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下品、野卑、矮小、間抜け、暴力的、自分勝手、過剰な自意識と無意識……人間(おもに無名人)の、あらゆる愚かさを冷徹な観察眼で濃厚に描き、笑ってはならぬと思いながらも笑ってしまう究極のエンタテインメント。「中年愛への原体験」「内田研究とビッグバン」「尹松淑さんのこと」他、名作多数を含む現代日本の「旧約聖書」、珠玉の人間紀行。
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根本敬入門書
人生解毒波止場や電気菩薩(上)のほうが好きですが、こちらも素晴らしい本です。 「でもやるんだよ!」「無限の大事業」などの名言もでてくるので、根本敬を読むなら最初はコレ、という感じ。
Posted by ブクログ
根本敬を慕う人にとっては惹句のとおり『現代日本の「旧約聖書」』ということになるのだろうが、さほど根本敬に関心がないワタシにとっては、居酒屋の与太話集といった感じの一冊。 しかし、この与太話がたまらない。有名無名問わず、彼が実際に触れ合った人たち(有名の一例は蛭子能収)のことを語っているにすぎないのだ...続きを読むけれど、その人たちのぶっ飛び感が尋常ではない。ほとんどパラノイアではないかと思えるほどの奇行の数々。どうしたらそんな発想―と言うより、妄想―が飛び出すのか、凡人には想像すらつかない。 妄想は誰でもするけれど、現実に戻るとその妄想は姿を消す。妄想でいくらワクワクしたとしても、ひとたび現実に触れるとまたたく間に消える。一方、この本に登場した人たちは、妄想が消えない。消えないどころか、まるで現実世界でその妄想をシミュレーションしているかのように行動する。 妄想と現実の境界がないという感覚とは、どんなものなのか…あまり探りたいとは思わない(笑)
感想 妄想を材料に現実を再構成する。駅ですれ違うあの人もちょっとズレた不思議な人かも。気づいていないだけで自分も妄想に揺蕩っているかも。
【無駄の中にこそ宝がある】 人間観察、と言うには危険な相手と危険な距離感を保ち続けるハイリスク・ローリターンな根本敬の因果人生。 香ばしさやコク深さを超えたデンジャラススポットに身を投げるその姿勢に尊さを感じつつ、根本さん、危ない!とドキドキしながら対岸の火事をビール片手に見物する野次馬なのだ我々は...続きを読む。
初めの方を読んだときは、「ああ、こういう感じか……。 買わなきゃよかった系かな」と後悔しました。 なんというか、「俺だけは周りの奴とはちょっと違ったんだ」 みたいなことを堂々と言ったり書いたりしてる人って、 あまり好きではないので。 そして単純に「下品」だったので。 で、ずっとずーっと読まずに置い...続きを読むてあって、 でも私の本棚がいっぱいになってきたので、 整理整頓するためにも読まなければと取り掛かりました。 「また、途中でやめちゃうかもなぁ」と思いながら読み始めましたが、 結局止まらずに一気に読めました。 下品なんだけど「で? この後内田君はきよみとどうなるのよ」 と妙に気になったりして。 しかし、これは本当に実在する人なの?? とんでもない奴だな、内田は。 蛭子さんのエピソードも出てきますが、蛭子さんは やっぱり蛭子さん、なんですね。 おもしろくはあるんだけど、でも人に「これお勧め!」と 勧められるかといえば決して勧められない(アラフォーの 子持ち主婦が周りの友だちになんてとてもとても…)、そんな本です。
闇本【渋谷で生まれて目黒区で育ったんたけど、小っちゃい頃から嫌な子供だったな。】サブカル界の大御所とのこと。リアルチャネリングの感触。
読み終わるのにものすごーーーく時間がかかった。 因果鉄道の旅。というタイトルはまさにばっちりだ。 表紙も中身をあらわしている気がする。 おもしろい。と言い切ることはできないし、人に薦められないが、おもしろくないとも言い切れない。 読まなきゃよかったが読んでよかったかもなといった本です。
根本敬の本は初めて。 みうらじゅんと並びサブカル界の大御所だけあって、着眼点が面白い。 奇人・変人を研究対象としておもしろがって観察してはいるが、 けっしてバカにしたり、相手を不愉快にさせたりしているようではなく(この本を読んだだけの感想だが) それらの人たちとの付き合いを純粋に楽しんでいるあたりが...続きを読む 常人にはまねできないと感じた。 この本を読んだ後に家に帰ったら健康診断の通知がきており、 人生初の再検査となったことが判明したときに、 これが自分のホシか、と納得してしまった。
以前から読んでみたいと思っていた本。 多くのサブカル人に強い影響を及ぼしたと言われるほどの名作らしいので。 この度安価で手頃な文庫版が出たので手に取ってみた。 うん、思ったより普通だった。 もう多くの人がこの手のエッセイ書いているからね。 先駆者といえばそうには違いないのだろうが、21世紀...続きを読むも10年経っていればさすがに斬新さはない。 勝新とか蛭子さんなんてとっくに手垢のついた観察対象であって。 韓国の怪しげなおっさんもどこかで聞いたことのあるような話だ。 ただやはりこの本の核となっている「内田研究とビッグバン」だけは必読だろう。 著者は学生時代をこの内田なる友人(素人)の研究にそのほとんどの熱情を注ぎ込んだようだ。 確かに内田の凄さは伝わった。 端的にいえば大衆食堂のババアを不幸にする話。 周りの人間をどん底に叩き込んでおきながら「俺って幸せ者だなー」と言い切ってしまうその神経。 まあババアも大概だったけど。 「オデート」って(笑)。 単純にこの内田が現在どうなったのか知りたい。 松尾スズキとの対談では普通に働いていて、この本のことも知らず根本敬のこともフリーターか何かだと思っている、って話だったのだが(その本で根本敬のことを知ったんだよな、そういえば。どれだけニワカなんだか)。 研究対象となる素人、この世にどれだけいるだろうか。 奇人も最近は養殖モノが多くて嫌になるのだ。 変わっているアピールには心底うんざりする。 まずは内田のようにそこらのババアとやってからにしろ、と文句の一つも言いたくなるのだ。
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