文鳥・夢十夜・永日小品

文鳥・夢十夜・永日小品

462円 (税込)

2pt

エゴイズムに苦しむ近代的人間の運命を追求してやまなかった漱石が時として見せた滋味豊かな一面をのぞかせる美しくも香り高い珠玉の短篇。メルヘンと呼ぶべきか、夢幻と名づくべきか、読者を一つの世界にいざなってやまない。漱石を愛する人々の忘れてはならない貴重な人間像。「京に着ける夕」「倫敦消息(1)(2)」「自転車日記」も収録。(C)KAMAWANU CO.,LTD.All Rights Reserved

...続きを読む

文鳥・夢十夜・永日小品 のユーザーレビュー

みなさんは正夢を見たことがありますか?
正夢は、自分の現実における記憶に基づいて、脳が錯覚を起こしている状態だそうです。

みなさんの夢は白黒ですか?それともカラーですか?
年配の方であればあるほど、夢は白黒と聞いたことがあります。
現代の若者は特に、テレビ等も含めほぼすべての経験をカラーでします。

このように、夢は現実で起こった様々なことに起因して、脳が見せているものなのでしょう。
また、夢十夜で語り手が見た夢は非日常的な世界でありながら、日常に溢れている人間の醜い部分をとても繊細に描いてあります。

「長いあいだ大空を落ちている間に、角が取れて滑らかになったんだろうと思った。」
「堪えがたいほど切ないものを胸に盛れて忍んでいた。」
「ただ背中に小さい小僧が食っ付いていて、その小僧が自分の過去、現在、未来をことごとく照らして...」

人間味のある短編集をお好みの方は是非一読ください。

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2022年12月30日

    夢十夜大好き。不可思議、不条理かつ神秘的な雰囲気をわずか数ページで作りあげるのは文豪だ。
    夏目漱石が自転車に苦戦する日記も面白い。

    0

    Posted by ブクログ 2022年05月01日

    『夢十夜:ファンタジーホラーの原点!?』

    文豪 夏目漱石の短編集。エッセイ風の「京に着ける夕」「文鳥」「永日小品」「倫敦消息」「自転車日記」、幻想小説的な「夢十夜」。特に「夢十夜」は、恒川光太郎のファンタジーホラーを読んでいるよう。意外でした。

    0

    Posted by ブクログ 2009年10月04日

    すごく好き。「こんな夢を見た」の書き出しから全てが始まる、夢十夜の現実離れした感じが心地良いです。特に第一夜は、情景を想像しながら読むと美しくて泣きそうになります。

    0

    Posted by ブクログ 2022年12月05日

    夢十夜よりも、永日小品のほうがより夢っぽい。
    心地よさと不気味さと、誰かの日常風景が混在する様はどこかで見た夢のよう。

    0

    Posted by ブクログ 2017年07月26日

    書かれた時代がバラバラで、順番も意図があるかは分からないが、夢十夜を除いてエッセイ集のような感じだった。夢十夜はたまらん

    0

    Posted by ブクログ 2012年07月15日

    「夢十夜」を改めて読み返したくなったので購入したが、
    冒頭の短いエッセイ「京に着ける夕」の、
    格調高い語り口と内容のギャップにお茶噴いた(笑)
    いや、大文豪の手に掛かれば、
    こんなちょっとしたエピソードも立派な作品になるということか。
    「夢十夜」については、脳の働きと夢について研究している学者曰く、...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2011年06月11日

    「夢十夜」
    第一夜
    「百年、私の墓の側に坐って待っていてください。きっと逢いに来ますから」

    夢ってなんだか不気味だ。私はろくな夢を見ない。

    0

    Posted by ブクログ 2009年12月25日

    大学の教授が「最近は夏目漱石や森鴎外も『古典』扱いで、若い人はどうも取っつきにくいと感じているようだが、そんなことは無い。日本語表現の勉強にもなるから是非読んで欲しい」と講義で仰られていたので、意識してこれら「古典」作品も読むように心がけてます。

    実は私は夏目漱石の作品をこれまで一度も読んだことが...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2009年10月07日

    初期の漱石の、ちょっと幻想のかほりのする作品を集めた短編集。夢十夜だけじゃなくて文鳥も永日小品も面白いよ。と書きつつ、今回はまだ読んだことのなかった「京に着ける夕」と「倫敦消息」と「自転車日記」だけを読みました。あと誕生日に夢十夜。
    「京に着ける夕」は、特にこれといった事件もない淡々としたエッセイで...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2020年11月09日

    全体的に、なんとなく物寂しい雰囲気。
    秋とか、雨の日とか、黄昏たい場面のお供におすすめです。

    古い文体ですが、短いお話ばかりなので無理せずに読み進められます。

    0

文鳥・夢十夜・永日小品 の詳細情報

閲覧環境

  • 【閲覧できる環境】
  • ・ブックライブ for Windows PC(アプリ)
  • ・ブックライブ for iOS(アプリ)
  • ・ブックライブ for Android(アプリ)
  • ・ブックライブ PLUS for Android(アプリ)
  • ・ブラウザビューア

※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。

この本をチェックした人は、こんな本もチェックしています

角川文庫 の最新刊

無料で読める 小説

小説 ランキング

夏目漱石 のこれもおすすめ

同じジャンルの本を探す