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人間関係がぎくしゃくして悩んでいる方、遺産分割や離婚等のトラブルを抱えている方へ。人間関係がうまくゆかなくなって落ち込んでしまうことは、いつの時代でも、誰でもあることなのでしょう。とりわけ近年は、遺産分割等を機にこれまでうまくいっていた親族との人間関係がぎくしゃくし、深く悩んでいる人は多いと思います。本書は、弁護士としての46年の経験に基づき、紛争を避けるための「和解」のコツについて論じた本です。(講談社現代新書)
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Posted by ブクログ
自己の効用最大化を追求する交渉の技法に関する入門書は世に満ち満ちている。だが、コーディネータ、ファシリテータ、調停者の理論についての一般的な解説はめったにお目にかからない。それは、世の中は甲か乙の立場でバタバタする人が大半なのであって、調停の役目は弁護士さんかヤクザさんか、という特殊な「選ばれた」職...続きを読む業の人の、経験知に支えられたスキルで担うものだからであろう。 廣田が差し出すヒントは、よく話を聞く、普段から問題を多面的に捉えるための知識吸収に努める。アイデア出しに手間を惜しまない、などのマットウなものである。さらにゲーム理論や法哲学めいた背景も書き込んであり、単なるハウツーでない、とても面白い本になっている。
衝突や訴訟ではなく和解を目指すべきであることを説く一冊。 和解するとはどういったことか、という基本的なところから、和解がもたらすメリット、注意すべき点とその大まかな手順も含めて、新書にまとめてあって役に立つ。 心理学や経済学の知識をベースに、ゲーム理論で損得をシミュレーションするなど、先を読む力が...続きを読む必要であることがよくわかった。 ゲーム理論については、訴訟ではなく和解でもなく、自分の損得を計算した上で結果を選択するブラック企業で働く従業員の例が出てくるが、こういう正確には「和解」ではないが、個人の心の中で「和解」するケースの説明が面白かった。
ターゲット層がいまいちよく分からない。 強いて言えば「紛争解決学」を学びたい人向けか。 最終章の「付帯条件付き最終提案」は面白そうだが,実践できるのは調停委員や仲裁人の立場の人間かもしれない。
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廣田尚久
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