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令嬢たちの才能や個性を生かす道が限られていた明治期、社会は「嫁は美貌が第一」という風潮だった。そのため彼女らは、美白、ダイエット、整形手術と美に磨きをかける。お嬢さまの秘められた実態を明かす。
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Posted by ブクログ
皇族・華族・上流階級の奥方様やお嬢様の生活を知る事が出来る一冊。 どちらかというと鹿鳴館デビューした母を持つ娘さん達の時代(明治中期~後期)の話。 明治の世になり、西洋諸国の文化がどんどん入って来て意識改革もどんどん進む。妾を持つのが当たり前の父と、一人の妻だけを愛する息子。世代によって考え方が異な...続きを読むってくるのが良く分かって面白い。 大正天皇の皇后様、徳川慶喜の娘、三菱財閥に嫁いだ官僚の娘さんなどなど、旦那様やお父様はよく本で読むけれど、その家族である女性達に目を向けたこの本は新鮮で面白かった。 参考文献も豊富で面白そう。読み倒したい。
P30~ 乃木希典 学習院女学部教育方針 一、凡そ徳操の中でも、質素と云ふ事が、最も能く守らねばならぬ事である。 一、質素は価の多少にあらず。 質素といへば、単に価を多く費やさねばよい、人に貰つたものだからよい、安く買入れたものだからよいといふ訳ではない。たとひ廉価なものでも、質素の精神に叶はない...続きを読むものは、高価でも質素の精神に適つたものに比べて、遙かに劣るのである。 一、最も卑しむべく恐るべきもの。 無理に品物を廉く買はうとし、また貰うべからざるものを人から貰つて喜ぶやうなことは、最も卑しむべきである。又質素とは金銭のみの事ではない。特に彼の正しからぬ贈与を受け、又は価をねぎつて得た品を喜ぶやうあん、節義もなく節操も無いのは、最も卑しむべく恐るべきである。 質素を守る心のあるものは、不義のものをみかへりもせぬのが其の徳である。
明治時代の環境と生活、ついでにお嬢様の様子も少し、といった内容です。 明治時代の知識が皆無に等しい私としては、明治の説明が多めで、とてもよく理解できました。ただ、途中でふと「お嬢様情報はどこ?」と我に返ったりしたので、「明治のお嬢様」情報がメインでがっつり、という目的の方は肩透かしをくらうかもしれま...続きを読むせん。 当時の写真もあり、読み物としてはとっても楽しめました。明治に木造12階の塔で8階までエレベーターがあったってすごい!
1880年から90年代生まれの明治のお嬢様に関して、女性誌や新聞記事から本当の姿を明らかにした一冊。束縛され、生き方を決められ…明治の女性の姿を見ると、本当の日本はこう、とか称賛されたり昔は良かったのにと嘆かれる意味が分からなくなる。ホント、一部の男性のみのためにある社会。今の世の中のほうが全然いい...続きを読むから。こんな世の中とか歌う人も多いけど!
明治時代の家族・皇族といった上流階級に属する女性について書かれた一冊。当時の上流階級の女性がどのような価値観の中で生き、どのような生活を送っていたのかを知ることができる。また、上流階級の女性についてのみならず、それを説明するにあたって当時の世情なども書かれているので、大変勉強になる。当時世間での、女...続きを読む性や結婚、家庭に対する価値観の違いを、読みながら現代と比較するのも面白い。また、世間の美人像の変化や女性の容姿の変化もこのあたりの時代なので、苦心し様々に工夫している様を想像するのも面白い。 本書には、当時の写真も数多く載っているので目でも楽しめる。
籠の鳥は嫌だなぁと思いました。 お屋敷が広すぎて、台所から100m移動するうちに冷える料理しか食べないので猫舌であるエピソードとか 茶・琴・花・歌を幼少よりマスターしていないといけないとか お箸は先から1cmしか汚さぬように食べねばならぬとか 私には無理ですし人権無くて嫌です
私は明治時代に生まれなくて、本当に良かった。 自由な恋愛も許されず、旦那は妾を持ったり娼妓と遊び歩いても当然なのに、女の不倫は姦通罪で逮捕されるとか、ありえない程の男尊女卑。 でも、女が人として扱われるようになったのなんて、人類の歴史の中でもほんの最近のこと。。。まだ女が人間扱いされていない地域だっ...続きを読むてたくさんある。 そんな世界では、到底生きていける気はしないな。 この本で、一番驚いたのが、妾を蓄える、という意味の「畜妾」という言葉・・・。ちくしょう、と読むそうです。 同じ家の中に、妻と妾が同居!とか、女中として雇っておいて主人が手を出す(拒む権利ないんだよね・・・?)とか、お給料を払って妾にする、しかも10代の女の子を!とか、そんな一方的なハーレムを堂々と作れたんだから、現代の男性たちがぶつぶつ文句を言うわけだ。
初黒岩比佐子作品。読みやすい。膨大な資料を当たっているにもかかわらず、非常によく整理されている。フェミ目線が入ると、もっとどぎついものになるのだろうが、その辺りのさじ加減が絶妙で、読みながらにたにたしてしまった。
華族・皇族を中心としたお嬢様の実態を描いていく。 実際のお嬢様の日記などが出てきたりして、本人たちがどのように考えていたのかも描かれている。 おもに、結婚の道具として育てられ、そのように生きるお嬢様たち。果たして幸せだったのだろうか。 妾腹にたいする認識が今と違うのはだいぶ面白かった。しかし、妾腹...続きを読むでも本妻の子として育てられ、そのあとを継ぐことが可能なのはよいのだけれど、妾のほうは、生涯めかけのまま、自身の生んだ子に蔑まれなければならないのはつらい。。
維新後の華族(旧宮家・公家・大名家)のお嬢様について書かれた本 正真正銘の純お嬢様は、日常生活・恋愛・結婚 身につけて置かねばならぬ嗜みの多さ等々 何から何まで大変としか言いようがない! さぞや不自由だったと思われる。 仮に自分が山ほどの富と名誉と引き換えにお嬢様生活をしろ、と 言われても断る。人...続きを読む生楽しくなさそうだし。 けど…このお嬢様たちはきっとそんなことは当たり前で つまるとかつまらないとか、自由とか不自由とか 考えたことなかったんだろうな。 本物は幼いころから「ノーブレス・オブリージュ」の精神が 躾けられていて、そのように在ることは当然と思っているらしいので。 あと今でもこういう純お嬢様って存在しているのか どうかが気になる。 「ノーブレス・オブリージュ」= ・身分の高い者はそれに応じて果たさねばならぬ 社会的責任と義務があるという、 欧米社会における基本的な道徳観。 ・高い地位や身分に伴う義務。 ・もとはフランスのことわざで 「貴族たるもの、身分にふさわしい振る舞いを しなければならぬ」の意。
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