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幕末の情勢は大きな曲がり角にさしかかっていた。中央から締め出された長州藩では、勤王党の高杉晋作がクーデターに成功。そして慶応二年、ひそかに薩摩藩と手を握り、藩を挙げて幕府との決戦に肚を固める。緊迫した状況のなかで、刺客・晋助の剣は獲物を狙って冷酷に振るわれ続けていた――。
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屁理屈は防長二州で及ぶものなし
身近に「人の気持ちを明るく陽気にひきたてる天成の腕」を持つ者がいて、救われたことはないだろうか。また、職場に「屁理屈を言わせれば防長二州で及ぶものはない」ような者(笑)がいて、面倒で気が滅入ることはないだろうか。著者の的確な人物評は、いつもながら惹き込まれる。🗡️さて、本作は読み進むたびに、次々と新...続きを読む展開が待ち受けており、退屈はしない。しかし、クライマックスに欠け、伏線も回収しきれないまま、終わりを迎える。🗡️人生とは、こんなものかもしれないと想う。🗡️
#ドキドキハラハラ
Posted by ブクログ
赤根武人への視点ががらりと変わってしまいそうな、司馬史観の目の付けどころに感服するばかりでした。嫌う人も多いですけど、やっぱり歴史の隙間を埋めるような、司馬先生の小説が大好きです。あくまでも小説なのに、本当にあったことのように感じてしまう、そんな不思議な作品でした。
大坂での坂本龍馬謁見、そして新撰組のと対峙から始まる下巻。 読み始めて間もなく主人公、天堂晋助は架空の人物だと気づ始めてからは歴史上の人物と多く関わりつつも歴史に関わらない行動をしているのがひどく気になりながら読み進めることとなった。 とはいえ、幕末の長州藩には血気あふれた人物が有名無名含め多数排出...続きを読むされた時勢であり、伝えられていないドラマが多数あるのてはと想像する。 加えて、長州藩には有名な人斬りがおらず、土佐の岡田以蔵や薩摩の中村半次郎を模して晋助を作出したのかもしれない。その人斬りたちはほぼ登場しないが。 ネットで天堂晋助を調べると、NHKの大河ドラマ「花神」にも粟屋菊絵とともに登場し、戊辰戦争で戦死ていることに驚く。菊絵や妹のその後があまり語られないのが多少気になる。
架空の剣客・天堂晋助と、実在の“幕末オールスターズ”達との絡みが自然で、晋助は実在したのでは?と思わせるものがあります。さすが司馬さんですな。 ただ、ラストが唐突で、結局、菊絵やお里はどうなったのか気になります。。。
長州藩の高杉晋作に見出された天堂晋助が戦国時代の遺風を残す二刀流を駆使して、幕末長州藩のために大活躍する青春小説残す下巻。ラストに向かって、晋助の存在意義が問われ、なんとも複雑な幕切です。
天堂の読者が知る得る最後の仕事が儚い。壮大な死を予想していただけに空虚であった。勇ましい剣豪は時代に作られた化身で、元来、根は優しい人だったのかと下巻を閉じ思った。
主人公の天堂晋助は架空の人物と。おそらくモデルもない。一子伝承の二天一流の継承者という。土の岡田以蔵、薩の田中新兵衛、肥後の川上彦斎(げんさい)、長の天堂晋助で人斬り四人男だなと龍馬に述回させている。 周りは司馬さん馴染みの実在千両役者の総覧騒乱。主人公が架空で自由であるから、物語はそれは自由自在...続きを読むだ。高杉、桂、龍馬、西郷、伊藤俊輔、井上聞多、勝海舟、近藤勇、土方歳三、小栗上野介、さらには剣祖としての宮本武蔵。 面白くないはずがない。虚構の中で実在役者に与える台詞に、司馬さんのそれぞれを主人公とした物語には書けなかった、推量の部分での本音がずけりと現れている様な。
とにかく晋介かっこよすぎる。 ぜひ映画化とかしてほしい作品。 ただ最後までキッチリ感がないのが残念…まぁ晋介はまだまだ続く!という感じでしょうか。 しかし女性とどこまでも絡むなぁ晋介。 そして斬って斬って斬りまくる晋介が凄い。 ラストでは高杉晋作との別れもあります。 途中では坂本竜馬との出会いもあり...続きを読むます。 あ、あと個人的に小栗上野介との戦いが見たかったなぁ。 ということで星四つ。
司馬遼太郎は、久しぶりに読んだ。別の作品の「人斬り以蔵」より面白かった。この作品の上巻は、アニメ「るろうに剣心」の追憶編に似てる。どこまでが史実でどこまでがフィクションか分からないところが、さらにすごい
面白かった。登場人物がいちいち大物だらけで「それは出来過ぎだろ」と思うところもあったけど、そこは司馬エンターテイメント。
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