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14世紀のイングランド、キングズブリッジ。騎士の息子でありながら建築職人となったマーティンは、老朽化した伝説の大聖堂を復旧し、イングランドでいちばん高い塔の建設を決意するが……幾多の人々が織り成す波乱万丈、壮大な物語。全米ベストセラー第1位。
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Posted by ブクログ
12世紀のイングランドを舞台に王室・豪族・教会そして主人公の建築職人が織り成す壮大な物語。 上巻では、職を失いながらも当時の建築業務の中ではダントツの威容を誇る教会建築の仕事を求める建築職人のトムがキングスブリッジ修道院院長のフィリップと出会うことから物語が始まる。大聖堂を建てたいという思い、家族、...続きを読む雇い主である修道院院長や副院長の間の確執さまざまな要素が絡み合いながら中巻へ続く。 教会建築の面では11世紀に生まれたロマネスク様式(ヴォールトという天井構造の荷重を厚い壁で受ける方式)が12世紀後半に生まれたゴシック様式(フライングバットレスという外壁の外側からアーチをかけ側壁の荷重を支える方式)へと変遷する革新期と物語の時期が重なりダイナミックな要素として彩を添える。
前作「大聖堂」から二百年後のキングズブリッジが舞台。 森で騎士が追っ手に追われている現場に遭遇した子どもたち、マーティンとラルフの兄弟、そしてカリスとグウェンダという二人の少女、この四人がさまざまな困難を乗り越えながらそれぞれの道を進んでいく物語。前作同様、いやそれ以上に、おもしろい! 特に気にな...続きを読むるのは建築職人のマーティンと羊毛商人の娘カリスの恋。「大聖堂」より今回のほうが、より恋愛色が強いような…。二人を応援してます。
大聖堂の続編です。 今回も、不幸が「これでもか!」と連続で来る、ケン・フォレットの力業は健在です。 前作では、主人公たちを中心にしてのいろいろな対立と対比をかなり意識して書いていたと思うのですが、今回は、対立はあるのですが、前回ほど明快ではなくて、混沌としています。 修道院も、かなり腐敗していて、...続きを読むかつてのような理想に生きる人はいない感じです。 そんな中で、それでも、それぞれの思いや、欲望に振り回されながら、たくましく生きている感じが素敵です。 本の後ろのあらすじは、けっこう重要なことまで書いてあります。 特にこの時点で、下巻のあらすじを読んだのは、失敗だったかも……。 まあ、結果だけ知っても、過程がおもしろくない本ではないのでいいんですけどね。驚きは、減っちゃった。
圧倒的な筆力で大作をグイグイ読み進ませるのはさすがケン・フォレット。 名作「大聖堂」の続編のプロローグはのっけから引きこまれました。
「大聖堂」の続編。 200年後、既に大聖堂が建っている街キングズブリッジ。 騎士のサー・ジェラルドの長男でのちに建築職人になるマーティンと、その弟で大柄で強いが粗暴なラルフ。 裕福な羊毛商人エドマンドの娘で利発な美少女カリス。 土地を持たない貧民の娘グウェンダ。 この子供らが森で偶然に、騎士が襲われ...続きを読むて相手を殺す事件を目撃する所から始まります。 そのときの騎士トマスは修道院へ。 修道院長を目指す修道士ゴドウィンは、カリスの伯母の息子。穏当にふるまっていますが、実は野心家。 修道院の内部抗争も描かれます。 女子修道院の存在が大きくなっているのも、時代の流れというか、前作とは違う興味をそそります。 グウェンダが恋するハンサムな農夫のウルフリックには婚約者がいました。 望みのない恋に思えたが、思いがけなくウルフリックの親が亡くなって、その土地所有を巡って危機に陥る。 当時は、当然のように息子が継げるというものでもなかったという意外な盲点が。 薄幸のグウェンダが一途でけなげ。 人が集まっている日に橋が落ちるという大惨事が起き、街は大混乱に。 マーティンは親には期待されない息子でしたが、橋の欠陥を見抜き、才能を発揮していきます。 カリスと想い合いますが、親方の娘に言い寄られて妊娠させたという騒ぎになり、それは濡れ衣だったのですが、ギルドに入れなくなり‥?! 臨場感があり、ドラマチックです。
続編ものですが、まずページを開けて目についたのは、前作と比べて登場人物の多さ。あれだけ面白かった前作を上回れるのか。読む前からこちらが心配してしまいましたが、全くの杞憂でした。前作は登場人物も少なく、誰が悪い奴かもはっきりしていた反面、今回は登場人物が多いため人間関係も遥かに複雑で、まだこの時点では...続きを読む前作と違い、圧倒的な悪人もおらず、まだまだ手探りで読んでいる感じです。次に期待です!
最初は人間関係を把握するのが大変だった。マーティンの話の糸とグウェンダの話の糸が絡み合って進んでいくような構成のようだ。あともう一つの糸があるとすればゴドウィンの糸かな。こっちはそこまで後々まで絡んでくるかはわからないけど。 雪だるま式に物語への興味が増大していく…!
前作のような派手さはあまりないけど、やっぱり面白かった。 舞台は14世紀のキングズブリッジ。「フィリップ院長の時代が黄金時代」とか「ジャック・ビルダーが…」などといった文言が控えめにちりばめられているのにニヤッとする。今度はキングズブリッジ大聖堂が敵役として登場するのも新鮮。 百年戦争、ペスト...続きを読む大流行の様子やその影響――医療の発達とか荘園制崩壊とか――が相変わらず生き生きと描かれる。登場人物たちの葛藤ももどかしく、感情移入してしまう。一人一人の性格や、問題にあたっての行動に関しては、前作以上の人間らしさを感じた。 最後もきちんと大団円で、ハラハラしつつも安心して読むことができた(除皮剥ぎ。満足満足。
いつの間にか大聖堂の続編が出ていたとは。不覚でした。感想は下巻で書きます。この本も児玉清の宣伝が帯にありました。つくづく児玉清に先をこされています。
前作と続けて読んだせいか、主人公を阻む勢力が次から次に難題を課したり、必ず悪い結果をもたらすところとか、このカップルはいずれ必ず結ばれるだろうとか、先が読める気がする‥という気分で読んでしまった。たしかにそうだったんだけど、ちょっともったいない。前作から時間をおいて読めばよかった。 しかしすべてのフ...続きを読むラッグを見事に回収するのは、読んでいて気持ちが良いのなんの。 四人の主要人物のうち、残念ながら最期まで感情移入できないのが一人。 大聖堂の建築についてのうんちくは少なかった。これも残念の一つ。 あと、カワハギの刑はいやだー!
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大聖堂―果てしなき世界
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ケン・フォレット
戸田裕之
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