ボヴァリー夫人

ボヴァリー夫人

979円 (税込)

4pt

娘時代に恋愛小説を読み耽った美しいエンマは、田舎医者シャルルとの退屈な新婚生活に倦んでいた。やがてエンマは夫の目を盗んで、色男のロドルフや青年書記レオンとの情事にのめりこみ莫大な借金を残して服毒自殺を遂げる。一地方のありふれた姦通事件を、芸術に昇華させたフランス近代小説の金字塔を、徹底した推敲を施した原文の息づかいそのままに日本語に再現した決定版新訳。

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ボヴァリー夫人 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2022年10月26日

    最初は冗長に感じたが、読み進むうちに繊細な情景描写や感情表現にぐいぐいと引き込まれた。文学史上に残る傑作だと思う。翻訳も丁寧で読みやすい。

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    Posted by ブクログ 2020年11月19日

    冷静で緻密な描写に終始圧巻される。
    ストーリー自体は現代ではありふれた転落劇だが、これでもかと積み重ねられた情景描写が雄弁で士気迫ってくるものがある。
    農業共進会でのロドルフとの逢引シーンが素晴らしい。
    役者あとがきまでボリューム満点で満足度が高かった。
    シャルルは何も悪いことはしていないし一貫して...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2017年10月15日

    でたらめな父親と、気位の高い母親にふりまわされて
    シャルル・ボヴァリー氏は自分では何もできない男だった
    親の言うまま勉強して医者になり
    親の言うまま資産ある中年女を嫁にとった
    しかし患者の家で出会った若い娘と恋におち
    初めて自らの意思を持ったシャルルは
    熱愛のさなか妻が急死する幸運?にも恵まれ、これ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2024年02月02日

    配偶者や恋人以外の男女に心が傾くことを浮気と呼ぶのは実に言い得て妙だ。足が地につかず、まさに気持ちがフワフワと浮き立つ如きその感覚は、恥ずかしながら私自身にも経験がある。以前読んだ桐野夏生著「柔らかな頬」のなかで、不倫相手と密会する主人公が「このまま彼と生きていけるなら子供を捨ててもいい」と考えるの...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2022年06月24日

    19世紀フランス文学の名作。モームの世界十大小説のひとつ。原文に忠実な訳文を目指したという日本語最新訳。

    恋愛小説のような情熱的な恋に憧れていた少女が、うっかり平凡な結婚をしてしまった反動で引き起こしてしまう壮絶な不倫劇。不倫にまつわる情動の燃え上がりや苦悩の激しさをあますことなく描き切り、恋愛と...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2022年03月26日

    装丁が水色で夫人の後ろ姿の後毛まで。
    フローベールの文章に忠実に訳してあるそう。


    ルルー氏のとりたてが執拗で、上乗せしてたんじゃないかなどど思った。378
    エンマは、いいようにおだてられてしまったけど、このルルーの悪党ぶりには天罰でも降らないかと思ってしまう。

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    Posted by ブクログ 2020年02月09日

    吉田健一の『文学人生案内』第一章「文学に現われた男性像」に小説には女性が華やかに、かつ悲惨に焦点を当てられ中心になって描かれているのが多い、男性には光が当てられてない、 という記事にはわたしは目をひらかれる思いだった。

    吉田氏はこの本の中で「フローベルの『ボヴァリー夫人』」という章で詳しく、文学論...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2024年03月19日

     主人公エンマは自分が既に持っているもの、手を伸ばせば届くものには幸せを見出さず、だから遠くにあるもの、かけ離れたもの、失ったもの、身分不相応のものを追い求める。その気質は奇しくも彼女の忌み嫌う市民的な平凡さそのものとして描かれているように感じた。おそらくフローベールもそのように意図して書いているの...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年05月20日

    足るを知らない人間の破滅劇。

    夫の鈍感さ(なにも気づいていないふりをしていたのか?)も相まって、救われない。

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    Posted by ブクログ 2023年03月21日

    田舎の退屈さに倦む恋多きエンマの破滅への道。つけ入るロドルフ、レオンはやがては退いてしまう。狡猾なルルーに莫大な借金を負わされ服毒する。献身的な夫シャルルが哀れ。推敲を重ねた文体からの翻訳が馴染まないのか読み終えるのに随分かかったが満足。2023.3.21

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