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完全翻訳版にしてすべての図版を収録。喜望峰をめぐる大航海の末、中国、琉球を経てペリー艦隊が日本に到着、幕府に国書を手渡すまでの克明な記録。大統領令により艦砲射撃を封じられ、補給路を持たないペリーは、二枚腰でねばる日本を相手にどのような戦術をとったのか。当時の琉球王朝のようすや庶民の姿、小笠原の領有をめぐる各国のせめぎあいも興味深い。長い歴史を持つ日本が、誕生したばかりの国アメリカにうながされて世界に門戸を開く激動のドキュメント。読みやすい現代語になって登場。
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Posted by ブクログ
とても貴重な史料であると思う。 丁寧に細密に書かれている。 日本人としては、どうしても上から目線にいらっとすることもあるし 横暴であるなと感じるペリー提督の行為ではある。 また、飽く迄アメリカ側の目線であり、真偽不明のところがある。 スパイ政府と日本が呼ばれているのが意外に感じるし オランダ人が...続きを読む自分たちの利益の為にイギリス人を悪く言うなど 当時の世界情勢、各国の力関係なども理解できる。 フェートン号事件のくだりを読んでいて、 当時の役人の国防に対する目線、 失敗したら達しが来る前に自決をしてしまう責任感、判断力に 思わず現代の日本の政治家や国民と比較してしまい、溜息がでる。 決意の上で仕事につくということが、普通ではない現代だ。 祖国がなくなっても日本の出島で翻っていたオランダ国旗。 小さなオランダ。不思議な因果。 そんな偶然のような必然で、歴史が形作られている。 繰り返し出てくるのは、日本人に対する 勇敢、誇り高い、寛容、気高い、勤勉、器用といった言葉たち。 教科書ではたった数行、武力に屈したとかペリーのお蔭といった書き方もあるが この遠征記から感じ取れるのはそんなことではない。 実際ペリーから大統領の親書を受け取る際にも 押し負けてばかりではなかった日本人のしたたかさを感じる。 日本人としての誇りを思い出せ。 改めてそう思わずにはいられない事実である。
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ペリー艦隊日本遠征記
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オフィス宮崎
加藤祐三
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