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アルコール依存の父から「失敗作」と怒鳴られ続け、私は「世界一いらない人間」だと思っていた――。 高校時代に家出、年を偽り風俗、自殺衝動、ついにはメンタルクリニック難民に。 生きる意味を見出せない真っ暗闇からの「生還」を綴った、感動の告白エッセイ!
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Posted by ブクログ
セリさんの、率直につづられた自伝。私はオープンに決してできないが、共感が押し寄せて来る。うらやましくも感じる。
ショックなことがあって死にたいときに読んだ本。 こんな人もいるんだと勇気をもらった。 以下、響いた言葉抜粋。 私を「死にたい」と思うほど追い詰めていたものは、他者でも、世間でもなかった。自分に「いらない」と暗示をかけた私自身だったのだ。 私たちは、「ただ生きている」ことで、だれかの「生きる」を知...続きを読むらないうちに支えているのかもしれない。 絶望的な出来事はほとんど自分の妄想。 心の持ちようが変わるだけで、世界が反転する。 生きづらさにつながる受け取り方の偏りをゆるめていく。 ただ、その日、1日を生きる。それができた自分を、精一杯抱きしめてあげる。
出来事と、それについてどう感じたのかということが簡潔に書かれていて、ここまで整理するのは大変だったろうと思うし、そこに足跡あるいは(本書の言葉を借りるなら)成長があるのだろうと思う。 役に立たなくても生きていていい、というのは誰しもがわかっておけるといいな。 そして適切な社会資源にたどり着くまでの苦...続きを読む労を思うと悲しくなります。
著書を読んだとき、飯島愛さんの「プラトニック・セックス」と似通った過去や経緯があり、色々と重なった。 援交、風俗、メンヘラ、性依存。一見敬遠されがちな遍歴の持ち主だけれど、このような環境で育ったら、誰しもが少なからずこういう道を歩まずにいられなくなると思う。 幼い頃に親に「否定」や「拒絶」や「ない...続きを読むがしろ」にされたトラウマが、「自分は残念でダメな人間」「こんな自分は愛される資格がない」「こんな自分には不幸がお似合いで幸せは不釣り合い」「自分はいらない人間」「どうせ…ほらやっぱり」という自己否定の呪いを自分でかけてしまう。 自己否定感が、精神的にも肉体的にもどれほどの異常をきたしてしまうか、それは私も経験しているので痛いほどによく解った。 うつの患者は皆、自己否定感に潰されてしまっているから、「消えてなくなりたい」と思って生きている。治療で良くなってきていても、うつ状態から抜け出せないのは、「生きたい」と思えないから。 ダメな自分も全て肯定して認めて赦してあげて、「産んでくれてありがとう」と思えたらきっと変われるのだろうな。 心屋仁之助さんの著書を読んだ後だったことも関係し、あたらめて、世界中の誰よりも、自分自身を肯定してあげて、自分の個性を愛してあげて、自分の身体を労わって、自分を大切にしてあげて、自己否定感を拭い去ることが重要なのか、よく解った。 セリさん固有の素晴らしさが「ある」ように、ダメだと思っていた自分にも、ちゃんと固有の素晴らしさは「ある」のだと再確認できた。
波乱万丈の青春時代。孤独で可哀想。 父親の浴びせた言葉はあまりに酷い。 幼少期に受けた傷は大人になっても簡単には癒える事はない。 私もメンタルやられてて、クリニック選びには苦労したと同感です。 力強く生きなければいけないと思わされる。
うらやましいと思ってしまった。 愛してくれる人がいて、心配してくれる人がいて、 生きていて欲しいと願ってくれる人がいて、 手に職があって、 ただただ、うらやましいと思ってしまった。
それは子ども頃に流せなかった涙を、流し直しているようだった。 私は車で家まで送り届けられ、その命を手にしたまま、翌日を迎えた。 「死にたいセリを無理やり生かすことは、俺のエゴじゃないかと思っていたけど、それでも、生きて戻ってきてくれたことが、どうしようもなくうれしかった…」 自分を投げ出したい...続きを読むほどの夜、それでもがんばって、その夜を眠る。 明日、起きる。 人生とは、やさしいそれの繰り返しなのだ。 * 表現の端々に文を良く伝えようという努力が見えた気がした
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