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糖質制限食で誰でもダイエットできる! 断食すれば調子がよくなる! これを食べればがんがなおる! 食事によって健康になれるといった情報は数多く出回っているけれど、それらは本当に「効く」のだろうか? 巷にあふれる眉唾な情報を医学の見地から一刀両断して、「規則正しい」食事が実はあんまり体によくない可能性を検証する。情報があふれる時代に、何をどう食べたらよいのか迷っている人に向けた一冊。
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Posted by ブクログ
私は専門知識がないから判断が難しいと感じる物事がたくさんあるのですが、こういった中庸的で1つ1つの物事に対してどうかという考えを書いてくださる医者の方は稀有なので貴重です。 結局「私はこう思う」とか「現在はこう考えられている」という物事が世の中にはたくさんあって、そんな中で人間も1人1人が違うから、...続きを読む自分の答えを自分で見つけていくしかないと考えているので、非常に参考になる本でした。 自然免疫は天性の免疫能力。 自然って言葉って広義な言葉で、認識の齟齬が生まれやすい言葉だと思う。 私はなんなら人工的や科学的なものですら、人間たちが自然と作り上げたものだからある意味自然だと思ってる。 無農薬野菜のような頭抜けた美味しさはないかもしれませんが、って無農薬野菜と農薬使った野菜って味の違いあるものなの?シンプルな疑問。
今のところ、トンデモ本はいかにもそれらしい佇まいだから見れば分かる、と思ってるし、実際そういう本を手に取ることもない。でも、じゃあそれを放置しておいて良い訳ではなく、こういう理由でダメなんだ、って声を上げる姿勢は大切だと思う。だからこそ、そんな中にもマトモな本もあるし、徹頭徹尾トンデモじゃなくて、一...続きを読む部では至極全うな意見を述べられている、っていうことも分かってくるんだろう。それにしても、食べ物に限らずどんな分野でも、自分の完成を磨いておく、ってことは本当に大事ですね。ネットが一般に普及して、あらゆる情報がすぐに手に入る現代だからこそ、感性が鈍っていると、本当に自分に適したものを手にすることって、出来ないですよね。あらためて痛感です。気をつけなきゃ。
トンデモ健康本に対して、科学的に探求する視点から意見を述べている本。 詳しい医学用語は、門外漢のため頭に入ってこないが、起こっている事象に対して真摯に検証しようとする姿勢は伝わってくる。 自分の思い込みで情報を得て、都合よく解釈して良しとしていないか、自分を見直す一冊として意義がある。
「患者の多様な価値観を医者が糧に「命が一番大事」と規定するのは医者のエゴであり、パターナリズムです。患者の価値観を否定することができるほど、医者が偉い存在ではありません。」という一文で著者の姿勢がわかる。「自然治癒力」をキラキラワードというあたりもさすが。現代医学と主観的判断など、興味深い視点。
「ー健康情報にだまされるな 」これがこの本のサブ タイトル。 健康情報の中で、相反する主張を少なからず見かける昨今、いい勉強をしたと思う。 〈本から〉 健康「トンデモ」本に共通する特徴があることが わかってきました。(略) 特徴その1 極論が多い その2 「西洋医学は信用できない」「化学では...続きを読む 説明できないこともある」を連発する その3 科学を批判するわりに、科学の権威を ありがたがる その4 人間に関するデータは少なく、ほとんど 動物実験 その5 「自然治癒力」「日本古来の」「古代 からの」「自然免疫力」「抗酸化作用」 といった「キラキラワード」を多用する その6 論理の飛躍、拡大解釈、過度の一般化 新谷弘実著『新谷式 病気にならない食べ方の習慣』 例えば、NK細胞活性をあげる漢方薬で、肺癌患者の 腫瘍マーカー(血液検査)を改善させたり、食欲が 増したりといったマイルドな効果が期待できますが、 肺癌そのものが治るわけではありません。「自然 免疫力を高めて病気がゼロ」というのは高望みという ものです。(略) 新谷氏が主張する「病気にならない食事」というのは ありえない幻想に過ぎません。 崎谷博征著『この4つを食べなければ病気にならない』 いきなり「西洋医学は病気を治せない! 病気を 治すのは原始人食と自然治癒力」と「トンデモ」 ワード全開です。(略) 原始人のやり方が正しい、という前提がそもそも 間違っていると思います。だ、すでに指摘したように このようなロジックはすぐに破綻します。仮にこの 仮説を認めたとして、こうした食材は生で食べなければ いけません。火を通すとたんぱく質などは変性します から。塩やだしで味付けをしてもいけません。 それこそ「原始人の食事」というものです。まあ、 「古代人の食事」を謳っておきながら、くだものは ミキサーでピュレをつくったり、蒸したりオムレツを 作ったり、本書では言ってることとやってることは 全然噛み合っていません。