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江戸の片すみ・澪通りの木戸番小屋に住む笑兵衛(しょうべえ)とお捨(すて)。心やさしい夫婦のもとを、痛みをかかえた人たちが次々と訪れる。借金のかたに嫁いだ女、命を救ってくれた若者を死なせてしまった老婆、捨てた娘を取り戻そうとする男……。彼らの心に温かいものが戻ってくる8つの物語。
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Posted by ブクログ
木戸番の物語にふさわしいタイトル なぜか色々なモメごとが集まる 木戸番夫婦・・・その人柄で解決を したり、なんともならぬまま終わったり まったりとしたコノ「シリーズ」は 読む清涼飲料水です・・・読んでね
木戸番小屋の夫婦お捨と笑兵衛。澪通りの長屋の住人たちの人生に寄り添う。二人にあった人の人生にいつも消えない燈になる。
深川澪通りの木戸番小屋夫婦の4冊目。 相変わらず雰囲気も、中の人達の気持ちも大変良いです。今回の巻では様々な女性達が主人公です。 家業と姑の世話に明け暮れる母の生き方を嫌い、都会に出て働いている女性が、キャリアアップを目指すのか、気楽に働いていくのかを悩む話。 家族の借金の為に不幸せな結婚を...続きを読むした女性が、婚家を出て好きな人と一緒になるけど、その人が死んでしまう悲しい話。 ヒビが入りかけた夫婦がヨリを戻す話。 前途有望な若者が火事から老婆を助け、代わりに若者が死んでしまう話。助けられた老婆の後悔と捻くれる気持ちが痛々しい。 番屋の書役の太久郎さんの恋の話。 人が信じられなくなって、人を疑い、拗ねて、閉じこもってしまうこの女性の気持ちもよく分かる。太久郎さんと幸せになって貰いたい。 昔、捨てた娘とその夫に身代を取られそうになるが、最後は娘に命を助けられた老人の話。 前科持ちの年上の女性が、正直で人の良い若者に、正直さと善良さで救われる話。 お互いに好き合っていたのに、一緒になるのに15年もかかってしまったカップルの話。
内容(「BOOK」データベースより) 江戸の片すみ・澪通りの木戸番小屋に住む笑兵衛とお捨。心やさしい夫婦のもとを、痛みをかかえた人たちが次々と訪れる。借金のかたに嫁いだ女、命を救ってくれた若者を死なせてしまった老婆、捨てた娘を取り戻そうとする男…。彼らの心に温かいものが戻ってくる物語全8作。第39回...続きを読む吉川英治文学賞受賞作。
安心安定の「深川澪通り木戸番小屋」シリーズである。笑兵衛、お捨の木戸番夫婦とともに江戸市井の出来事を観て泣いて笑って、質素ながらも堅実な生活の幸せを何度も噛み締める。このシリーズは、それをしっかり味わえたら十分満足。 この作品に登場する色んな背景を背負って懸命に生きている人々に比べたら、なんとも安...続きを読む穏とした日々を送っている俺だが、それだけに、刺激とか物欲とかを欲さず、退屈だと愚痴を思わず、日々の安穏を感謝して生きていきたいなと思うのである。 収録されている作品「女のしごと」の登場人物おもよが、日当たりが良い日に洗濯モノが乾くと喜び、忙しい仕事の合間に貸本を読んで、月明りを浴びてちょいと寝酒をする生活を「極楽ではないか」とひとりごちる… 感謝をもって暮すことが幸せなのだと、とある自己啓発書に書いてあった。まさにこの境地なんだろうなと思う。
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