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Posted by ブクログ 2013年04月07日
SFだと言われても最初ピンとこなかった。
ただ、物語全体にわたって、諦念と不安感がつきまとい続けていて、それが、少しほのぼのして見える「かめくん」の語り口とミックスされて、読み進めずにはいられない原動力になって、夢中で読んでしまった。
カメの哲学と世界観は難しくて直感的で面白い。
不思議な物語だった...続きを読む
Posted by ブクログ 2012年08月10日
北野SFの原点にして、一つの到達点であり、後の北野勇作のすべてが集約された傑作物語。
また、2000年代の日本SF復活の幕開けとなる長編の一つ。
10年ぶりの再刊で読み返したけど、10年間に北野勇作の作品をいろいろ読んだので、10年前より作品がより理解できるようになったと思う・
背景レイヤにかな...続きを読む
Posted by ブクログ 2017年10月14日
不思議な世界観。
いえ、SFの設定としては決して珍しいものではないのですが。
かめくんは「レプリカメ」です。
亀に似せて作られました。
人に混じって生活していますが仕事や生活面で弱い立場です。
作られた存在ですがりんごやパンの耳を買って食べます。
口がきけなくてワープロを使って会話します。
そうい...続きを読む
Posted by ブクログ 2024年02月08日
カメはなぜか好まれている。
助けたカメは竜宮城へ連れて行ってくれるし。
ガメラは子どもの味方だし。
ウサギにだってかけっこで勝つし。
「亀は意外と速く泳ぐ」って題名の映画まであるし(意外って言われるのも心外)。
「この宇宙のすべては、たったふたつの要素に分けることができる。すなわち、甲羅の内と外...続きを読む
Posted by ブクログ 2019年05月25日
かめくんです。それ以上でもそれ以下でもない。宮沢賢治を彷彿とさせるオノマトペが多く、全体的な雰囲気としてはかなり柔らかく読みやすい。ただ、その印象は読み手の心境の投影でしかなかったことが最後まで読めば伝わるだろう。終始一貫して安易なセンチメンタリズムや叙情性に流されることなく、かめくんはかめくんとし...続きを読む
Posted by ブクログ 2015年11月29日
「かめくんはかめくんである。かめくんはかめくんでしかない。」現実離れした設定ではあるが、そこにかめくんが存在していることが普通である空気感。自分の思考はどこからくるものなのか、自己はどこにあるのかなどについて推論しながら日常を生きるかめくんの姿に切なさを感じる。SF小説ではあるものの、科学の進歩や...続きを読む
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