5A73

詠坂雄二

地下鉄に轢かれ、男が死んだ。この事件で、関連性不明の不審死は4件目だ。共通項は身体に残された「暃」の字。それは、存在しないにも拘わらず、パソコン等では表示されるJISコード「5A73」の文字、幽霊文字だった。刑事たちは、事件の手掛かりを探り、「暃」の解読にも腐心する。しかし、その最中に5人目の死者が……。事件はどこまで広がるのか。そもそも、この文字は一体何なんだ？ 物語を疑い続ける異端の新たな傑作。

• カテゴリ: 小説・文芸
• ジャンル: 小説 / 国内小説
• 出版社: 光文社
• 電子版発売日: 2022年07月20日
• コンテンツ形式: EPUB
• サイズ(目安): 1MB

[ブクログ · ★★★★★]

めちゃくちゃ面白かった！
読んでいる途中で、結末がどうあっても問題ないと思ってしまった。それくらい、過程が面白い…

[ブクログ · ★★★★☆]

一見関係のない自殺者達。しかしそれぞれの体には「暃」という幽霊文字のタトゥシールが貼られていた。それぞれの自殺に何らかの裏があるのか？2人の刑事が捜査を進める過程と自殺者達の一人称が交互に語られていく先に見えてくるものは？読みも意味もなく起源もはっきりしないのにJISコードでは「5A73」として登録されている「暃」に意味を見出そうとするやり取りが面白く興味深い。幽霊文字らしく曖昧なままで終わるのかと思っていたけど一応落とし所に落ちたのには納得した。まあ煙に巻かれたままでも良かったけど。韮澤と作者が初めて出会ったのは遠海市とあるけど「遠海事件」関係ない？(韮澤いなかった記憶)別の既刊にあるのかな？

[ブクログ · ★★★★☆]

幽霊文字を初めて知った。
その幽霊文字をタトゥーシールにして体に貼り付け自殺する事例が続く。調べる2人の刑事だが幽霊文字の意図が解らず捜査は難航する。
漢字の成り立ちや由来を考えると非常に面白い。おもに象形文字から漢字は出来ていると思っていたが別のパターンもある事を知った。
ただオチは納得感が薄い。いくつかある幽霊文字の中でもその漢字を使った理由などがよく分からなかった。

[ブクログ · ★★★★☆]

一文字の漢字をキーに展開するミステリー。斬新なストーリー展開で、早くさきを知りたくなる展開。作者の前書きと後書きはちょっと余計かなと思いました。

[ブクログ · ★★★★☆]

この展開は予想外。
ミステリーを読んでいたはずが、いつのまにか違う世界に迷い込んだ気分。
自殺者達の体に残された『暃』という幽霊文字。
その意味を各登場人物が思考し、提示する。
その過程はまるで学問のよう。
多重解決ものだけど言語学や哲学に通じるものもあって、なかなか興味深い作品だった。

[ブクログ · ★★★★☆]

意味、読み方が無い文字　幽霊文字
それぞれの解釈があり面白いなと感じた

山本、早川コンビや章立てなど良いところもあるが
随所に？？？と気になるところがあった

中盤〜後半への盛り上がりはゾクゾクした

[ブクログ · ★★★★☆]

登録しようと思って検索したら評価がとても悪かったので、そうなのかーと意外なような納得のような。
これどういうことなの？この先どうなるの？？？と先が気になってすらすら読めたけど、最後のオチでかなり拍子抜けして、それズルくない？？それはナシでしょ……と思ったのは事実。
でも幽霊文字という存在は初めて知ったし、オチに至るまでの展開はなかなか面白かった。

[ブクログ · ★★★☆☆]

全体的にはミステリー調で、登場人物の理屈っぽいセリフが多く、なかなか読みづらい部分がありましたが、最後はオカルトの要素も出てきて、不思議な読後感でした。

[ブクログ · ★★★☆☆]

表紙の文字の印象が強すぎて背表紙見てもピンとこなかった。文字の解釈が面白い。漢字って思っちゃうとそんな発想出てこない。

[ブクログ · ★★★☆☆]

評価平均が2.7ってのはあまりにかわいそうですが、小数点以下つけれないので2にしちゃう人が多いからか。。とはいえ読む人は選ばれるし、登場人物のキャラでもってる感は否めず、読み不明の文字というところで惹きつけられたが、操作の過程も結末もメタ部分も合わなかったな。サーガっぽいなと思ったがやはりそうで、自分がミーハーで不勉強だっただけなのかもしれない。