うつの8割に薬は無意味

うつの8割に薬は無意味

880円 (税込)

4pt

4.2

抗うつ薬が本当に有効なのは、うつ病患者の2割にすぎない。しかし医療機関で実際に行われている治療のほとんどは、薬剤を処方するだけ。なぜ、8割の患者は「無意味な」薬を与えられ続けるのか? この現状をもたらせた医学界、製薬業界にどんな問題があるのか? 薬物療法偏重のうつ病治療の実態を徹底批判し、正しい治し方を説く。
よく知られているように、日本では今、心に病をもつ人が急増している。厚生労働省の患者調査によれば、うつ病(躁うつ病を含む)患者数は2008年に100万人を超えた。「うつは、こころの風邪」キャンペーンと、国際的な「うつ病診断基準」の変更が、うつ病を「身近なもの」にしたからだ。それにともなって、メンタルクリニックも激増した。
現代人に不安や焦燥感はつきものだが、そんな「悩める健康人」も病人と診断され、長期にわたって無意味な薬を投与されかねない。
著者は、獨協医科大学越谷病院こころの診療科教授。臨床にも携わる。「うつは生活習慣病」が持論で、本当に患者のためになる治療を教える。

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うつの8割に薬は無意味 のユーザーレビュー

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    Posted by ブクログ 2018年09月17日

    双極性障害について何冊かの本を読んできて、これはと思うものは少なかった。双極性障害のなんたるか(Ⅰ型とⅡ型があることなどなど…)、あらましを解説するものばかりで、さて本人としてはどう生活していくべきなのか、この大事な点まで踏み込んだものはそうなかったのだ。本書の著者は現医師であるにもかかわらず、治療...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2015年10月18日

    抗うつ薬のNNTは5、つまり薬を投与して意味があるのは5人に1人。薬物治療とはそういうことかと、まさに目から鱗。いつか自分や家族が病を得たときに、それを受け止めるための新しい心構えをもらった気がした。今のうつや双極性障害の"患者"が時代の要請で作り出されたものだということもよくわ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2015年08月09日

    自分の人生の主役は自分自身。自分を治すのも自分自身。主治医は手助け。
    まずは睡眠量、睡眠相、断酒で生活を立て直す。
    睡眠は7〜8時間。過労者は睡眠不足改善、老人は不活化を防ぎ散歩30分、寝過ぎない。不登校児は朝日を浴び生活リズムの立て直し。
    家族や周囲の日薬と目薬。(時間が薬である〜時間が癒してくれ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2015年07月08日

    最近マスコミでも話題になっている本。一気読み。著者の書籍は学ばされることが多く好んで読ませていもらっているが、これは一般向けの本であり、現代のうつ病や双極性障害治療に対するアンチテーゼであり、よくよく考えると当たり前のことがわかりやすく書かれている。印象に残ったフレーズとして、現在の薬漬け医療は「精...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2015年06月17日

    精神科歴5年のオイラにとっては衝撃的な内容。この本読むと薬は効くのは2割。その効いた薬の3分の2はプラシーボ効果だという。なかなか治らないのも頷ける。馬鹿らしくて薬の減量に成功。あと4ヶ月でやめれそう。
    ホントこの本のおかげです。
    心の風邪キャンペーンで心療内科にかかる患者が増えたこと増えた事。行か...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2015年12月06日

    薬は2割の人にしか効かず、その2割の人のために全員に薬を処方している。うすうすそうではないかと思っていた。そして、薬以外の対処法を身につ行けていないというのもそう思った。カウンセリングでは傾聴が重要視されるが、「どうでしたか」とひたすら聴くだけで、アドバイスもなく、指針もなく、というカウンセラーが多...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2022年05月07日

    素人なので、抗うつ薬は効果があるとかないとか、飲むべきだ飲まないべきだ、などと迂闊に言うのは憚りがある。ただ、抑うつ状態と診断されたら、または、精神科・心療内科に受診する前に、うつ病や抗うつ薬のマーケティングについての書籍を複数読んでおくのは意味があると思う。

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    Posted by ブクログ 2015年09月01日

    医薬品というのは実のところ、かなり打率の低いバッター。治癒打率が1割もあれば強打者であり、打率2~3割の抗うつ薬は十分に高いレベル。されど、本来、患者に必要なのは、言葉のやりとりにより患者の抱える問題をわかってあげること。ところが、日本の多くの精神科医は精神療法ができない。勢い、患者を手ぶらで帰すわ...続きを読む

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    ネタバレ

    Posted by ブクログ 2015年12月15日

    Disease Mongeringによるうつ病診断の過剰、抗うつ薬大量処方に対する批判の本。内容的には当事者向けで、「うつ」で病院にかかろうと思っている人、もしくは服薬していてあまり効果を感じてない人向けで、軽めの内容。

    ・MDPについて、双極II型という概念を後から付け加えておいて、治療の話にな...続きを読む

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