月世界小説

月世界小説

1,078円 (税込)

5pt

友人とゲイパレードを見に来ていた青年、菱屋修介は、晴天の空にアポカリプティック・サウンドが響くのを聞き、天使が舞い降りるのを見た。次の瞬間、世界は終わりを告げ、菱屋は惨劇のただなかに投げ出された。そして彼が逃げこんだ先は自分の妄想世界である月世界だった。多数の言語が無数の妄想宇宙を生み出してしまったこの宇宙を正しく統一しようとする神の策謀と、人間は言語の力を武器に長い戦いを続けていたのだ。

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月世界小説 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2021年04月11日

    言語SF。このジャンルは初心者だが、とても楽しめた。現実と虚構とが入り混じり、感想としては何を書いたら良いのやら。全然わけがわからないのに、感動すら与えてくれる不思議な本。とにかく素晴らしいので読むべし。

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    Posted by ブクログ 2016年02月28日

     月というのは夜空を見上げるとそこにある黄色い円盤、そしてアポロが画像を送ってきたあの荒涼とした衛星。しかし、それとは別に実は月世界というものはあって、うさぎが住んでいたり、かぐや姫がそこに帰ったり、大砲クラブがズドンと行ったり、ブロウチェク氏が気づいたら到達していた世界なのである。月はその周期性に...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年05月09日

    友人とゲイパレードを見に来ていた菱屋修介に突如その轟音は響いた。空から無数の天使が舞い降り終末の喇叭を吹いている。地面は大きく揺れ、高層ビルは軒並み倒れた。どこからともなく炎に包まれた巨石が降ってきて、裂けた大地から人の顔を持った飛蝗が這い出てきた。人々の悲鳴が聞こえる。眼の前で友人は体を分断された...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2020年08月12日

    ちょっと読みにくい部分もあるけど、SFの醍醐味を感じる読みごたえある作品。
    これだけ大がかりな世界観で、言語そのものやら歴史やら神やらと向き合うのに、最初と最後は、小さな望みしかもたない恋心にぎゅっとフォーカスされる、その落差と、だからこそ感じる、大事なものは何か的な潜在的な問にやられる。

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    Posted by ブクログ 2020年06月17日

    トンデモ設定なSFだけど元ネタが実際の出来事だったりするのでかろうじて理解できる感じ。
    一気読みしないと世界観に取り残される。
    しかしなんでSFって”ぬらぬら”の表現を使われることが多いんだろうか?(←別にこの作品内で頻出というわけではなく、ふとした感想)

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    Posted by ブクログ 2015年08月14日

    言語を使い、物語を語ることで神と戦うっつー話。平行世界的な構造をとっているわけだが、その世界に上位も下位もない。そういう概念を理解するのに時間がかかったが、あとは楽しめた。悪夢のごときビジュアルと、冒険的空気に満ちた神との戦い。確かに神狩りのオマージュか。

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    Posted by ブクログ 2015年07月30日

    言語SFと呼ばれてるのが気になって初牧野作品チャレンジ。「物語を語る」事によって言語を武器に神と戦う人類。なぜニホン語はこの世界から失われたのか。
    メタと言いますかー……言語によって多重世界が、そして物語が、繋がり、重なり、拡散して、収束する。その全シーンで描かれる妄想世界の密度が濃くてげっぷがでる...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2022年07月15日

    1975年。米国領ニホンの大学院生ヒッシャーは、ジョン・ディーという老人が読めない言語で書いた一冊の本をきっかけに、現在英語を公用語としているニホンにもかつて独自の言語が存在したことを知る。国土回復運動に参加するワクートに誘われ、ニホン語研究を始めようとしたヒッシャーだったが、「警視庁公安課神学対策...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2021年11月18日

    言語によって築かれる多重世界。統一を謀る神の軍団と抗う主人公達の戦いの話、という解釈で良いんでしょうか?結末もよく分からなかったので、後半を読み直してみようかなと思ってます。

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    Posted by ブクログ 2020年12月07日

    物語が変容しながら枝分かれしていって、どこまで壮大に成長していくのかとワクワクする感じ。枝分かれしたいくつかの物語が最終的に一つに結実するわけだけど、そこが力技な感じがした。

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