無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで100万冊以上配信中!
Posted by ブクログ 2016年02月23日
それぞれテーマが違っている短編集でしたが、ぶっちぎりで印象に残ったのは3編目の【母を砕く日】です。妻に先立たれた夫が妻の遺骨を砕き、海に捲き、供養しようとする話ですが、夫の連れ子と亡き妻の連れ子の血のつながりのない兄妹の会話ややりとりが本当に人間味に溢れ、家族っていいなと思わせてくれました。他に震災...続きを読む
Posted by ブクログ 2015年10月27日
東日本大震災と福島第一原発の事故、そして放射能汚染は、多くの日本人、特に関東圏に住む多くの私たちの生活にも、少なからぬ影響を与えた。
関東圏に、直接の被害を与えたのではなく、多くは心理的な意味で。そして、忍び寄る圧力(=恐怖)として。
そんな、普通に暮らす人々の生活、考え方の違い、変わり方に触れた...続きを読む
Posted by ブクログ 2016年09月05日
本当にこの人は・・・ふわりゆるりと空気中に漂っている人の哀しさと優しさを書かせたら天下一品ですね。ベースに震災をさらりと描きつつ、やるせない思いやもどかしい思いを織り込んだ、4作の短編集。特に「あなたの空洞」は、夫婦ならではの情愛が心に響く秀作。「あなたのことが大事なので、子宮は諦めて下さい。好きで...続きを読む
Posted by ブクログ 2016年06月02日
震災を経て人々が抱える空洞。
遅延した電車のなかで、飲み仲間たちとのたわいのない会話。
同級生同士の夫婦は、別居しつつ排卵日に合わせて会う生活を送っていることへの違和感と、バイの綾瀬。
連れ子同士での再婚家族。
母が亡くなって、遺骨を自らの手で粉砕したいと願う父と、戸惑う息子と娘たちの葛藤。
子...続きを読む
Posted by ブクログ 2018年05月07日
東北大震災。あの後私たち日本人の中で何かが変わった。実際に被災はしていなくても。たとえ揺れを感じなかったとしても。
そして少なくとも私にとって、その変わった「何か」はとても言葉にしづらいものだった。
この本はその「何か」を形にしようとした作品群なのだと感じる。
説明が極力省かれた文なので状況把握に...続きを読む
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。