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あの日、妻が消えた。何の手がかりも残さずに。樋口警部補は眠れぬ夜を過ごした。そして、信頼する荻窪署の氏家に助けを求めたのだった。あの日、恵子は見知らぬ男に誘拐され、部屋に監禁された。だが夫は優秀な刑事だ。きっと捜し出してくれるはずだ――。その誠実さで数々の事件を解決してきた刑事。彼を支えてきた妻。二つの視点から、真相を浮かび上がらせる、本格警察小説。
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Posted by ブクログ
シリーズ2作目にして一風変わった展開に驚いた。 本作にて感じたのは3点。 ・刑事の捜査はチームプレイの連携、積み上げにて完成すること ・一般市民の協力なくして解決は絶対できないということは ・夫婦の絆にはいろいろある、まして1998年当時の形と今の形には大きな違いがあるかも? 隠蔽捜査シリーズが大好...続きを読むきだが、ますます樋口顕シリーズが楽しみになった。 気になっているのは樋口夫妻が城島さんに詫びに行ったか?ということ。
犯人は分かりながらも、どうなるんだろうと目が離せずあっという間に読み終わる。 リオがイマイチだったのでそんなに期待してなかったが、面白い。ただ、樋口にはイマイチ共感出来ない。氏家が魅力的。
樋口顕シリーズ第二弾。ある日、妻が何者かに拉致されてしまい、樋口は氏家とともに単独で捜査に乗り出すことに。 まったく手がかりのない状態から細い糸を手繰り寄せるように少しづつ事件の真相に、そして妻の居所へと近づいていく過程に思わず引き込まれてしまいました。事件は金曜の夕方に起こり、週明け月曜から別の...続きを読む事件の捜査本部が立ち上がる予定でそれまでに事件を解決しなければ、という”タイムリミット”という制約もあり、読み手も樋口とともに焦燥感を味わいながら読み進めることができます。 前作では被疑者となったリオに惹かれつつ自分をどうにか保とうとする樋口の姿が描かれていましたが、本作でも少ない手がかりと徐々に少なくなってゆく残り時間の中で、囚われてしまった妻を探そうとするあまり、ときに迷い、ときに自らの欲望に従い進もうとする樋口の姿が描かれています。 また、一時的とはいえ妻を失ったことにより家庭での妻とのコミュニケーションについて我が身を振り返る樋口の姿をみて、そういえば自分も、と気づく男性諸氏も多かったのではなかろうか…。妻の話しに生返事、といったことは多くの方に当てはまりそうなシチュエーションですよね。 そんな樋口とは対照的に、妻・恵子は夫が必ず自分を探し出してくれると最後まで信じている。このあたりのお互いに対する想いは真逆なんですが、そうであるからこそ余計に素晴らしい奥様だなと思いましたね。二人の想いからは、なんだかんだで、心の奥底では固い絆が読み取れます。夫婦として最高のかたちではないでしょうか。 このシリーズは安積班やSTシリーズのように多くの仲間とともに事件を解決する、いわゆるチームプレイを描いたものではなく、樋口自身の葛藤が軸なんですかね、まだ2作目なのでなんとも言えませんが、3作目以降も読み進めます。
樋口顕シリーズ 新潮文庫で出ていた。 奥さんが誘拐されちゃう話です。 落ち着いて自分のおかれている状況を把握して、相手が何を望んでいるのか?って考えられないよ普通! 今回は樋口さんよりも奥さんがカッコ良かったです。
面白かったです。 あっという間に読めました。 本の中では3日くらいしか経ってないのに内容が濃かったです。 犯人が誰かはすぐに分かります。 誘拐された妻も災難だったと思いました。
警視庁捜査1課強行班係・樋口顕。 仕事もでき、周りからの信頼も厚いにもかかわらず、なぜか自分に自信がない樋口。 樋口の妻・惠子が行方不明に… 樋口は、荻窪署・氏家と必死に恵子を探す… 手がかりが掴めない… 恵子のことを何も知らなかったこと 恵子の話をちゃんと聞いていなかったこと 後悔する樋口… ...続きを読むやがて、誘拐の可能性が高まり、容疑者も… しっかりものの恵子。 きっと樋口が助けにくると信じている。 『あなたは間違いを犯した。』 『私の夫を敵にまわした。』 樋口に対する信頼を感じる。 恵子だからこそ、照美もしっかりと育ったんだな、と感じる。 今回の事件で、樋口は恵子をより一層大切だと感じたはずだ。 高度経済成長時代のモーレツ社員の父親。 そんな父親を馬鹿にする母親。 それを目の辺りにし、育ってきた容疑者。 完全に大人を舐めきっているような… 少子化、核家族化が生んだ事件なのか… 人間関係が希薄になりすぎているのか… 人との付き合い方がわからないのか… 大人がちゃんと躾をできていないんだろう、自分が生きるのに精一杯で。 ちょっとしたことで、ここまでやるのか。 何か事件の深層に疑問が残る… 何かいろいろ考えさせられる。
朱夏
今回は樋口さんの家庭での顔と仕事での顔が同時進行で見れたのが面白かった。相棒に樋口さんとは視点の違う氏家さんがまた絶妙。最後の青春、朱夏、白秋、玄冬は素晴らしい言葉でした。
#ドキドキハラハラ #深い
警視庁強行犯係樋口警部補シリーズ第二弾。 樋口の奥さんが誘拐される。今回の作品は警察小説の側面と同時に家族の物語でもあり、高度経済成長期の時代に家族サービスを二の次にして身を粉にして働いてきた男とその家族の話でもある。 素晴らしい。
樋口シリーズ第二作。 夫婦とは何か。家族とは何か。 よくできた話である。警察官の妻月誘拐されるという設定にまず驚かされる。犯人探し云々よりも人間ドラマとして読むべき作品。 面白かった!
途中から、最後の落ち(もう一つの脅迫事件の犯人)も見えていたが、サッと軽く読める作品だった。樋口と妻の恵子の信頼関係と言うか距離感が何とも言えずいいなと 思った。
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警視庁強行犯係・樋口顕
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今野敏
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