちょっとオカシオモシロイ性格が良く現れているエピソードが詰まっている。平均値が高い日本の教育か、自由度が高く出来不出来にばらつきがでるようなイギリス式教育がいいのか、そんな行が面白かった。後の国家の品格に通じる想いもあちこちに垣間見られる。
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父の威厳 数学者の意地
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