ジェントルマン

ジェントルマン

616円 (税込)

3pt

眉目秀麗、文武両道にして完璧な優しさを持つ青年、漱太郎。しかしある嵐の日、同級生の夢生はその悪魔のような本性を垣間見る――。天性のエゴイストの善悪も弁えぬ振る舞いに魅入られた夢生は、漱太郎の罪を知るただ一人の存在として、彼を愛し守り抜くと誓う。切なくも残酷な究極のピカレスク恋愛小説。

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ジェントルマン のユーザーレビュー

運命の出会い、というものがある。
夢生にとって漱太郎との出会いがそうだ。ハンサムで誰にでもやさしくてクラスの人気者──最初は、その「ジェントルマン」っぷりに違和感をおぼえていた夢生だが、漱太郎の秘密(彼は悪魔である!)を知ることで、激しい恋に落ちてしまう。漱太郎は誰のことも愛さないが、夢生だけは「特別だ」と言う。それは、愛ではなく呪縛である。
最低な、本当に最低な人間だと思うのに、いつの間にか漱太郎に惹かれている。人は相手が「善人」だから恋をするのではない。それをまざまざと思い知らされる。
男が男に命がけの恋をする…という意味では、BL好きの淑女方にもオススメだが、パステルカラーの甘い菓子ではなく、毒がたっぷり入ったブラックコーヒーだと認識したうえで読まれたし。

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感情タグBEST3

    購入済み

    好き

    c
    2022年10月11日

    いつの間にか物語に夢中になってた。
    夢生の気持ちが解るとまでは言えないけど、興奮して楽しかった。

    0

    Posted by ブクログ 2022年06月13日

     夢生は、漱太郎の悪魔のような一面に惹かれ、彼を愛し守り抜くと心に誓う。彼の罪を聞く自室を「懺悔室」と表現した。暗闇と罪の間にある美しさがとても良かった。山田詠美の文体でBLが読める幸せよ。

    0
    購入済み

    読むのやめられない!

    匿名 2022年02月17日

    まず、韓国人なので日本語がとても下手な点、ご了承ください。 学生時代から山田詠美さんのすごいファンです。韓国で出版された本はすべて購入して読んできました。 まだ出版されていない本まで、このように原書で購入して読むほど、熱烈なファンです。
    (いや、ただのファンよりも、もうマニアに近いだと思います!...続きを読む

    #泣ける #切ない #ドロドロ

    0
    購入済み

    ため息がでた。

    2018年05月28日

    失恋の真っ只中に読んだからか、美しい話だと思った。

    0

    Posted by ブクログ 2016年05月02日

    残酷なまでに美しい悪魔のような男と、その悪魔に魅せられて愛し従属した男の話。震えました。あの衝撃のラストは彼らにとったらメリーバッドエンドなのだろうか。漱太郎もユメなら仕方ないねって笑いそうな気もする。笑って犯した罪を告白する漱太郎と、それを許して受け入れるユメはある意味共犯者であり、そこで二人は唯...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2014年12月09日

    大好きな山田詠美。
    美しい文章。美しすぎて、溜め息が出る。

    なのに、こんな終わり方はいやだ。
    私は、このお話に出てくる人がきらい。圭子のことも、夢生のことも、路美のことも。
    漱太郎のことは、もっときらい。

    いやだ、いやだと思いつつ、私は多分、この本が好きだ。
    好きよりも嫌いの方が、人を強く惹き付...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2023年08月26日

    ラストの方は、なんだかホラー小説
    からのメリバ、、、。
    とはいえ、巧みな文章で、ぐーーーっと引き込まれての一気読み。

    実際にだれからもジェントルマンと言われる友人がいるが、そういう彼もどうしようもなく弱いところや、醜い部分がある。
    『紳士と呼ばれる奴もどこかにシミがあるものさ』と自論を持っているが...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2016年02月19日

    美しく妖しかった。
    最初の写真の話がもうインパクトあるので、山田さん自らが挿絵をつけたような感じがした。
    倫理観も良心もないのに、表面上完璧に見えるなんて怖すぎる。怪物。
    殺したことは誤算だったのか、もしくは殺した結果殺されることまで含めて希望通りだったのか、どうだろう。
    いつかもう一度読もう。

    0

    Posted by ブクログ 2014年10月21日

    ジェントルマンのタイトルと裏表紙の解説だけでは到底予想できない内容でした。
    ジェントルマンと言う響きをどこか胡散臭く、違和感を覚える主人公たち。ジェントルマンは紳士を示すが、ジェントルとは確か優しいという意味もあったと思う。
    そうちゃん、は表面上優しくて、誰にでも好かれる人気者だが、裏の顔はとても醜...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2014年10月20日

    漱太郎の数々の卑劣な行為は女として到底受け入れがたく、嫌悪感だけが残った。彼を愛する男、夢生も翻弄され終には破綻してしまう。そして彼らに深くかかわる二人の女は一見脇役であるように思えたが、終盤クライマックスでその存在の凄みを知ることになる。哀しくて残酷で、滑稽で、まぎれもない悪夢なのだけど、沈美的で...続きを読む

    0

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