(略) 船瀬俊介氏『3日食べなきゃ、7割治る!』 これは断食で風邪、腹痛、下痢、頭痛、便秘、 アトピー、水虫、腰痛、うつ、糖尿病、心臓病、 肝臓病、透析患者まで治ると謳っています。 何のことかと思えば、例のカロリー制限をすると 長生きできた動物実験の話でした。(略) しかし、こうした実験は同書が主張するような 「万病を治す(15頁)こととは何の関係も ありません。やはり、「体毒を追い出す」とか、 「自然治癒力」というトンデモ的なキャッチフレーズ で読者を煙に巻きます。(略)同書の中にも傾聴に 値する部分はありますが、その大体はデタラメで、 そのデタラメは「現代科学では説明できない」ため ではなく、「現代科学の応用のしかたがデタラメ」 なためです。 内海聰氏『1日3食をやめなさい!』 「食べ過ぎが不健康の原因」というしごくまっとうな 前提から「だから1日3食はよくない」という極論に 飛躍します。相撲取りなどは1日2食で大喰らい ですから、カロリー摂取量と「1日3食」は直接 関係ないんですが。(略) この「昔はがんがなかった」というロジックは 「トンデモ」健康本によく見られる主張ですが、 しかし間違いです。明治24~31年の平均寿命は 男性で42.8歳、女性で44.3歳でした。 大多数のがんは50歳以上の高齢者に発症しますから、 寿命が短い時代にがんが少なかったのは当たり前です。 (略) 昔は良かった、という内海氏のロジックは我々の 感情に共感を与えます。しかし、現実には現代人の 方が昔の人よりもずっと健康なのです。たとえがんが 増えたとしてもそうなのです。(略) 僕が「トンデモ」健康本に批判的なのは、単にそれが 科学的に妥当ではなからではありません。「トンデモ」 健康本は極論を断言口調で使う傾向にあります。 それは一種の脅し文句です。トランス脂肪酸を食べると 不健康になるぞ、電磁レンジを使うと不健康になるぞ と人々を脅します。医学や栄養学を学んでいない 一般の人たちはその脅迫に怯えます。(略) そして、「そんなものを食べると健康になれない」と いって他者に毒を振りまき、脅迫するようになるの です。このような社会が豊かで素晴らしい社会と いえるでしょうか。(略) 不食ははたして本当か 秋山氏は気功法、ホメオパシーに傾倒して、その後 「食べない」という選択肢をとりました。これが 不食です。(略)6つの論文がありました。そのうち、 4つはホメオパシーの効果を肯定的にとらえたもの でした。しかし、より新しい2つの論文はホメ オパシーの効果はプラセボ効果に過ぎない( つまり効いていない)と否定するものでした。(略) 森美智子氏が、少食によって 1寿命が延びる 2免疫力・自然治癒力が高まる 3若返る と書いてますが、それを実証したデータはありません。 森氏のいう免疫力、自然治癒力とは何かも分かり ません。「栄養学では説明できない現象はある」と 「トンデモ」な人はすぐにいいますが、それはそれと して、「説明できない現象」そのものの存在を示す 必要があります。(略) 藤田紘一郎氏『50歳からは肉を食べ始めなさい』 肉を食べれば、老いを防ぐだけでなく、がんや 心筋梗塞などの生活習慣病も遠ざけ、薬いらずの 身体を作ってくれます(7頁) これは残念ながらデタラメです。個々のエピソード は尊重しなければなりません。と同時に「個々の エピソードを過度に一般化してはならない」のも 事実なのです。藤田氏個人が肉を食べて糖尿病が よくなり、体重が減ったというエピソードはよい でしょう。しかし、それが万人に適用できるかは 厳密な臨床試験を必要とします(それが一般化 というものです)。 本書では「感性が大事」という話をしています。 すなわち、「健康本とかで「あれを食べろ」、 「これを食べるな」といった言説はあまり気に せず、自分のセンサー(感性)を磨き、感性に 任せるままに自由に楽しく食事をするのが一番」 という主張です。
糖質制限は体に合うか合わないか。 トランス脂肪酸や人工甘味料、着色料、農薬、化学肥料。 年に1~2回添加物をとっても健康被害は起きない。 トンデモ本の特徴 極端が多い、西洋医学は信用できない、化学では説明できないこともある。 真のサイエンティストは、科学で説明できないなら、もっと検証しよう、となる...続きを読む。 自然治癒力、日本古来の、古代からの、自然免疫力、抗酸化作用、などのキラキラワード。 ビタミンCで風邪の治りがよくなる、ことはない。ただし定期的な摂取で風邪の期間が短くなる可能性はある。 実験室データでは、活性酸素がガンの一因になっている。ビタミンは活性酸素を阻害する。ただし実験室と人間の体は同じではない。 笑いは免疫力を増加しそうだが、エビデンスは取れない。 栄養過多のほうが栄養不足よりいい。 「人々は体の声を聴かず、脳の欲望に負けている。知識に負けている」 昔はよかった、はうそ。 イヌイットは炭水化物は食べない。しかし平均寿命は68歳。 地中海食が体にいいのは、ゆっくりのんびり穏やかに食べるから、ではないか。 赤ワインのレスベラトール効果はデータの捏造。 漢方で進行がんは直せない。一方で自然に治ることもある。特に腎細胞がん。 「やせたければ脂肪をたくさんとりなさい」は臨床データがたくさんある。 臨床試験は、帰納法で構成されている。正しくないこともある。 空腹の時、「今の俺は何腹だ?」と自問して、体が欲しているモノを食べる。 ショーペンハウアー「読書について」本を読んでいると考える能力が次第に失われていく。
