春画のからくり

春画のからくり

605円 (税込)

3pt

3.9

春画では、女性の裸体だけが描かれることはなく、男女の絡みが描かれる。男性のための女性ヌードではなく、男女が共にそそられ、時に笑いながら楽しむものだったと考えられる。また、性交場面を際立たせるために、顔と性器以外は、衣装で隠された。「隠す・見せる」「覗き」等の視点から、江戸のエロティシズムの仕掛けが明らかになる。図版豊富。

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春画のからくり のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    春画がなぜ単なる猥雑画ではなく、海外にまでコレクターのいる芸術となり得たのか。そこには日本特有の、こうしたものにすら粋や笑いを求める気質がある。だから春画には女だけでなく必ず男女が描かれる。

    0
    2024年03月29日

    Posted by ブクログ

    一昨年から昨年にかけて大英博物館で開催された春画展。日本ではこれまでほぼ禁忌事項の如く扱われ日の目を見ることは無かったが、あまりの反響の大きさに、ついに今年開催。現在12月までの日程で開催中。僕もこの間見てきたけれど、美しさや面白さに目を奪われると同時に、江戸以前の倫理観が如何に現代と違うのかについ

    0
    2015年10月26日

    Posted by ブクログ

    江戸時代のことなら田中優子に聞けと、いつも吹聴していますが、これは、たとえばキリスト教・聖書のことなら田川建三に、国家論のことなら滝村隆一に、右翼思想とりわけ北一輝のことなら松本健一に、美人のことなら井上章一に、マンホールのふたのことなら林丈二に、SMのことなら団鬼六に、などと似たような、あることに

    0
    2011年10月02日

    Posted by ブクログ

    こんなに大真面目に
    論じられたのでは
    粛々 ふむふむ
    と 読み進めるしかないですね

    田中優子センセイ
    の 男女の交合い大講義
    とても 楽しく興味深く
    読ませてもらいました

    本文中に出てくる
    そのモノの描写だけではなく
    男と女の人間の関係性を描いている
    という論評には
    なるほどと深く感じ入りました

    0
    2018年07月12日

    Posted by ブクログ

    春画のからくりというタイトル通り、春画の見所、解説、解釈、変遷が見事にまとまっています。
    なるほど、そういう解釈をして楽しむ(エッチな気分になる、という意味ではなく、単純に笑う)ものなのかと、春画の奥深さを感じます。
    春画は笑いの種として親しまれていたようですが、いや多人数で見るのも恥ずかしいし、し

    0
    2015年03月02日

    Posted by ブクログ

    日本で本格的に春画研究が始まった90年代後半〜2001年にかけて書かれた春画論。

    本論に入る前の「江戸はトランス・ジェンダー」という若衆論が、日本の男性アイドル観のようで面白かった。「男にとっても女にとっても、若衆は自分と同じ性をもっていて、しかも非現実的な存在だった。男にとっては女の生々しさがな

    0
    2020年09月13日

    Posted by ブクログ

    近世の見立て絵を理解するための読書。春画であっても時代の美意識を理解していないと読み解けない。それもやはり、源氏から脈々と続く伝統の上に成り立っている。「隠すー見せる」の関係性や着物の生地や柄に対するこだわりなどなど。深い世界だなぁ。

    0
    2020年06月03日

    Posted by ブクログ

    日曜朝のTV番組「サンデーモーニング」に準レギュラーとして登場している田中優子先生、の著作。

    田中先生は法政大学の教授で、「江戸学」の権威。この4月からは、なんと総長になられるらしい。

    めっぽう、和服がお似合いになる。
    江戸学の人だものそりゃあね、と言ってしまえばそれまでだが、そもそも和服が似

    0
    2019年06月20日

    Posted by ブクログ

    買うときちょっとどきどきしちゃった。
    だって帯の文句が…w

    春画は江戸のパワーみたいなものが、ものすごく強力に出ていると思う。
    いや、だって、ほんと、すごいんですね。

    まだ読んでいる途中です。


    0
    2009年10月04日

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