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この医療活動は日本の底力だ。
簡易ベッドで埋め尽くされた待合室、廊下にあふれる被災者、家族の安否もわからないまま不眠不休の極限状態で働く医療従事者の姿――東日本大震災で災害医療の最前線となった石巻赤十字病院での全記録です。
約20万人が居住する石巻圏の医療施設がほぼ壊滅状態となり、唯一、水没を免れ、自家発電機を所有していたこの病院に人々が殺到。また、石巻市役所が浸水のため孤立、一時は300か所以上に膨れあがった避難所への医療提供やアセスメント(評価付け)も医師自らが担いました。結果的に救えない命も少なくはありませんでしたが、それを最小限に留める努力を、赤十字の組織力と機動力をもって全力で行ったこの病院の取り組みは、今後の災害医療のモデルケースになるともいわれています。
かつてない規模で行われた過酷なトリアージ、津波被害特有の“低体温症”患者への対応、避難所の劣悪な環境が引き起こした肺炎――石巻赤十字病院が体験した死闘の100日間を追い、そこで生まれた様々な人間ドラマと交差させながら描くノンフィクションです。
ロングセラー単行本を、増補(5年後の石巻赤十字病院・約1万8000字)した文庫化版を電子化!
【ご注意】※この作品はカラ―写真が含まれます。
Posted by ブクログ 2020年08月17日
災害時、日頃の訓練や備えがいかに大切か。最近、わたしの会社も震災時に帰宅困難者受け入れ施設に手をあげて指定されましたが、必要品を購入したもののそれがどこにあるのか、実際その時にどう動くのか、全く計画されていません。日々の業務を確実に行うと同時に災害への備えを一人一人が考えること、被災者になってから考...続きを読む
Posted by ブクログ 2016年04月21日
2016年熊本地震の最中、この本を読んだのは偶然ではない。
あの未曾有の災害の記憶も未だ薄れない中、熊本で起きている地震で、あの3.11の反省は活かされているだろうか?
まだまだなような気もする。
東海・東南海・南海地震や首都圏直下地震も叫ばれる中、この度の熊本地震での経験が、将来に活かされる...続きを読む
Posted by ブクログ 2024年03月14日
東日本大震災から13年…このタイミングでこの作品を手にしました。発災から100日間、石巻赤十字病院の災害医療活動を追ったノンフィクションです。
地域に根差した医療活動と、災害に備えた活動を発災前から行っていた石巻赤十字病院…。備えがあったからこそ発災後も対処できたこともあれば、津波肺や低体温の...続きを読む
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