健康には程ほどの自信があった。程ほどとはたまに風邪を引くことくらいだった。10年ほど前に山登りを強行して心房細動になり以後数回の病気で、健康について遅まきながら考えるようになった。 家族の食の管理も見直すのがいいかなと、すこし関心が出てきたのでこの本を読んで見た。 題名が日ごろの考えに近いことも...続きを読むあって、同意できることが多かった。 今まで新聞の派手な見出しで「~すれば癌はなおる」「この食べ物で体質が変わった」 臨床データもなく大声で主張するこういう類の本は読まなかった。 この本では第二章に、健康「トンデモ」本というところで述べられている。 「極論が多い」「科学では説明できないこともある」「自然治癒力」「日本古来の」「古代からの」「自然免疫力」 などの「キラキラワード」を多用する。 こういう健康情報満載の本が新聞紹介欄にある。言葉には納得する部分があるが、だがその後に続く効用を信じていいのだろうか。 そうしてこの題名「からだに訊け」が目に付いた。 静かにからだに訊くと、見逃していたわずかな変調に気がつくことがある。予兆を見つかることが出来る。寝る前のすこしの時間、静かに声を聞く。 病気なってから治すのではなく、その前に耳を傾ける。 それは個人差のある自分というたった一つの個体を知ることで、そのうち健康に関心が持て、一概に、こうすれば「癌にならない」「血圧が下がる」「体重が減る」「増える」などと言うことが全てに通じるのかという疑問がわく いいことは試してみるのがいい、人によって効果があるかもしれない、人はそれぞれ体質も嗜好も違う。健康状態も日々すこしは違っている。 ただ過食はよくない。カロリーの撮りすぎは、消費することを前提に考える。使わない余分なものをため込まない。 このあたりは非常に常識的で、納得できた。 ただ一点、実に信じがたい部分がある。 第一章に上げられる位なので、まず読むべきだろう。 *糖質制限は本当にからだによいのか。 筆者は若く健康体で、昼食は仕事しながらコンビにのおにぎりだと言う。 糖質制限でも、バースデイケーキの一切れで癒されるならいいそうだ。そうかもしれない。 だが。 これは、いかに筆者が臨床医でも、糖尿病患者には無神経ではないだろうか。 糖質制限は、大切であり糖尿病は完治しない、気長な治療も必要だ、しっかりとした指針もいる。食は楽しみであり生きて行く基礎なのだが、思うまま摂取できない体質(病気)を持つことがある。(母が糖尿病だった) それぞれの専門医の意見をしっかり守ることが一番であるが、実行するのは自分でありいかに先進医療を受けても、健康を取り戻すには前向きに地道な努力がいる。 等質制限(とり過ぎない)事は常に頭にあっていい。病気でなくても、肥満、皮下脂肪、中性脂肪型の油脂の摂取、消費のバランスには注意がいる。 窮屈な生活は楽しくない。ただ知っていて、時にからだの声に耳を傾け、若さで許されることもいつか小さな割れ目から不要な病原がたまり、ほんのすこし年を重ねて代謝が劣ることに気づく、そんな時のために健康に目を向けることも必要だ。 平均余命がのびてきた今、若いからといって油断せず、小さな積み重ねが、心身の健康を守ることだと感じた。高齢者が自立するためのも知識と努力は続けなくてはいけない。 ストレスというような、ちょっとした自覚のない状態でも、心を広げ、遠い山河を思うだけでも、ささやかなで短い人間の人生はわずかに軽くなるのではないだろうか。 健康情報の過度な喧伝から、しっかりとした智恵と知識で生きることを考えさせられた。
著者が述べている「科学的」という態度は、ダイエットよりも仕事など他の事に有効だと思いました。多くの人は、ダイエットを話のネタと思っていて、成功したらむしろ困るのでは⁉️
タイトル通りで、それ以上でもそれ以下でもないって感じです。 人によって合う合わないがあると言いつつも、 あらゆる健康法を“現時点で分かっている範囲”で科学的に検証しながら「トンデモ」だと片付けます。 合う合わないは人による、は私もそう思ってたけど、 トンデモだと言い切る前に自分で人体実験してみり...続きを読むゃいいのに。
原理主義に陥らない、全肯定・全否定のどちらの極端にも走らない、難しい中庸の道。トンデモ本をタイトルや著者名まで挙げながら、おかしな所は指摘しつつ傾聴すべき部分も紹介して書き手を追い詰めない。 筆者が実践するスタイルは、責任ある大人が歩むべき道。これが出来る人がどれだけいるかが、即ち国や文明の成熟度な...続きを読むのだろう。
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