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佐藤誠。有能な書店員であったと共に、86件の殺人を自供した殺人鬼。その犯罪は、いつも完璧に計画的で、死体を含めた証拠隠滅も徹底していた。ただ一つの例外を除いては――。なぜ彼は遺体の首を切断するに至ったのか? 遠海市で起きた異常な事件の真相、そして伝説に彩られた佐藤誠の実像に緻密に迫る! 気鋭の著者が挑発的に放つ驚異の傑作!
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Posted by ブクログ
86件の殺人を自供した殺人鬼佐藤誠 佐藤誠の事件のなかであらゆる意味で例外の遠海事件 なぜ首を切断したのか なぜ自ら通報したのか
5A73が面白かったので、他のも読みたくて。 こちらもひとつの謎で引っ張っていく話で、タイトルのなぜ、が分かったときはうんうんそうだと納得の理由でよかったです。ラストのあれには、こいつ〜!と思っちゃった。
ゲームとミステリが好きなので「インサート・コイン(ズ)」を読み、その続編の気持ちで「ナウ・ローディング」を読んだら、この事件を語るシーンが割と重要っぽくあり、イラッときたので遡って読んでみた動機。 普通なタイトルに、本格好きにはやや食傷気味のテーマをはらんだサブタイトルにやや偏見を持ちつつ読み始...続きを読むめた。 淡々と冷静に何十件もの殺人を殺人があった事すら気付かせないほど徹底した手口で繰り返す、佐藤誠が首切り屍体を残した理由を、社会派小説を装った「ド本格」で巧みに織り込んだ傑作。 殺すならば、完璧が礼儀。
タイトル通りホワイダニットメインなのですが。 一部分予想がついたのでふんふんと読んでいったら、最後、ああ、そうくるのか…… おすすめです
#エモい
久し振りに再読。実はなぜ首を切断したかと同じアイディアを私も持っていたが、それを補強する小説を書く力量がなかった。
『偏見はあらゆる学問の敵だが、それらが人の感情に由来している以上(学問の存在そのものもまた人の好奇心という感情に由るため)、消し去ることはできず、付き合い、飼い慣らしてゆかねばならないものでもある。それに失敗すれば、すぐさま新たな偏見や無理解が際限なく生まれてしまう。 善悪や物語などを抜きに語りづ...続きを読むらい犯罪において、そうした傾向はより顕著だ。ゆきすぎた理想主義との誹りを受けながら犯罪学者が研究対象を善悪から切り離して捉えるのも、そうした偏見を回避しようとするがゆえである。』 めちゃくちゃ面白い!圧倒的な世界観の構築能力。佐藤誠という稀有な犯罪者を見事に創り上げている。完璧に面白い。しかも、クビキリものなので、見事なミステリーに仕上がっている。伏線の回収が見事!
ノンフィクションのような、ドキュメンタリー犯罪小説。86件以上もの完全犯罪を自白した佐藤誠。そのうちの2件。どうして遺体を残し、首を切断したのか? 佐藤誠の経歴、人物像をコラム形式という特殊な方法で紹介し、秀逸な構成でサクサクと、読み進める。 真相については一部分に関しては、想像しやすいきらいが...続きを読むあるが、とてつもなく大掛かりなミスディレクションと、ひれくれた構造が大きな衝撃をあたえる。 さらに今までに体感したことのないサプライズを、最後の一行、巻末資料、さらにその後(ここで大爆笑)意表をついて読者にもたらす。 なんとも感慨深い気持ちになる(ある意味…)作品であり、本ミスファンでもこのような作品には出会えたことないのでは?というくらいおすすめできる一作。
伏線回収、謎の引っ張りと真相開示、 ラストのそうきたかー感、そして広告に至るまで 全てにおいて計算尽くされた仕掛けが完璧に決まった傑作だった。 驚きとやられたーという一本取られた感が ミステリーの醍醐味だとすれば、 こんなミステリーもあるんだという目が覚めた快作。 最終盤のあ、あれはあの人だった...続きを読むねという気付き (計算された気づかせ方)からのあれ?○○が違う・・、 そうきたか!で終わるラストがホント秀逸だった。
小野不由美氏推薦! 「物語も仕掛けも世界観も。 詠坂雄二は最高にcoolだ」 詠坂雄二・連続刊行第3弾! 八十件以上の完璧な殺人を犯した男、佐藤誠。 ただ一つの例外を除いては……。 副題になっている、佐藤誠。 彼は八十件以上の殺人を自供し、死刑執行された。 彼の人物像は――、一般論で言えば「と...続きを読むんでもないヤツ」なのだろう。 その犯罪はいつも完璧に計画的。殺人から死体を処理する証拠隠滅まで、徹頭徹尾にわたって。 本書はただ一つの例外、所謂「遠海事件」を扱った“犯罪実録”風の小説なのである。 そしてなぜこの事件が例外的に語られるのか。それは、 「佐藤誠はなぜ首を切断したのか?」 というハウダニットが、佐藤誠という人間を紐解くために必要だからである。 この一点の問いに対する回答、および本書の捻くれた構成(“誰が”考えたものなのか、また巻末資料について、など)が、本書を傑作たらしめる。 ミステリ :☆☆☆☆☆ ストーリー :☆☆☆☆ 人物 :☆☆☆☆☆ 文章 :☆☆☆☆
ひねくれてるなぁ、というのが第一印象。で、ここまで嫌悪感を抱かないシリアルキラーも珍しい、というのが第二印象。 ともするとミステリーであることを忘れてしまいそうな構成ですが、最終章で常に問いかけはあったんだと思い知らされました。用意された材料で、もっと普通の小説も書けたように思えますが、この構成は見...続きを読む事だと思います(万人受けはしないとも思いますが)。 ていうか、「昨日の殺戮儀」読みたい!
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遠海事件~佐藤誠はなぜ首を切断したのか?~
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詠坂雄二
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